共通型システムの配列
更新 : 2007 年 11 月
配列型を定義するには、配列の要素の型、配列のランク (次元数)、配列の各次元の上限と下限を指定します。これらの指定はすべて配列型のシグネチャに含まれますが、静的にではなく、動的に提供されるとしてマークされる場合もあります。厳密な配列型は必要に応じてランタイムによって自動的に作成されるため、配列型の個別の定義は必要はありません。ある型の配列は、その型の要素だけを保持できます。値の型の詳細については、「共通型システムの概要」の「値とオブジェクト」を参照してください。
配列型の値はオブジェクトです。配列のオブジェクトは、配列の要素の型を持つ値が格納される一連の場所として定義されます。繰り返される値の数は、配列のランクと上下限によって決定されます。
配列型は System.Array 型から継承されます。このクラスは、その要素の型やランクには関係なく、すべての配列を表します。配列に対して定義されている操作は、サイズと下限の情報に基づく配列の割り当て、配列のインデックス指定による値の読み書き、配列の要素のアドレス (マネージ ポインタ) の計算、配列のランク、上下限、および格納されている値の総数についてのクエリなどです。
要素の下限が 0 である 1 次元配列 (ベクタと呼ぶこともあります) は、上限に関係なく、その配列の要素の型に基づいた型になります。多次元配列または下限が 0 以外の 1 次元配列は、要素の型とランクが同じ場合には、配列の下限に関係なく同じ型になります。0 次元配列はサポートされていません。