手順 2: コントロールの追加
更新 : 2007 年 11 月
この手順では、プロジェクトにコントロールを追加し、そのコントロールをビルドして Web ページで動作を確認します。
プロシージャ
ATL プロジェクトにオブジェクトを追加するには
[クラス ビュー] で、Polygon プロジェクトを右クリックします。
ショートカット メニューの [追加] をポイントし、[クラスの追加] をクリックします。
[クラスの追加] ダイアログ ボックスが表示されます。左側に各種のオブジェクト カテゴリの一覧がツリー構造形式で表示されます。
[ATL] フォルダをクリックします。
右側に表示されるテンプレートの一覧の [ATL コントロール] をクリックします。[追加] をクリックします。ATL コントロール ウィザードが開き、コントロールを設定できます。
[短い名前] に「PolyCtl」と入力すると、その他のフィールドに自動的に値が入力されます。一部変更を加える必要があるため、ここでは [完了] をクリックしないでください。
ATL コントロール ウィザードの [名前] ページには、次のフィールドがあります。
フィールド |
コンテンツ |
|---|---|
短い名前 |
コントロールの名前です。 |
Class |
コントロールを実装するために作成された C++ クラス名です。 |
.h ファイル |
C++ クラスの定義を入れるために作成されたファイルです。 |
.cpp ファイル |
C++ クラスの実装を入れるために作成されたファイルです。 |
CoClass |
このコントロールのコンポーネント クラスの名前です。 |
インターフェイス |
コントロールがカスタム メソッドとカスタム プロパティを実装するインターフェイスの名前です。 |
種類 |
コントロールの説明です。 |
ProgID |
コントロールの CLSID を検索するときに使用できるわかりやすい名前です。 |
ATL コントロール ウィザードでいくつかの追加設定を行う必要があります。
詳細なエラー情報とコネクション ポイントのサポートを有効にするには
[オプション] をクリックして [オプション] ページを開きます。
[接続ポイント] チェック ボックスをオンにします。これによって、IDL ファイルでアウトゴーイング インターフェイスがサポートされます。
コントロールを挿入可能にすることもできます。つまり、埋め込みオブジェクトをサポートする Excel や Word などのアプリケーションにコントロールを埋め込むことができます。
コントロールを挿入可能にするには
[表示] をクリックして [表示] ページを開きます。
[挿入可能] チェック ボックスをオンにします。既定はオフです。
オブジェクトでは色で塗りつぶした多角形を表示するため、Fill Color ストック プロパティを追加する必要があります。
Fill Color ストック プロパティを追加してコントロールを作成するには
[ストック プロパティ] をクリックして [ストック プロパティ] ページを開きます。
[サポートなし] の下に表示された指定可能なストック プロパティの一覧をスクロールします。[Fill Color] をダブルクリックして、[サポートあり] の一覧に移動します。
コントロールのオプションの設定はこれで完了です。[完了] をクリックします。
ウィザードでコントロールが作成されるとき、コード変更とファイルの追加がいくつか行われます。作成されるファイルは次のとおりです。
ファイル |
説明 |
|---|---|
PolyCtl.h |
C++ の CPolyCtl クラスの実装の大部分がこのファイルに含まれます。 |
PolyCtl.cpp |
CPolyCtl の残りの部分が含まれます。 |
PolyCtl.rgs |
コントロールの登録に使用されるレジストリ スクリプトのテキスト ファイルです。 |
PolyCtl.htm |
新しく作成したコントロールを参照する Web ページ。 |
ウィザードによって、次のコード変更も行われています。
stdafx.h ファイルと stdafx.cpp ファイルに #include ステートメントを追加して、コントロールをサポートするのに必要な ATL ファイルをインクルードします。
Polygon.idl を変更して、新しいコントロールの詳細を組み込みます。
Polygon.cpp のオブジェクト マップに新しいコントロールを追加します。
これで、コントロールをビルドし、動作を確認できます。
コントロールのビルドと動作確認
コントロールをビルドして動作確認を行うには
[ビルド] メニューの [Polygon のビルド] をクリックします。
コントロールのビルドが完了したら、ソリューション エクスプローラで PolyCtl.htm をダブルクリックします。HTML の Web ページが開き、コントロールが表示されます。四角形および ATL 8.0 : PolyCtl というテキストが表示されます。これが作成したコントロールです。
.gif "メモ") メモ : |
|---|
このチュートリアルを完了したときに、DLL ファイルを作成できないことを示すエラー メッセージが表示された場合は、PolyCtl.htm ファイルと ActiveX コントロール テスト コンテナを閉じ、ソリューションを再びビルドします。それでも DLL を作成できない場合は、コンピュータを再起動するか、ログオフします (ターミナル サービスを使用している場合)。 |
次の手順では、コントロールにカスタム プロパティを追加します。