ADO.NET Data Services フレームワークの概要

[アーティクル]
09/17/2008

ADO.NET Data Services フレームワークでは、標準のインターネットプロトコル (HTTP) によってアクセス可能なデータサービスがサポートされています。ADO.NET Data Services は、URI の名前付け規則によって識別およびアドレス指定される Representational State Transfer (REST) リソースの形式でデータを提供します。データリソースは、エンティティデータモデル (EDM) の仕様に従ってエンティティおよびリレーションシップとして定義されます。JSON、AtomPub、XML などの一般的に使用されている形式は、HTTP 動詞 (GET、PUT、POST、DELETE) に応じてテキストベースの転送用のデータを表します。

ADO.NET Data Services フレームワークには、データサービスの作成に使用するサーバー API と、リモートアプリケーションによるクエリおよび更新のためのプログラミングコンテキストを実装するクライアント API が含まれています。ADO.NET Data Services は、さまざまな種類のアプリケーションと連動します。このフレームワークは、エンティティデータモデル (EDM) に基づいて効率的に配置されますが、ADO.NET Data Services は、IQueryable インターフェイスを実装するデータソースから作成することもできます。クライアント側では、HTTP 要求を送信可能なアプリケーションが ADO.NET Data Services と対話できます。

リレーショナルデータベース管理システム (RDBMS) 内のデータは、オブジェクトリレーショナルモデルによってマッピングし、ADO.NET Data Services によって配置できますが、ADO.NET Data Services では、オブジェクトリレーショナルマッピングを必要としません。ADO.NET Data Services フレームワークは、IQueryable を実装するデータソースを使用できます。XML データソース、Web サービス、アプリケーションロジック、およびデータアクセス技術 (LINQ to SQL など) に基づいたデータサービスは、EDM スキーマを実装し、LINQ から派生したクエリメカニズムを使用します。

クライアントアプリケーションは、GET、PUT、POST、および DELETE 要求を送信して ADO.NET Data Services と対話します。データは、JSON や AtomPub などのスクリプト環境で使用されるオープン形式で転送されます。共通言語ランタイム (CLR) アプリケーションは、.NET クライアントライブラリ (ADO.NET Data Services フレームワーク) を参照できます。これには、データのクエリや更新に使用されるプログラミングコンテキストを作成するクラスが含まれています。

以下のトピックでは、ADO.NET Data Services の実装と ADO.NET Data Services を使用するクライアントアプリケーションについて説明します。