.NET Framework Version 3.5 SP1 の新機能

更新 : 2008 年 7 月

このトピックでは、.NET Framework version 3.5 Service Pack 1 の新機能および拡張機能について説明します。

ASP.NET

ASP.NET の新機能として、ASP.NET Dynamic Data があります。この機能は、コードを記述することなく迅速なデータ ドリブン開発を可能にする機能豊富なスキャフォールディング フレームワークを提供します。ブラウザ履歴の管理をサポートする ([戻る] ボタンのサポート) ASP.NET AJAX の新機能です。詳細については、「ASP.NET および Web 開発の新機能」を参照してください。

共通言語ランタイム

共通言語ランタイムに加えられた重要な機能強化には次のものがあります。

  • アプリケーション起動および作業セットのパフォーマンスの向上

  • .NET Framework ネイティブ イメージの改善されたレイアウト

  • 完全に信頼されているアセンブリの厳密な名前の検証の無効化

  • より合理的に生成されたコードによるエンド ツー エンドのアプリケーションの実行時間の短縮

  • ガベージ コレクションの通知 を使用した、フル ガベージ コレクションが近づいていることの検出

  • マネージ コードが ASLR (Address Space Layout Randomization) で実行されるように選択する機能 (オペレーティング システムでサポートされている場合)

  • ネットワーク共有から開かれているマネージ アプリケーションを完全信頼で実行することにより、ネイティブ アプリケーションと同様に動作させる機能

.NET Framework Client Profile

.NET Framework Client Profile は、クライアント アプリケーションを対象とする完全な .NET Framework のサブセットです。このサブセットにより、まだ .NET Framework をインストールしていないコンピュータ上でのインストール エクスペリエンスが向上します。

Windows Presentation Foundation

Windows Presentation Foundation のパフォーマンス強化として、起動時間の短縮とビットマップ効果のパフォーマンスの向上を挙げることができます。Windows Presentation Foundation の機能強化には、基幹業務アプリケーションのサポートの強化、ネイティブのスプラッシュ スクリーンのサポート、DirectX ピクセル シェーダのサポート、および新しい WebBrowser コントロールの追加などがあります。

ClickOnce

ClickOnce アプリケーションの発行者は、シナリオに応じて署名およびハッシュを無効にするかどうかを決定できます。開発者は、カスタマイズされた商標を表示する ClickOnce アプリケーションをプログラムによってインストールできます。ClickOnce エラー ダイアログ ボックスでは、Web 上のアプリケーション固有のサポート サイトへのリンクがサポートされます。ClickOnce の詳細については、「Windows フォーム アプリケーションの ClickOnce 配置」を参照してください。

ADO.NET でのデータ アクセス

.NET Framework Data Provider for SQL Server (System.Data.SqlClient) により、SQL Server 2008 データベース エンジンのすべての新機能が完全にサポートされるようになりました。SQL Server 2008 に対する .NET Framework のサポートの詳細については、「SQL Server の新機能 (ADO.NET)」を参照してください。

ADO.NET Data Platform は、概念的なエンティティ データ モデルに対するプログラムを作成できるようにすることで、開発者が行わなければならないコーディングや保守の作業量を軽減することを目的としたマルチリリース戦略です。このプラットフォームには、ADO.NET Entity Framework、EDM (Entity Data Model)、Object Services、LINQ to Entities、Entity SQL、EntityClient、ADO.NET Data Services、および Entity Data Model ツールが含まれます。詳細については、「ADO.NET Data Platform」を参照してください。

Windows Communication Foundation

Windows Communication Foundation では、DataContract シリアライザをより簡単に使用できるようになりました。これは、相互運用性のサポートの改善、部分信頼シナリオでのデバッグ エクスペリエンスの向上、および Web 2.0 アプリケーションでのより広範な使用をサポートする配信プロトコルの機能拡張により実現されたものです。

Windows フォーム コントロール

Microsoft.VisualBasic.PowerPacks 名前空間には、カスタマイズ可能なリスト形式でデータを表示する、新しい DataRepeater コントロールが導入されました。この名前空間には、新たなベクタ図形も含まれています。

参照

概念

.NET Framework 3.5 のアーキテクチャ

ADO.NET の新機能

Windows Presentation Foundation Version 3.5 の新機能

.NET Framework Version 3.5 の新機能

その他の技術情報

ASP.NET および Web 開発の新機能

Entity Framework の概要

履歴の変更

日付

履歴

理由

2008 年 7 月

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SP1 機能変更