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>> 演算子 (Visual Basic)

更新 : 2007 年 11 月

ビット パターンに対して算術右シフトを実行します。

result = pattern >> amount

指定項目

  • result
    必ず指定します。整数値を指定します。ビット パターンをシフトした結果が格納されます。データ型は、pattern の型と同じになります。

  • pattern
    必ず指定します。整数の式を指定します。シフトされるビット パターンです。データ型は整数型 (SByte、Byte、Short、UShort、Integer、UInteger、Long、または ULong) であることが必要です。

  • amount
    必ず指定します。数式を指定します。ビット パターンは、このビット数だけシフトされます。データ型は、整数型 (Integer) であるか、整数型 (Integer) に拡大変換する必要があります。

解説

数値のシフトは、循環的には行われません。つまり、一方の端からはみ出したビットが、もう一方の端に補われることはありません。右シフトの算術演算では、右端のビット位置を超えてシフトされるビットは破棄され、左端 (符号) のビットは左側に空いたビット位置に移されます。これは、pattern が負の値である場合、空いた位置に 1 が設定されることを示します。それ以外の場合は、ゼロが設定されます。

Byte、UShort、UInteger、ULong のデータ型には符号がないため、シフトされる符号ビットがないことに注意してください。pattern が符号なしの型である場合、空いた位置には常にゼロが設定されます。

結果に保持できるビット数を超えるシフトを回避するために、Visual Basic は pattern のデータ型に対応するサイズ マスクを使用して、amount の値をマスクします。シフト量には、これらの値のバイナリの AND が使用されます。サイズ マスクは次のとおりです。

pattern のデータ型になります。

サイズ マスク (10 進数)

サイズ マスク (16 進数)

SByte, Byte

7

&H00000007

Short, UShort

15

&H0000000F

Integer, UInteger

31

&H0000001F

Long, ULong

63

&H0000003F

amount がゼロの場合、result の値は pattern の値と同じになります。amount が負の値である場合は、符号なしの値と解釈され、適切なサイズ マスクでマスクされます。

数値のシフトではオーバーフロー例外は発生しません。

オーバーロード

>> 演算子はオーバーロードできます。つまり、オペランドがクラスや構造体を型として持つ場合に、演算子の動作をそのクラスや構造体で再定義できるという意味です。この演算子がコード内でこのようなクラスや構造体に対して使用されている場合は、再定義された後の動作を必ず理解するようにしてください。詳細については、「演算子プロシージャ」を参照してください。

使用例

>> 演算子を使用して整数値の算術右シフトを実行する例を次に示します。結果のデータ型は、シフトされる前の式と常に同じ型になります。

Dim pattern As Short = 2560
' The bit pattern is 0000 1010 0000 0000.
Dim result1, result2, result3, result4, result5 As Short
result1 = pattern >> 0
result2 = pattern >> 4
result3 = pattern >> 10
result4 = pattern >> 18
result5 = pattern >> -1

この例の結果は次のようになります。

  • result1 は 2560 (0000 1010 0000 0000)。

  • result2 は 160 (0000 0000 1010 0000)。

  • result3 は 2 (0000 0000 0000 0010)。

  • result4 は 640 (0000 0010 1000 0000)。

  • result5 は 0 (右へ 15 回シフト)。

result4 のシフト量は 18 AND 15 として計算され、2 になります。

負の値の算術シフトを実行する例を次に示します。

Dim negPattern As Short = -8192
' The bit pattern is 1110 0000 0000 0000.
Dim negResult1, negResult2 As Short
negResult1 = negPattern >> 4
negResult2 = negPattern >> 13

この例の結果は次のようになります。

  • negresult1 は -512 (1111 1110 0000 0000)。

  • negresult2 は -1 (符号ビットがシフトされている)。

参照

概念

Visual Basic における算術演算子

参照

ビット シフト演算子

代入演算子

>>= 演算子 (Visual Basic)

Visual Basic における演算子の優先順位

機能別の演算子一覧