Hello World -- 最初のプログラム (C# プログラミング ガイド)
更新 : 2007 年 11 月
次のコンソール プログラムは、従来の "Hello World!" プログラムの C# バージョンで、「Hello World!」という文字列を表示します。
// A Hello World! program in C#
using System;
namespace HelloWorld
{
class Hello
{
static void Main()
{
System.Console.WriteLine("Hello World!");
// Keep the console window open in debug mode.
System.Console.WriteLine("Press any key to exit.");
System.Console.ReadKey();
}
}
}
次に、このプログラムの重要な部分を検討してみることにします。
説明
最初の行はコメントになっています。
// A Hello World! program in C#
「//」という文字があると、これ以降その行はコメントになります。次の例に示すように、テキスト ブロックを /* と */ で囲んでコメントにすることもできます。
/* A "Hello World!" program in C#.
This program displays the string "Hello World!" on the screen. */
Main メソッド
C# プログラムには、Main メソッドが必要です。このメソッドの中で制御を開始して終了します。Main メソッドでは、オブジェクトを作成し、ほかのメソッドを実行します。
Main メソッドは静的メソッドで、クラスまたは構造体の中に存在します。前の "Hello World!" の例では、Hello という名前のクラスの中に存在しています。次の方法のいずれかで Main メソッドを宣言してください。
void 型を返すことができます。
static void Main() { //... }int 型を返すこともできます。
static int Main() { //... return 0; }どちらの戻り値の型でも、次のように引数を受け取ることができます。
static void Main(string[] args) { //... }または
static int Main(string[] args) { //... return 0; }
Main メソッドのパラメータは string の配列で、プログラムの実行時に使用したコマンド ライン引数を表しています。C++ とは異なり、この配列には実行可能 (exe) ファイルの名前は含まれていないことに注意してください。
Main メソッドの末尾で ReadKey を呼び出すと、F5 キーを押してデバッグ モードで実行するときに、出力を読み取る前にコンソール ウィンドウが終了することを回避できます。
コマンド ライン引数の使い方の詳細については、「Main() とコマンド ライン引数 (C# プログラミング ガイド)」および「方法 : C# DLL を作成して使用する (C# プログラミング ガイド)」の例を参照してください。
入出力
C# プログラムは、普通、.NET Framework のランタイム ライブラリが提供する入出力サービスを使用します。System.Console.WriteLine("Hello World!"); ステートメントでは、ランタイム ライブラリの Console クラスに含まれる出力メソッドの 1 つである WriteLine メソッドが使用されます。WriteLine メソッドは、文字列パラメータを標準出力ストリームに出力し、最後に改行を付け加えます。別の入出力操作には、他の Console メソッドを使用します。using System; ディレクティブをプログラムの開始時にインクルードした場合は、完全に修飾せずに System クラスおよびメソッドを直接使用できます。たとえば、System.Console.Writeline を指定する代わりに、Console.WriteLine を呼び出すことができます。
using System;
Console.WriteLine("Hello World!");
入出力メソッドの詳細については、「System.IO」を参照してください。
コンパイルと実行
"Hello World!" プログラムをコンパイルするには、Visual Studio IDE でプロジェクトを作成するか、またはコマンド ラインを使用してください。Visual Studio コマンド プロンプトを使用するか、vsvars32.bat を実行して、Visual C# ツール セットのパスをコマンド プロンプトに設定します。
コマンド ラインからプログラムをコンパイルするには :
テキスト エディタを使ってソース ファイルを作成し、ファイル名を Hello.cs として保存します。C# のソース コード ファイルでは、.cs という拡張子を使います。
コンパイラを起動するには、次のコマンドを入力します。
csc Hello.cs
プログラムにコンパイル エラーがない場合は、Hello.exe というファイルが作成されます。
プログラムを実行するには、次のコマンドを入力します。
Hello
C# のコンパイラとオプションの詳細については、「C# コンパイラ オプション」を参照してください。