Web パーツ コントロール セットの概要
更新 : 2007 年 11 月
ASP.NET Web パーツ コントロール セットは、相互に連携して動作するコンポーネント グループです。これを使用すると、エンド ユーザーがブラウザから直接ユーザー インターフェイス (UI) の外観と動作を変更できる Web ページを作成できます。この概要では、Web パーツ コントロール セットの基本的な側面を取り上げ、Web パーツ ページの作成に必要で最も多く使用される Web パーツの不可欠なコンポーネントについても説明します。
Web パーツ コンポーネントのカテゴリ
Web パーツ コントロール セットは、パーソナル化機能、ページでの Web パーツ UI コントロールの使用に必要な UI 構造コンポーネント、および Web パーツ UI コントロール自体の 3 つの基本的なビルド ブロックにより構成されます。Web パーツ コントロール セットにおけるこれらのビルド ブロックの関係を、次のダイアグラムに示します。
Web パーツ コントロールの階層
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パーソナル化は Web パーツ機能の基礎です。これにより、ユーザーは、ページの Web パーツ コントロールのレイアウト、外観、および動作を変更、つまりパーソナル化できます。パーソナル化された設定は、有効期間が長くなります。パーソナル化された設定は、(ビューステートの場合のような) 現在のブラウザ セッションの間だけではなく、長期的なストレージに保持され、以降のブラウザ セッションでも使用できるようにユーザー設定が保存されます。Web パーツ ページについては、既定でパーソナル化が有効になっています。パーソナル化の詳細については、「Web パーツのパーソナル化の概要」を参照してください。
UI 構造コンポーネントはパーソナル化に依存し、すべての Web パーツ コントロールによって必要とされる中核的な構造およびサービスを形成します。すべての Web パーツ ページに必要とされる UI 構造コンポーネントの 1 つに、WebPartManager コントロールがあります。このコントロールは、表示されませんが、ページ上のすべての Web パーツ コントロールを調整するという重要な作業を担います。たとえば、次のような作業を行います。すべての個別の Web パーツ コントロールを追跡します。Web パーツ ゾーン (Web パーツ コントロールを含むページ上の領域) および各ゾーンに対するコントロールの配置を管理します。さらに、表示、接続、編集、カタログの各モードなど、ページで使用されるさまざまな表示モードと、パーソナル化の変更をすべてのユーザーと個々のユーザーのいずれに適用するかを追跡し、制御します。最後に、Web パーツ コントロール間の接続と通信を開始し、追跡します。
2 番目の種類の UI 構造コンポーネントにゾーンがあります。ゾーンは Web パーツ ページ上でレイアウト マネージャとして機能します。これは Part クラスから派生したコントロール (パーツ コントロール) を格納および編成し、横方向または縦方向のモジュール ページ レイアウトを実行する機能を提供します。またゾーンには、ゾーン内のそれぞれのコントロール用に、ヘッダーとフッターのスタイル、タイトル、境界線のスタイル、アクション ボタンなどの一貫性のある共通 UI 要素が用意されています。これらの共通の要素はコントロールのクロムとして知られています。さまざまな表示モードやコントロールに対して、いくつかの特殊な種類のゾーンが使用されます。各種のゾーンについては、次の「Web パーツの不可欠なコントロール」のセクションで説明します。
すべて Part クラスから派生した Web パーツ UI コントロールは、Web パーツ ページで主要な UI を構成しています。Web パーツ コントロール セットは、パーツ コントロールを作成する際に、豊富なオプションを柔軟に使用できます。独自の Web パーツ コントロールを作成する以外に、既存の ASP.NET サーバー コントロール、ユーザー コントロール、またはカスタム サーバー コントロールを Web パーツ コントロールとして使用できます。Web パーツ コントロールとしてサーバー コントロールを使用するさまざまな用途の詳細については、「ASP.NET Web パーツの概要」を参照してください。Web パーツ ページの作成に最も一般的に使用される不可欠なコントロールを、次のセクションで説明します。
Web パーツの不可欠なコントロール
Web パーツ コントロール セットは広範囲にわたりますが、Web パーツの動作に必要であるか、または Web パーツ ページに最も多く使用されるという理由により欠かすことのできないコントロールがいくつかあります。Web パーツを使用して基本的な Web パーツ ページの作成を開始する場合、次の表で説明する不可欠な Web パーツ コントロールに詳しくなると作業が効率化します。
Web パーツ コントロール |
説明 |
|---|---|
ページ上のすべての Web パーツ コントロールを管理します。どの Web パーツ ページにも必要なコントロールは、WebPartManager コントロール 1 つだけです。 |
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CatalogPart コントロールが含まれます。このゾーンを使用して、ユーザーがページに追加するコントロールを選択するときの Web パーツ コントロールのカタログを作成します。 |
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EditorPart コントロールが含まれます。このゾーンを使用することで、ユーザーはページ上で Web パーツ コントロールの編集およびパーソナル化を実行できます。 |
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ページの主要な UI を構成する WebPart コントロールが含まれ、このコントロールの全体的なレイアウトを提供します。Web パーツ コントロールを使用してページを作成するときは常にこのゾーンを使用します。ページには、1 つ以上のゾーンを含めることができます。 |
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WebPartConnection コントロールが含まれ、接続を管理するための UI を提供します。 |
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主要な UI を表示します。ほとんどの Web パーツ UI コントロールはこのカテゴリに分類されます。 プログラムによる制御を最大限に高めるために、WebPart 基本コントロールから派生したカスタム Web パーツ コントロールを作成できます。 また、既存のサーバー コントロール、ユーザー コントロール、またはカスタム コントロールを Web パーツ コントロールとして使用できます。このようなコントロールのいずれかをゾーンに配置すると、実行時に WebPartManager コントロールにより自動的に GenericWebPart コントロールでラップされ、Web パーツの機能と共に使用できるようになります。 |
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ユーザーがページに追加できる Web パーツ コントロールの一覧が含まれます。 |
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ページ上の 2 つの Web パーツ コントロール間の接続を作成します。この接続では、Web パーツ コントロールの 1 つがデータのプロバイダとして定義され、残りがコンシューマとして定義されます。 |
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特殊なエディタ コントロールの基本クラスとして機能します。 |
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EditorPart コントロール (AppearanceEditorPart、LayoutEditorPart、BehaviorEditorPart、および PropertyGridEditorPart)。 |
ページ上の Web パーツ UI コントロールをさまざまな面でパーソナル化することをユーザーに許可します。 |
参照
処理手順
チュートリアル : Visual Web Developer での Web パーツ ページの作成