チュートリアル : Visual SourceSafe から Team Foundation への移行の準備
更新 : 2007 年 11 月
Team Foundation Visual SourceSafe コンバータ ツールは、ファイル、フォルダ、バージョン履歴、およびユーザー情報を Visual SourceSafe データベースから Team Foundation バージョン管理サーバーに転送します。ファイルや履歴情報を Team Foundation に移動する前に、データベースのバックアップ コピーを分析し、できるだけ多くのファイルをチェックインしてください。また、Visual SourceSafe から Team Foundation に転送できない情報の種類を理解してください。
このチュートリアルでは、Visual SourceSafe データベースで変換の準備を行う方法、および VSSConverter を使用してソースの実際の移行を効果的に計画する方法について説明します。
このチュートリアルでは、次のタスクを行います。
Visual SourceSafe データベースをバックアップする。
Visual SourceSafe 分析ツールを使用して、既存のデータベースのデータ整合性の懸案事項を特定し解決する。
変換ツールを実行して、情報消失につながる潜在的な原因を特定する。
移行する Visual SourceSafe フォルダを指定する。
Visual SourceSafe ユーザーを Team Foundation ユーザーにマップするユーザー マップ ファイルを作成する。
前提条件
このチュートリアルを完了するには、VSSConverter.exe を実行するコンピュータに次のソフトウェアをインストールしている必要があります。
チーム エクスプローラ
管理資格情報を使用したコンピュータへのログオン
SQL Server Express
メモ : 既定では、SQL Server Express は Visual Studio 2005 または Visual Studio 2008 のインストール時にインストールされます。
Visual SourceSafe 2005 以降のバージョン
分析対象の Visual SourceSafe データベース。データベース形式はバージョン 6.0 以降である必要があります。このチュートリアルを完了するには、Visual SourceSafe データベースと同じコンピュータで変換ツールを実行する必要があります。
さらに、以下が必要です。
分析対象のプロジェクトが含まれる Visual SourceSafe データベースの管理者のパスワード
メモ : 分析処理中は、他のユーザーが Visual SourceSafe データベースにアクセスしないようにします。データベースをロックしないでください。ロックすると変換ツールが移行対象のデータベースにアクセスできなくなります。
必要なアクセス許可
このチュートリアルを実行するには、移行する Visual SourceSafe データベースを管理できるアクセス許可を持っている必要があります。詳細については、Microsoft の Web サイトで「方法 : プロジェクト権限を割り当てる」(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=99103) を参照してください。
Visual SourceSafe データベースの準備
ソース管理されたファイルを Visual SourceSafe から Microsoft Visual Studio Team System に転送する前に、Visual SourceSafe で次のタスクを実行します。
すべてのデータベース ユーザーに、ファイルをチェックインするよう依頼する。
移行する Visual SourceSafe データベースのバックアップ コピーを作成する。詳細については、Microsoft Web サイトの「Visual SourceSafe データベースをバックアップする方法」(https://go.microsoft.com/fwlink?linkid=51358) を参照してください。
Visual SourceSafe 分析ユーティリティを使用して、データベースのデータ整合性の懸案事項を検出および修正します。このツールの使用方法の詳細については、「ANALYZE ユーティリティ」(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=99129) および「How to: Detect and Fix Database Corruption Errors in Visual SourceSafe」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=51357) を参照してください。
プロジェクトの分析
VSSConverter.exe はコマンドライン ツールであり、次の情報を入力する必要があります。
移行する Visual SourceSafe データベースの srcsafe.ini ファイルを含むフォルダのパス。
設定を格納する XML ベースのファイル。
VSSConverter.exe は、<root>:\Program Files\Microsoft Visual Studio 9.0\Common7\IDE に格納されますが、Visual Studio コマンド プロンプトから呼び出されます。
このチュートリアルでは、Visual SourceSafe データベースが c:\VSSDatabase にあることを想定しています。
分析するプロジェクトを決定した後、設定を格納するファイルを作成します。このファイルに、変換ツールで分析するプロジェクトを記述します。
分析に使用する設定ファイルを作成するには
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をクリックします。次に [Microsoft Visual Studio 2008] をポイントし、[Visual Studio Tools] をポイントして、[Visual Studio 2008 コマンド プロンプト] をクリックします。
コマンド プロンプトで、「mkdir %DriveLetter%\VSS2TeamFoundation」と入力します。%DriveLetter% は現在のドライブです。Enter キーを押します。
コマンド プロンプトで、「cd %DriveLetter%\VSS2TeamFoundation」と入力します。Enter キーを押します。
「notepad settings.xml」と入力して、Enter キーを押します。
[はい] をクリックしてファイルを作成します。
次の XML をコピーします。$/FolderA と $/FolderB は、移行するプロジェクトを含むフォルダ名を表します。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> <SourceControlConverter> <ConverterSpecificSetting> <Source name="VSS"> <VSSDatabase name="c:\VSSDatabase"></VSSDatabase> </Source> <ProjectMap> <Project Source="$/FolderA"></Project> <Project Source="$/FolderB"></Project> </ProjectMap> </ConverterSpecificSetting> <Settings> <Output file="Analysis.xml"></Output> </Settings> </SourceControlConverter>
メモ : データベース全体を移行するには、<Project Source="$/"></Project> を使用します。
<VSSDatabase name> タグには、Visual SourceSafe データベースのパスを入力します。
変更内容を保存し、メモ帳を閉じます。
次に、Visual Studio コマンド プロンプトから変換ツールを実行して、次の手順で示すようにプロジェクトを分析します。
分析を実行するユーザーは、SQLExpress のシステム管理者である必要があります。既定では、Visual Studio をインストールするユーザーには SQLExpress に必要なアクセス許可が付与されます。
移行設定ファイルを用意し、システム管理者の権利を許可されたら、変換ツールを実行してプロジェクトを分析できます。
変換ツールを使用してプロジェクトを分析するには
Visual Studio のコマンド プロンプトで次のコマンドを入力します。
VSSConverter Analyze settings.xml
メッセージが表示されたら、Visual SourceSafe 管理者パスワードを指定します。
変換ツールによって、変換前分析のステータスが表示されます。完了すると、レポート (VSSAnalysisReport.xml) とユーザー マップ ファイル (usermap.xml) が生成され、現在のディレクトリに保存されます。ユーザー マップ ファイルを使用すると、Visual SourceSafe ユーザーを Team Foundation ユーザーに対応付けることができます。詳細については、「方法 : ソース管理移行のユーザー マッピング ファイルを編集する」を参照してください。
次の手順
これで、Visual SourceSafe データベースの情報を Team Foundation バージョン管理 サーバーに移行できます。詳細については、「チュートリアル : Visual SourceSafe から Team Foundation への移行」を参照してください。
参照
処理手順
チュートリアル : Visual SourceSafe から Team Foundation への移行
方法 : ソース管理の分析および移行の設定ファイルを作成する
概念
ソース管理の移行のための VSSConverter コマンド ライン ツール