配置レポートの概要
更新 : 2007 年 11 月
配置レポートは、配置ダイアグラムのアプリケーション、論理サーバー、ゾーン、およびエンドポイントに関連付けられているメタデータをコンパイルし、HTML および XML ベースのレポートとして提示します。配置レポートの生成を構成する方法によって、配置レポートの HTML と XML の各バージョンは次のような情報を提供できます。
HTML 配置レポート - 各ダイアグラムおよび配置ダイアグラムの各アプリケーション、論理サーバー、エンドポイント、またはゾーンのすべてのリソースと設定の一覧を表示するグラフィカルなレポートです。レポートには、配置ダイアグラムの検証エラーと警告の一覧を含めることもできます。アプリケーション開発とインフラストラクチャのチームは、このレポートを使用して、アプリケーションの要件とデータセンターのポリシーの間の競合を評価するために必要な情報を共有できます。詳細については、「配置ダイアグラムの検証」、「リソースの追加」、および「設定の適用」を参照してください。
XML 配置レポート - 配置に必要な設定のスクリプト可能なマニフェストです。このレポートの XML メタデータを使用すると、カスタムの配置のニーズを満たすスクリプトを記述できます。
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メモ :既定のシステムから生成される配置ダイアグラムまたは配置レポートを使用して配置の定義を完成することは、お勧めできません。既定のシステムは、データセンターの個々のアプリケーションの配置を迅速に評価する場合に便利ですが、最終的な配置には使用しないでください。詳細については、「アプリケーション ダイアグラムとシステム ダイアグラムから作成される配置定義」を参照してください。
次のセクションには、配置レポートに関するさらに詳しい情報があります。
Key Deployment Report Properties
Settings in the Deployment Report
Windows Applications in the Deployment Report
Web Applications in the Deployment Report
Generic Applications in the Deployment Report
配置レポートの主なプロパティ
配置レポートを生成する前に、[プロパティ] ウィンドウを使用して設定する必要があるプロパティがあります。これらのプロパティによって、次のことができます。
ターゲット パス - アプリケーションに関連付けられているソース、コンテンツ、またはバイナリ ファイルをコピーするためのディスク パスまたは UNC パスを指定します。これによって、1 つの場所にアプリケーションを配置するために必要なファイルを収集します。このプロパティを設定しない場合、配置レポートは生成されますが、レポートにファイルやディレクトリのリソースは含まれず、宛先パスの場所にファイルはコピーされません。
コンテント ファイルを含める、バイナリ ファイルを含める、ソース ファイルを含める - ソース、コンテンツ、またはバイナリ ファイルを宛先パスの場所にコピーするかどうかを示します。アプリケーションの種類ごとのこれらのファイルの詳細については、「Generic Applications in the Deployment Report」を参照してください。
ファイルの上書き動作 - オートメーションで使用し、ファイルを上書きする際にユーザーがキャンセルできるプロンプトを表示するかどうかを指定します。
エラーの解決 - オートメーションで、配置レポートが生成されたときにプロンプトを表示するか、または無視するかを指定するために使用します。エラーが発生した場合に、配置レポートの作成を中止するように指定することもできます。
エラーのみ - True に設定した場合、HTML 配置レポートに検証エラーと警告の一覧が含められます。False に設定した場合、HTML レポートには検証エラーと警告の一覧と共にその他のすべての内容 (エンドポイント、設定、リソースなど) が含められます。
詳細については、「方法 : 配置レポートを生成する」を参照してください。
配置レポートにおける設定
配置レポートでは、関連する設定が各リソースの下に表示されます。既定値が変更されている設定では、既定値と割り当てられている値の両方が表示されます。割り当てられている値は、既定値が変更されている場合だけ表示されます。最終的な設定値は、すべての設定に対して表示されます。最終的な設定が決定される前に条件またはその他の設定を評価する必要がある場合、最終的な値は割り当てられた値と異なります。したがって、最終的な値は配置ダイアグラムが検証されるまで算出されないので、設定および制約エディタで割り当てられた値が配置レポートに記載される値と異なる場合があります。ただし実際には、割り当てられた値と最終的な値はほとんどの場合同じです。
| ヒント : |
|---|
XML 配置レポートにスクリプトを使用する場合は、最終的な値を使用するスクリプトを記述します。 |
配置レポートの Windows アプリケーション
Windows アプリケーションをアプリケーション ダイアグラムに追加する場合、指定された宛先パスのディレクトリに生成されるファイルはアプリケーション定義 (.sdm) ファイルのみです。実装の前に、配置レポートは Windows アプリケーションの [Operation System]、[CLR]、および [GAC] の各設定と共に、空の [ディレクトリ] リソースを提供します。実装の後で、[ディレクトリ] リソースはソース コードのパスを表します。
| メモ : |
|---|
[バイナリ ファイルを含める] を True に設定し、Windows アプリケーションを実装してからアプリケーションを構築する前に配置レポートを生成すると、実行可能ファイルが見つからないという警告が [エラー一覧] ウィンドウに表示されます。このエラーを解決するには、プロジェクトをビルドします。 |
配置レポートの Web アプリケーション
Web アプリケーションを実装する前に配置レポートを生成すると、レポートには Machine.config 構成ファイルからデータを取得した既定の Web.config 設定の一覧が表示されます。ただしアプリケーションが実装されるまで、ソリューション エクスプローラに Web.config ファイルは表示されません。実装の後で既定の設定が変更された場合、または設定および制約エディタの [構成] セクションにリソースが追加された際に Web.config ファイルがソリューション エクスプローラに表示されます。詳細については、「方法 : Web.config 設定を指定する」を参照してください。
配置レポートの汎用アプリケーション
汎用アプリケーションに対するコード生成のサポートはないため、実装することはできません。汎用アプリケーションは、システムの Windows アプリケーション、Office アプリケーション、および ASP.NET アプリケーション以外のアプリケーションの種類の存在を記録するためにあります。汎用アプリケーションは、Windows と IIS Web サーバー、および汎用論理サーバーに配置できます。詳細については、「アプリケーションを定義するためのアプリケーションの種類とプロトタイプ」および「論理データセンター デザイナでの論理サーバー プロトタイプ」を参照してください。
Windows、Web、または Office の各アプリケーションでは、[コンテント ファイルを含める]、[ソース ファイルを含める]、または [バイナリ ファイルを含める] プロパティが True に設定されている場合、ソリューションに含まれるファイルとアセンブリは配置のために宛先のパスにコピーされます。ただし、汎用アプリケーションは .sdm ファイル以外のコードの生成をサポートしていないので、関連するファイルやアセンブリはコピーされません。これらのファイルとアセンブリの場所は、この情報を含むカスタム設定を追加することによって、配置レポートに記録できます。または、Windows、Web、および Office の各アプリケーションに含まれる既定の [ファイル] と [ディレクトリ] リソースを含めることを許可する汎用アプリケーションのためのコンテインメント リレーションシップを作成できます。ただし、[ファイル] と [ディレクトリ] リソースを追加しても、これらの項目はソリューションに含まれていないので宛先パスにはコピーされません。詳細については、「方法 : アプリケーション、サーバー、エンドポイント、およびゾーンのカスタム設定を作成する」を参照してください。