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Visual Studio .NET 2003 および Crystal Reports 9 以降でのサーバー ファイルの設定

サーバー ファイルとは、IIS のビューアの仮想ディレクトリから公開されるレポート Web サービスのコレクションです。本来、サーバー ファイルは、Visual Studio .NET 2002 で Crystal Reports の Crystal サービス ノードとして提供されましたが、その後このノードは削除されています。これ以降のバージョンの Crystal Reports は SDK でサーバー ファイルをサポートしていますが、各バージョンでサーバー ファイルのいくらかの設定作業が必要です。

Note

このディレクトリの詳細については、「ビューアの仮想ディレクトリ」を参照してください。

サーバー ファイルは、基になるレポート ファイルから生成されます。このレポート ファイルは、Web サーバーのファイル ディレクトリ パスにあるサンプル レポート フォルダ(またはユーザーが指定したフォルダ)に保存されます。

サーバー ファイルへのアクセス方法は、次の 2 つです。

-

Crystal Services の下に表示されるノード

このアクセス方法が使用できるのは、Crystal Reports for Visual Studio .NET 2002 または 2003 のみです。
  • SDK の ServerFileReport クラスのプログラムによる設定

    SDK 経由でのサーバー ファイルへのアクセスは、すべてのバージョンの Crystal Reports .NET で使用できます。

サーバー ファイルは、IIS の仮想ディレクトリ経由で公開されます。基本のレポート ファイルへの接続には、フォルダへのアクセス権限を設定する必要があります。

Crystal Reports for Visual Studio .NET 2002 とそれ以降のバージョンでは、アクセス権限に使用される方法が異なります。

  • Crystal Reports for Visual Studio .NET 2002 では、ASPNET クライアントに対して、ファイル ディレクトリ内のレポート フォルダへのアクセス権限を付与する必要があります。
    Note

    この権限付与の方法は、既に廃止されています。

  • これ以降のバージョンの Crystal Reports では、web.config エントリをとおしてアクセス権限を設定します。

Visual Studio .NET 2003、Crystal Report 9、または Crystal Reports 10 でサーバー ファイルを設定する方法

Visual Studio .NET 2003、Crystal Reports 9、および Crystal Reports 10 では、サーバー ファイルの設定フォルダを廃止し、web.config ファイルへの設定エントリの追加を推奨しています。

各プロジェクトの web.config ファイルには、1 回に 1 つずつ設定エントリを入力できます。しかし、Crystal Reports のお使いのビューアの仮想ディレクトリ内に配置される web.config ファイルに設定エントリを追加し、この情報をすべての Visual Studio .NET プロジェクトで利用できるようにすることをお勧めします。その操作を実行する前に、次のセクションを参照して“ビューアの仮想ディレクトリ”についての知識を深めてください。

サーバー ファイルとビューアの仮想ディレクトリ

サーバー ファイルは、専用ビューアの仮想ディレクトリにある集中 Web サービスからインターネット インフォメーション サービス(IIS)経由で提供されます。これ以降のバージョンの Crystal Reports は、IIS で追加のビューアの仮想ディレクトリが作成されます。これにより、Crystal Reports の複数のバージョンを維持できます。

前のバージョンの Crystal Reports を使用してプロジェクトのサーバー ファイルをコード化し、その後で Crystal Reports のバージョン アップを行う場合には、追加された“ビューアの仮想ディレクトリ”がメンテナンス上の問題になります。使用するコードで、各 ServerFileReport インスタンスの WebServiceURL プロパティに格納されている“ビューアの仮想ディレクトリ”の名前を、現在の“ビューアの仮想ディレクトリ”に変更し、ServerFileReport インスタンスを有効にする必要があります。

ServerFileReport インスタンスの WebServiceURL プロパティで“ビューアの仮想ディレクトリ”を変更する

  1. プロジェクトで、ServerFilesReport インスタンスの WebServiceURL プロパティが割り当てられているビューアの仮想ディレクトリを探します。
  2. コードで現在割り当てられているビューアの仮想ディレクトリの名前を、以前のバージョンで使用されていたビューアの仮想ディレクトリの名前と比較します。詳細については、「ビューアの仮想ディレクトリ」を参照してください。
  3. ユーザーの最高位にインストールされている Crystal Reports のバージョンで使用されているビューアの仮想ディレクトリ名を変更します。
  4. 再コンパイルを行い、レポートが正しくロードすることを確認します。

ビューアの仮想ディレクトリの web.config ファイルを修正し、Visual Studio .NET 2002 の全バージョンのサーバー ファイルを正しく設定します。

ビューアの仮想ディレクトリの web.config ファイルにサーバー ファイル設定エントリを追加するには(Visual Studio .NET 2002 以降の全バージョン)

  1. インストールされている中で最も新しいバージョンの Crystal Reports の“ビューアの仮想ディレクトリ”を探します(「ビューアの仮想ディレクトリ」を参照)。

  2. ビューアの仮想ディレクトリが機能することを確認するには、ブラウザを開き、ビューアの仮想ディレクトリにある公開されたレポート Web サービスへの URL を入力します。

    Visual Studio .NET 2003 の場合:

    https://localhost/CrystalReportWebFormViewer2/ServerFileReportService.asmx?wsdl
    

    Crystal Reports 9 の場合:

    https://localhost/crystalreportviewers/ServerFileReportService.asmx?wsdl
    

    Crystal Reports 10 の場合:

    https://localhost/crystalreportviewers10/ServerFileReportService.asmx?wsdl
    

    Crystal Reports 11 の場合:

    https://localhost/crystalreportviewers11/ServerFileReportService.asmx?wsdl
    
  3. テキスト エディタで、ビューアの仮想ディレクトリに置かれている web.config ファイルを開きます。

    Note

    その他の方法として、これらのサーバー ファイル レポートにアクセスするクライアント Web アプリケーションの web.config だけでこれらの変更を行うこともできます。

  4. web.config ファイルの冒頭、configuration タグの直後に configSections エントリを追加して、新しい sectionGroup タイプ(crystalDecisions)とそのセクション(serverFileReportManager)を次のように宣言します。

    <configSections>
    <sectionGroup name="crystalDecisions">
    <section name="serverFileReportManager"
    type="System.Configuration.NameValueSectionHandler, System,
    Version=1.0.3300.0, Culture=neutral,
    PublicKeyToken=b77a5c561934e089, Custom=null" />
    </sectionGroup>
    </configSections>
    
  5. configSections の閉じタグの後に、前の手順で宣言した新しい sectionGroup タイプとセクションを追加します。

    次の例では、ルート ディレクトリの値をレポートが格納されているディレクトリに変更します。この例では、ファイル パスは C:\program files\Microsoft Visual Studio .NET 2003\Crystal Reports\Samples\Reports\Feature Examples に設定されます。

    <crystalDecisions>
    <serverFileReportManager>
    <add key="rootDirectory"
    value="C:\program files\Microsoft Visual Studio .NET 2003\Crystal Reports\Samples\En\Reports\Feature Examples" />
    </serverFileReportManager>
    </crystalDecisions>
    
    Note

    値フィールドにレポート フォルダへのファイル ディレクトリ パスを入力する必要があります。

  6. web.config ファイルへの変更を保存します。

関連項目