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_alloca

更新 : 2007 年 11 月

スタックにメモリを割り当てます。セキュリティが強化されたバージョンを使用できるようになったので、この関数は使用されなくなりました。「_malloca」を参照してください。

void *_alloca( 
   size_t size 
);

パラメータ

  • [入力] size
    スタックから割り当てられるバイト。

戻り値

_alloca ルーチンは、割り当てられたメモリ領域への void ポインタを返します。戻り値が指すメモリ領域は、どの型のオブジェクトを格納する場合でも、適切にアラインメントされます。size が 0 の場合、_alloca 関数は長さが 0 のアイテムを割り当て、そのアイテムへの有効なポインタを返します。

領域の割り当てが実行できない場合は、スタック オーバーフロー例外が発生します。スタック オーバーフロー例外は C++ の例外ではなく、構造化例外です。C++ の例外処理機能ではなく、構造化例外処理 (SEH) を使用する必要があります。

解説

_alloca は、プログラム スタックから size バイトを割り当てます。割り当てられた領域は、単に割り当てがスコープ外になる場合ではなく、呼び出し関数が終了する場合に、自動的に解放されます。このため、_alloca から返されたポインタ値を引数として free に渡さないでください。

例外ハンドラ (EH) で _alloca を明示的に呼び出す場合は制限があります。x86 クラスのプロセッサで動作する EH ルーチンは、自身のメモリ フレーム内で処理されるため、外側の関数のスタック ポインタが示す現在位置を基にしたメモリ領域ではタスクを実行しません。一般的な実装には、Windows NT 構造化例外処理 (SEH: structured exception handling) や C++ catch 節の式などがあります。このため、次のようなシナリオで _alloca を明示的に呼び出すと、呼び出した EH ルーチンへ戻る時点でプログラム エラーとなります。

  • Windows NT SEH 例外フィルタ式 : __except(_alloca () )

  • Windows NT SEH 最終例外ハンドラ : __finally(_alloca () )

  • C++ EH catch 句式

ただし、_alloca は、EH ルーチン内から直接呼び出すか、または事前にリストされた EH シナリオのいずれかで呼び出されるアプリケーション供給のコールバックから、直接呼び出すことができます。

wb1s57t5.alert_security(ja-jp,VS.90).gifセキュリティに関するメモ :

Windows XP では、try/catch ブロック内で _alloca を呼び出した場合、その catch ブロック内で _resetstkoflw を呼び出す必要があります。

上記の制限に加え、/clr (共通言語ランタイムのコンパイル) オプションを使用する場合は __except ブロックで _alloca を使用できません。詳細については、「/clr の制約」を参照してください。

必要条件

ルーチン

必須ヘッダー

_alloca

<malloc.h>

使用例

// crt_alloca.c
// This program demonstrates the use of
// _alloca and trapping any exceptions
// that may occur.

#include <windows.h>
#include <stdio.h>
#include <malloc.h>

int main()
{
    int     size = 1000;
    int     errcode = 0;
    void    *pData = NULL;

    // Note: Do not use try/catch for _alloca,
    // use __try/__except, since _alloca throws
    // Structured Exceptions, not C++ exceptions.

    __try {
        // An unbounded _alloca can easily result in a 
        // stack overflow.
        // Checking for a size < 1024 bytes is recommended.
        if (size > 0 && size < 1024)
        {
            pData = _alloca( size );
            printf_s( "Allocated %d bytes of stack at 0x%p",
                      size, pData);
        }
        else
        {
            printf_s("Tried to allocate too many bytes.\n");
        }
    }

    // If an exception occured with the _alloca function
    __except( GetExceptionCode() == STATUS_STACK_OVERFLOW )
    {
        printf_s("_alloca failed!\n");

        // If the stack overflows, use this function to restore.
        errcode = _resetstkoflw();
        if (errcode)
        {
            printf_s("Could not reset the stack!\n");
            _exit(1);
        }
    };
}

Allocated 1000 bytes of stack at 0x0012FB50

.NET Framework の相当するアイテム

適用できません。標準 C 関数を呼び出すには、PInvoke を使用します。詳細については、「プラットフォーム呼び出しの例」を参照してください。

参照

参照

メモリ割り当て

calloc

malloc

realloc

_resetstkoflw

_malloca