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SQL Server 向けアプリケーション サービス データベースの作成

更新 : 2007 年 11 月

一部の ASP.NET 機能は、データ ソースのデータの格納および取得の管理をプロバイダに依存しています。各プロバイダはデータ ソースに固有です。ASP.NET には、次の ASP.NET 機能を提供する Microsoft SQL Server プロバイダが含まれます。

既定では、各 SQL Server プロバイダはローカルにインストールされた Microsoft SQL Server Express を使用し、自動的に生成されたデータベースにデータを保存します。各機能は、個別に使用することも、他の機能と組み合わせて使用することもできます。たとえば、ロール管理をそのまま使用したり、メンバシップ機能によって管理されているユーザー情報と組み合わせたりできます。

構成済み SQL Server プロバイダ

ASP.NET をインストールすると、サーバーのマシン構成ファイルおよびルート Web.config ファイルには、特定のプロバイダに依存する各 ASP.NET 機能に対する SQL Server プロバイダを指定する構成要素が含まれます。これらのプロバイダは、既定で SQL Server Express のローカル インスタンスに接続されるように構成されています。マシン構成ファイルの connectionStrings セクションで指定された既定の場所だけで SQL Server Express を使用する場合は、データベースの手動による設定は必要ありません。同じサーバー上で実行する SQL Server の標準バージョンを使用してデータベースを設定する必要がある場合、またはリモート SQL Server コンピュータを設定する必要がある場合に、このツールを使用する必要があります。

x28wfk74.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

Aspnet_regsql ツールは、ユーザー インスタンス モード (つまり、接続文字列に User Instance=true を含むモード) で実行する SQL Server Express のローカル インストールと共に使用することはできません。

Aspnet_regsql.exe を使用したデータベースのインストール

ASP.NET には、SQL Server プロバイダが使用する SQL Server データベースをインストールする Aspnet_regsql.exe というユーティリティが付属します。Aspnet_regsql.exe ツールは、Web サーバーの drive:\WINDOWS\Microsoft.NET\Framework\versionNumber フォルダにあります。Aspnet_regsql.exe は、SQL Server データベースを作成したり、既存のデータベースにオプションを追加または削除したりするために使用します。

コマンド ライン引数を指定せずに Aspnet_regsql.exe を実行すると、ウィザードが起動します。このウィザードの手順に従って、SQL Server を実行するコンピュータの接続情報を指定し、サポートされているすべての機能をインストールまたは削除できます。また、Aspnet_regsql.exe をコマンド ライン ツールとして使用し、追加または削除する個々の機能に対するデータベース要素を指定することもできます。

x28wfk74.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

機能データベースにインストールされているデータベース要素は、常に SQL Server データベース所有者アカウント (dbo) が所有します。機能データベースをインストールするには、SQL Server のログインを SQL Server データベースの db_ddladmin と dd_securityadmin の各ロールに許可します。ただし、機能データベースをインストールするために SQL Server のシステム管理者になる必要はありません。

Aspnet_regsql.exe のウィザードを実行するには、次の例に示すように、コマンド ライン引数を指定せずに Aspnet_regsql.exe を実行します。

C:\WINDOWS\Microsoft.NET\Framework\<versionNumber>\aspnet_regsql.exe

Aspnet_regsql.exe ツールは、コマンド ライン ユーティリティとしても使用できます。たとえば、次のコマンドを使用すると、SQL Server を実行するローカル コンピュータのメンバシップ管理とロール管理のデータベース要素をインストールできます。

aspnet_regsql.exe -E -S localhost -A mr

Aspnet_regsql.exe ツールがサポートするコマンド ライン オプションを次の表に示します。

オプション

説明

-?

Aspnet_regsql.exe ツールのヘルプ テキストをコマンド ウィンドウに表示します。

-W

このツールをウィザード モードで実行します。これは、コマンド ライン引数が指定されていない場合の既定値です。

-C 接続文字列

データベースのインストール先の SQL Server を実行するコンピュータ、またはデータベースが既にインストールされている SQL Server を実行するコンピュータへの接続文字列です。サーバー情報 (-S) およびログイン情報 (-U および -P、または -E) だけを指定する場合は必要ありません。

-S サーバー

データベースのインストール先の SQL Server を実行するコンピュータ、またはデータベースが既にインストールされている SQL Server を実行するコンピュータの名前です。サーバー名には、.\INSTANCENAME などのインスタンス名を含めることができます。

-U ログイン ID

ログインに使用する SQL Server ユーザー ID です。このオプションは、パスワード (-P) オプションと共に使用する必要があります。Windows 資格情報 (-E) を使用して認証する場合は必要ありません。

-P パスワード

ログインに使用する SQL Server パスワードです。このオプションは、ログイン ID (-U) オプションと共に使用する必要があります。Windows 資格情報 (-E) を使用して認証する場合は必要ありません。

-E

現在ログインしているユーザーの Windows 資格情報を使用して認証します。

-d データベース

作成または変更するデータベースの名前です。データベースを指定しない場合、既定のデータベース名である "aspnetdb" が使用されます。

-sqlexportonly ファイル名

指定した機能の追加または削除に使用できる SQL スクリプト ファイルを生成します。指定した処理は実行されません。

-A all|m|r|p|c|w

1 つ以上の機能のサポートを追加します。ASP.NET の各機能には次の識別子が使用されます。

識別子影響が及ぶ対象
all すべての機能
m メンバシップ
r ロールの管理
p プロファイル
c Web パーツのパーソナル化
w Web イベント

次の例に示すように、機能識別子は組み合わせて指定することも、単独で指定することもできます。

aspnet_regsql.exe -E -S localhost -A mp

aspnet_regsql.exe -E -S localhost -A m -A p

-R all|m|r|p|c|w

1 つ以上の機能のサポートを削除します。ASP.NET の各機能には次の識別子が使用されます。

識別子影響が及ぶ対象
all すべての機能
m メンバシップ
r ロールの管理
p プロファイル
c Web パーツのパーソナル化
w Web イベント

次の例に示すように、機能識別子は組み合わせて指定することも、単独で指定することもできます。

aspnet_regsql.exe -E -S localhost -R mp

aspnet_regsql.exe -E -S localhost -R m -R p

-Q

クワイエット モードでツールを実行します。機能を削除する前に確認を求めません。

参照

概念

Web アプリケーションから SQL Server へのアクセス

ASP.NET プロファイル プロバイダ

ASP.NET サイト ナビゲーション プロバイダ

その他の技術情報

SQL Server 向けアプリケーション サービス データベースの作成と構成