printf_s、_printf_s_l、wprintf_s、_wprintf_s_l
標準出力ストリームに書式付きで出力します。 これらの関数は、「CRT のセキュリティ機能」に説明されているように、printf、_printf_l、wprintf、_wprintf_l のセキュリティが強化されたバージョンです。
int printf_s(
const char *format [,
argument]...
);
int _printf_s_l(
const char *format,
locale_t locale [,
argument]...
);
int wprintf_s(
const wchar_t *format [,
argument]...
);
int _wprintf_s_l(
const wchar_t *format,
locale_t locale [,
argument]...
);
パラメーター
format
書式指定文字列。argument
省略可能な引数。locale
使用するロケール。
戻り値
出力した文字数を返します。エラーが発生した場合は負の値を返します。
解説
printf_s 関数は、一連の文字や値の書式を指定し、標準出力ストリーム stdout に出力します。 format 文字列の後に引数を指定する場合は、format 文字列に引数の出力形式を指定する必要があります。
printf_s と printf 間の主な違いとしては、printf_s は書式指定文字列の有効な書式指定文字をチェックしますが、printf は書式指定文字列が null ポインターかどうかのみをチェックします。 いずれかのチェックが失敗した場合、「パラメーターの検証」に説明されているように無効なパラメーター ハンドラーが起動します。 実行の継続が許可された場合、関数は -1 を返し、errno を EINVAL に設定します。
errno とエラー コードの詳細については、「_doserrno、errno、_sys_errlist、および _sys_nerr」を参照してください。
printf_s と fprintf_s の動作は、printf_s が FILE 型の出力先ではなく stdout に出力することを除いて同じです。 詳細については、「fprintf_s、_fprintf_s_l、fwprintf_s、_fwprintf_s_l」を参照してください。
wprintf_s 関数は printf_s のワイド文字バージョンで、format はワイド文字列です。 ストリームが ANSI モードで開かれている場合、wprintf_s と printf_s の動作は同じになります。 printf_s では、UNICODE ストリームへの出力はサポートされていません。
これらの関数のうち _l サフィックスが付けられたバージョンは、現在のスレッド ロケールの代わりに渡されたロケール パラメーターを使用する点を除いて同じです。
汎用テキスト ルーチンのマップ
TCHAR.H のルーチン |
_UNICODE および _MBCS が未定義の場合 |
_MBCS が定義されている場合 |
_Unicode が定義されている場合 |
---|---|---|---|
_tprintf_s |
printf_s |
printf_s |
wprintf_s |
_tprintf_s_l |
_printf_s_l |
_printf_s_l |
_wprintf_s_l |
format 引数は、通常の文字、エスケープ シーケンス、および書式指定 (format の後に引数を指定する場合) で構成されます。 通常の文字とエスケープ シーケンスは、記述した順序で stdout に出力されます。 たとえば、次の関数を呼び出します。
printf_s("Line one\n\t\tLine two\n");
この例では、次のように出力されます。
Line one
Line two
書式指定は必ずパーセント記号 (%) で始まり、左から右に読み取られます。 printf_s 関数は、最初の書式指定 (指定されている場合) を見つけると、format の後の引数の値を書式指定に従って変換して出力します。 2 番目の書式指定を見つけると、2 番目の引数を変換して出力します。 書式指定よりも引数の数が多い場合、余分な引数は無視されます。 書式指定より引数が少ないと、結果は予測できません。
セキュリティに関するメモ |
---|
format にユーザー定義の文字列を指定しないでください。 |
必要条件
ルーチン |
必須ヘッダー |
---|---|
printf_s, _printf_s_l |
<stdio.h> |
wprintf_s, _wprintf_s_l |
<stdio.h> または <wchar.h> |
互換性の詳細については、「C ランタイム ライブラリ」の「互換性」を参照してください。
使用例
// crt_printf_s.c
/* This program uses the printf_s and wprintf_s functions
* to produce formatted output.
*/
#include <stdio.h>
int main( void )
{
char ch = 'h', *string = "computer";
int count = -9234;
double fp = 251.7366;
wchar_t wch = L'w', *wstring = L"Unicode";
/* Display integers. */
printf_s( "Integer formats:\n"
" Decimal: %d Justified: %.6d Unsigned: %u\n",
count, count, count );
printf_s( "Decimal %d as:\n Hex: %Xh C hex: 0x%x Octal: %o\n",
count, count, count, count );
/* Display in different radixes. */
printf_s( "Digits 10 equal:\n Hex: %i Octal: %i Decimal: %i\n",
0x10, 010, 10 );
/* Display characters. */
printf_s("Characters in field (1):\n%10c%5hc%5C%5lc\n", ch, ch, wch, wch);
wprintf_s(L"Characters in field (2):\n%10C%5hc%5c%5lc\n", ch, ch, wch, wch);
/* Display strings. */
printf_s("Strings in field (1):\n%25s\n%25.4hs\n %S%25.3ls\n",
string, string, wstring, wstring);
wprintf_s(L"Strings in field (2):\n%25S\n%25.4hs\n %s%25.3ls\n",
string, string, wstring, wstring);
/* Display real numbers. */
printf_s( "Real numbers:\n %f %.2f %e %E\n", fp, fp, fp, fp );
/* Display pointer. */
printf_s( "\nAddress as: %p\n", &count);
}
出力例
Integer formats:
Decimal: -9234 Justified: -009234 Unsigned: 4294958062
Decimal -9234 as:
Hex: FFFFDBEEh C hex: 0xffffdbee Octal: 37777755756
Digits 10 equal:
Hex: 16 Octal: 8 Decimal: 10
Characters in field (1):
h h w w
Characters in field (2):
h h w w
Strings in field (1):
computer
comp
Unicode Uni
Strings in field (2):
computer
comp
Unicode Uni
Real numbers:
251.736600 251.74 2.517366e+002 2.517366E+002
Address as: 0012FF78
同等の .NET Framework 関数
参照
参照
fprintf、_fprintf_l、fwprintf、_fwprintf_l
scanf、_scanf_l、wscanf、_wscanf_l