CDaoDatabase クラス

[アーティクル]
08/09/2011

それを通じてデータを操作することのできるデータベースへの接続を表します。

class CDaoDatabase : public CObject

解説

サポートされるデータベース形式については、GetName メンバー関数を参照してください。 CDaoWorkspace オブジェクトで表現される特定の "ワークスペース" 上に、1 つ以上のアクティブな CDaoDatabase オブジェクトを同時に持つことができます。ワークスペースは、Databases コレクションと呼ばれる、開かれているデータベースオブジェクトのコレクションを管理します。

注意

MFC DAO データベースクラスは、ODBC に基づく MFC データベースクラスとは異なるものです。すべての DAO データベースクラス名には、"CDao" というプリフィックスが付きます。 CDaoDatabase クラスは、ODBC クラス CDatabase と同じインターフェイスが用意されています。主な違いは、CDatabase は ODBC (Open Database Connectivity) と、DBMS 用の ODBC ドライバーを使って DBMS にアクセスすることです。 CDaoDatabase は、Microsoft Jet データベースエンジンを基にしたデータアクセスオブジェクト (DAO: Data Access Object) を使ってデータにアクセスします。一般的に、DAO を基にした MFC クラスは、ODBC を基にした MFC クラスよりも多くの機能を持っています。DAO ベースのクラスは、ODBC ドライバーを使ってアクセスできるのに加え、独自のデータベースエンジンを使ってもデータにアクセスできます。 DAO を基にしたクラスは、DAO を直接呼び出さずにクラスを経由してテーブルを追加するなどの DDL (Data Definition Language) 操作をサポートします。

使用方法

レコードセットオブジェクトを作成するときに、暗黙的にデータベースオブジェクトを作成できます。また、明示的にデータベースオブジェクトを作成することもできます。 CDaoDatabase で既存のデータベースを明示的に使用するには、次のどちらかを行います。

開いている CDaoWorkspace オブジェクトのポインターを渡して、CDaoDatabase オブジェクトを構築します。
または、ワークスペースを指定せずに、CDaoDatabase オブジェクトを構築します。MFC が一時的なワークスペースオブジェクトを作成します。

新しい Microsoft Jet (.MDB) データベースを作成するには、CDaoDatabase オブジェクトを構築し、Create メンバー関数を呼び出します。 Create の呼び出し後に Open を呼び出さないでください。

既存のデータベースを開くには、CDaoDatabase オブジェクトを構築し、Open メンバー関数を呼び出します。

どちらの場合も、DAO データベースオブジェクトをワークスペースの Databases コレクションに追加し、データとの接続を開きます。そして、接続されたデータベースで操作するため、CDaoRecordset、CDaoTableDef、または CDaoQueryDef オブジェクトを構築するときに、これらのオブジェクトのコンストラクターに CDaoDatabase オブジェクトへのポインターを渡します。接続を終了するときは、Close メンバー関数を呼び出して CDaoDatabase オブジェクトを破棄します。 Close メンバー関数は、閉じられていないレコードセットをすべて閉じます。