CView::OnBeginPrinting

[アーティクル]
08/09/2011

OnPreparePrinting が呼び出された後に、印刷または印刷プレビュージョブの開始時にフレームワークを呼び出します。

virtual void OnBeginPrinting(
   CDC* pDC,
   CPrintInfo* pInfo 
);

パラメーター

pDC
プリンターのデバイスコンテキストへのポインター。
pInfo
現在の印刷ジョブを表す CPrintInfo 構造体へのポインター。

解説

この関数の既定の実装は、何も行いません。特別に印刷に必要なペンやフォントのような GDI リソースを確保するには、この関数をオーバーライドします。 GDI オブジェクトを使う各ページの OnPrint メンバー関数内部から、GDI オブジェクトをデバイスコンテキストに選択してください。画面表示と印刷の両方に同じビューオブジェクトを使う場合は、各表示に必要な GDI リソースに個別の変数を使ってください。これにより、印刷中に画面を更新できるようになります。

プリンターのデバイスコンテキストの特性に依存する初期化を実行するときも、この関数を使うことができます。たとえば、ドキュメントの印刷に必要なページ数が、[印刷] ダイアログボックスでの設定 (1 ページの長さなど) に依存するような場合です。このような状況では、通常行うように OnPreparePrinting メンバー関数でドキュメントの長さを指定することができません。ダイアログボックスの設定をもとに、プリンターのデバイスコンテキストが作成されるまで待つ必要があります。 OnBeginPrinting は、最初にオーバーライド可能な関数です。この関数はプリンターのデバイスコンテキストを表す CDC オブジェクトへアクセスすることができるため、この関数でドキュメントの長さを設定できます。この時点でドキュメントの長さを指定しないと、印刷プレビューの表示ではスクロールバーが表示されないことに注意してください。