CA1704: 識別子は正しく入力されなければなりません
TypeName |
IdentifiersShouldBeSpelledCorrectly |
CheckId |
CA1704 |
カテゴリ |
Microsoft.Naming |
互換性に影響する変更点 |
あり |
原因
識別子の名前に Microsoft スペル チェック ライブラリで認識されない語が 1 つ以上含まれています。 この規則では、コンストラクターや get および set プロパティ アクセサーなどの特殊な名前のメンバーはチェックの対象となりません。
規則の説明
この規則では、識別子をトークンに分割し、個々のトークンのスペルをチェックします。 解析アルゴリズムにより、次の変換が行われます。
大文字で始まる語が 1 つのトークンと見なされます。 たとえば、MyNameIsJoe は "My"、"Name"、"Is"、"Joe" にトークン化されます。
複数の大文字が続く場合は、最後の大文字が次のトークンの先頭となります。 たとえば、GUIEditor は "GUI" と "Editor" にトークン化されます。
先頭および末尾のアポストロフィは削除されます。 たとえば、'sender' は "sender" にトークン化されます。
アンダースコアはトークンの終わりを意味し、削除されます。 たとえば、Hello_world は "Hello" と "world" にトークン化されます。
途中に挿入されたアンパサンドは削除されます。 たとえば、for&mat は "format" にトークン化されます。
既定では、スペル チェック機能の英語 (en) バージョンが使用されます。 現時点では、他の言語の辞書は使用できません。
違反の修正方法
この規則違反を修正するには、単語のスペルを修正するか、違反とされた単語をカスタム辞書 CustomDictionary.xml に追加します。 この辞書は、ツールのインストール ディレクトリ、プロジェクト ディレクトリ、またはユーザーのプロファイルに属するツール固有のディレクトリ (%USERPROFILE%\Application Data\...) に置きます。 Visual Studio のプロジェクトにカスタム辞書を追加する方法については、「方法 : コード分析辞書をカスタマイズする」を参照してください。
違反としない語を Dictionary/Words/Recognized パスに追加します。
違反とする語を Dictionary/Words/Unrecognized パスに追加します。
旧式として分類する語を Dictionary/Words/Deprecated パスに追加します。 詳細については、関連のトピック「CA1726: 適切な用語を使用します」を参照してください。
頭字語の規則に対する例外を Dictionary/Acronyms/CasingExceptions パスに追加します。
カスタム辞書ファイルの構造の例を次に示します。
<Dictionary>
<Words>
<Unrecognized>
<Word>cb</Word>
</Unrecognized>
<Recognized>
<Word>stylesheet</Word>
<Word>GotDotNet</Word>
</Recognized>
<Deprecated>
<Term PreferredAlternate="EnterpriseServices">ComPlus</Term>
</Deprecated>
</Words>
<Acronyms>
<CasingExceptions>
<Acronym>CJK</Acronym>
<Acronym>Pi</Acronym>
</CasingExceptions>
</Acronyms>
</Dictionary>
警告を抑制する状況
誤ったスペルの語を意図的に使用し、その語がライブラリの一部の辞書に該当する場合のみ、この規則による警告を抑制してください。 正しいスペルの単語を使用すると、新しいソフトウェア ライブラリの習得に要する時間を短縮できます。
関連規則
CA2204: リテラルは正しく入力されていなければなりません
CA1703: リソース文字列は正しく入力されなければなりません
CA1709: 識別子では、大文字と小文字が正しく区別されなければなりません
CA1708: 識別子は、大文字と小文字の区別以外にも相違していなければなりません
CA1707: 識別子はアンダースコアを含むことはできません