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Office ソリューションの発行

  • [アーティクル]

ClickOnce で Office ソリューションを発行するには、2 つの方法があります。

  • 発行ウィザードを使用する。発行操作が簡略化されます。

  • プロジェクト デザイナーの [発行] ページを使用する。発行の各手順を完全にカスタマイズできます。

ソリューション発行の詳細な手順については、「方法: ClickOnce を使用して Office ソリューションを配置する」を参照してください。

対象: このトピックの情報は、Microsoft Office 2010 および 2007 Microsoft Office system のドキュメント レベルのプロジェクトおよびアプリケーション レベルのプロジェクトに適用されます。 詳細については、「Office アプリケーションおよびプロジェクト タイプ別の使用可能な機能」を参照してください。

発行フォルダーの構造

Office ソリューションの発行時、次の構造でソリューション ファイルが発行フォルダーに作成されます。

  • アプリケーション ファイル フォルダー

    • バージョン固有のアプリケーション マニフェスト、バージョン固有の配置マニフェスト、およびカスタマイズ アセンブリを含むバージョン固有のサブフォルダー。 これらのファイルとディレクトリは相互に依存し、単一パッケージとして機能します。

  • セットアップ プログラム

  • 最新のバージョン固有の配置マニフェストを指す配置マニフェスト

発行フォルダーの構造

ClickOnce により、Office ソリューションのバージョンごとに新しい配置マニフェストが作成されます。 たとえば、OutlookAddin1 というソリューションの最初のバージョンに対し、OutlookAddIn1_1_0_0_0 というバージョン固有のサブフォルダー内にバージョン固有の配置マニフェストが発行プロセスによって作成されます。 このサブフォルダーは、Application Files フォルダー内にあります。 加えて、トップレベルの発行フォルダーに配置マニフェストのコピーが格納されます。

次のインクリメンタル発行が行われると、OutlookAddIn1_1_0_0_1 という名前のバージョン固有のサブフォルダーにバージョン固有の配置マニフェストが作成されます。 さらに、発行フォルダー内の配置マニフェストが、最新のバージョン固有の配置マニフェストのコピーで置き換えられます。

ClickOnce は、.deploy という拡張子をアセンブリに追加します。 したがって、セキュリティで保護されたインターネット インフォメーション サービス (IIS) のインストールにおいて、拡張子の安全が保証されないという理由によるファイルのブロックは行われません。 ファイルがダウンロードされた後、ClickOnce は、ソリューションを ClickOnce キャッシュにインストールする前に、.deploy 拡張子を削除します。 詳細については、「<deployment> 要素 (ClickOnce 配置)」を参照してください。

発行ウィザード

発行ウィザードを使用すると、ほとんどのオプションは既定値に設定されます。これらの値は、プロジェクト デザイナーの [発行] ページに表示されます。 ウィザードでソリューション プロパティに割り当てられる既定の設定を、次の表に示します。

ソリューション プロパティ

既定の設定に関する説明

発行場所

必ず指定します。

発行場所は、Visual Studio がソリューション ファイル (マニュフェスト、アセンブリ、ビルドのその他のファイルなど) をコピーする先のディレクトリです。 このディレクトリに対する書き込みアクセスが必要です。

オプションには、ローカル コンピューター、UNC ファイル共有、または HTTP/HTTPS Web サイトなどがあります。 ローカル パス (c:\foldername\publishfolder)、相対パス (publish\)、完全修飾位置 (\\servername\foldername または https://servername/foldername) のいずれでもかまいません。

既定では、IIS がインストールされている場合の発行場所は https://localhost/projectname/ で、IIS がインストールされていない場合の発行場所は publish\ directory ディレクトリになります。

メモメモ
ターゲット コンピューターで Windows Vista が実行されている場合は、さらに考慮すべき事項があります。ローカルな発行オプションを使用するには、Windows Vista コンピューターに管理者としてログオンすることが必要です。また、IIS がインストールされているかどうかにかかわらず、既定の場所は常に publish\ ディレクトリになります。

インストール パス

省略できます。

インストール パスは、エンド ユーザーがカスタマイズのインストールを実行するディレクトリです。 更新のチェックを行うためにソリューションが使用するパスでもあります。 パスは、発行フォルダーの場所と同じにすることができますが、これは要件ではありません。

オプションには、ローカル コンピューター、UNC ファイル共有、または HTTP/HTTPS Web サイトなどがあります。 ローカル パス (c:\foldername\publishfolder)、相対パス (publish\)、完全修飾位置 (\\servername\foldername または https://servername/foldername) のいずれでもかまいません。 HTTP/HTTPS の場所は、US-ASCII 文字で作成する必要があります。 Unicode 文字はサポートされません。

インストール パスを設定する場合、ユーザーがカスタマイズをインストールできるようにするには、指定の場所にカスタマイズ ファイルを配置することが必要です。 この場所は、最終的な配置場所が明らかである場合にのみ設定してください。

インストール ファイルが、ドキュメントやセットアップ プログラムに関連付けられた場所 (CD オプションなど) に配置されている場合は、このボックスを空白のままにします。

この値は、後から指定できます。 詳細については、「方法: Office ソリューションのインストール パスを変更する」を参照してください。

必須コンポーネント

プロジェクト デザイナーの [発行] ページの設定を使用します。

更新間隔

プロジェクト デザイナーの [発行] ページの設定を使用します。 既定では、7 日ごとにチェックするように設定されます。

発行するバージョン

プロジェクト デザイナーの [発行] ページの設定を使用します。 既定値は 1.0.0.0 です (プロジェクトが作成されている場合)。

発行の言語

プロジェクト デザイナーの [発行] ページの設定を使用します。 既定では Visual Studio の言語が設定されます。

プロジェクト デザイナーの [発行] ページ

プロジェクト デザイナーの [発行] ページでは、セットアップに関するすべてのプロパティを設定できます。 次の表は、プロパティについての説明です。

ソリューション プロパティ

既定の設定に関する説明

発行フォルダーの場所

必ず指定します。

発行フォルダーの場所は、Visual Studio がソリューション ファイル (マニュフェスト、アセンブリ、ビルドのその他のファイルなど) をコピーする先のディレクトリです。 このディレクトリに対する書き込みアクセスが必要です。

オプションには、ローカル コンピューター、UNC ファイル共有、または HTTP/HTTPS Web サイトなどがあります。 ローカル パス (c:\foldername\publishfolder)、相対パス (publish\)、完全修飾位置 (\\servername\foldername または https://servername/foldername) のいずれでもかまいません。

既定では、IIS がインストールされている場合の発行場所は https://localhost/projectname/ で、IIS がインストールされていない場合の発行場所は publish\ directory ディレクトリになります。

インストール フォルダーの URL

省略できます。

インストール フォルダーの URL は、エンド ユーザーがカスタマイズのインストールを実行するディレクトリです。 更新のチェックを行うためにソリューションが使用するパスでもあります。 パスは、発行フォルダーの場所と同じにすることができますが、これは要件ではありません。

オプションには、ローカル コンピューター、UNC ファイル共有、または HTTP/HTTPS Web サイトなどがあります。 ローカル パス (c:\foldername\publishfolder)、相対パス (publish\)、完全修飾位置 (\\servername\foldername または https://servername/foldername) のいずれでもかまいません。 HTTP/HTTPS の場所は、US-ASCII 文字で作成する必要があります。 Unicode 文字はサポートされません。

インストール パスを設定する場合、ユーザーがカスタマイズをインストールできるようにするには、指定の場所にカスタマイズ ファイルを配置することが必要です。 この場所は、最終的な配置場所が明らかである場合にのみ設定してください。

インストール ファイルが、ドキュメントやセットアップ プログラムに関連付けられた場所 (CD オプションなど) に配置されている場合は、このボックスを空白のままにします。

この値は、管理者が後から指定できます。 詳細については、「方法: Office ソリューションのインストール パスを変更する」を参照してください。

必要条件

必須コンポーネントは、セットアップ プログラムに含めるか、またはインストール中に必要に応じてダウンロードすることができます。

  • [必須コンポーネントをコンポーネントの開発元の Web サイトからダウンロードする]: このオプションは、これらの必須コンポーネントを Microsoft からダウンロードする場合に使用します。

  • [アプリケーションと同じ場所から必須コンポーネントをダウンロードする]: このオプションは、必須コンポーネントをインストーラーにパッケージ化する場合に使用します。 必須コンポーネントのファイルをセットアップ プログラムに含めると、ソリューションのサイズが大きくなります。

  • [次の場所から必須コンポーネントをダウンロードする]: このオプションは、Web ページまたはネットワーク共有上に、セットアップ プログラムとは別に必須コンポーネントを用意して、エンド ユーザーが利用できるようにする場合に使用します。

更新

更新間隔は、ソリューションが更新をチェックする頻度を指定します。 既定では、7 日ごとにチェックするように設定されます。

更新のチェックが行われるごとに、読み込まれるドキュメント レベルのカスタマイズとアプリケーション レベルのアドインが更新されますが、起動時のパフォーマンスには影響しません。

CD またはリムーバブル ドライブを使用して配置を行う場合は、[更新の確認をしない] に設定します。

オプション (説明)

次のプロパティの発行オプションを設定できます。

説明

  • [発行の言語]: Office ソリューションのロケール。

  • [発行者名]: [プログラムの追加と削除] または [プログラムと機能] に表示される会社名または開発者名です。

  • [製品名]: [プログラムの追加と削除] または [プログラムと機能] に表示される Office ソリューションの名前です。

  • [サポート URL]: エンド ユーザーが Office ソリューションのテクニカル サポートに問い合わせるための場所です。

オプション (Office 設定)

次のプロパティの発行オプションを設定できます。

  • [ソリューション名]: Office アプリケーションに表示される Office ソリューションの名前。

  • [説明]: Office アプリケーションに表示される Office ソリューションの説明。

  • [アドインの読み込み動作]

    • [起動時に読み込む]: Office アプリケーションの起動時にアドインが読み込まれることを指定します。

    • [要求に応じて読み込む]: アドインの機能を使用するユーザー インターフェイス (UI) 要素をユーザーがクリックしたときなど、アプリケーションで要求されたときにアドインを読み込むことを指定します。

発行するバージョン

リリースごとに自動的にインクリメントされますが、手動で数値を設定することもできます。

発行の言語

このオプションにより、Microsoft ソフトウェア ライセンス条項の言語が設定され、必須コンポーネントの一覧に Language Pack が含められます。 カスタマイズの言語には影響しません。 セットアップ プログラムの言語は、インストールされている Visual Studio の言語によって決まります。

[発行の言語] を変更する方法の詳細については、「方法 : ClickOnce アプリケーションの発行言語を変更する」を参照してください。

参照

概念

Office ソリューションの配置

アプリケーション配置の必要条件