方法: Visual Studio の無人インストールを作成して実行する
Visual Studio のインストール アプリケーションは、DVD などのメディアの代わりに、イントラネット経由での無人インストール (つまり、カスタマイズしたサイレント インストール) として実行できます。ここでは、ネットワーク共有から Visual Studio のこの種のインストールを実行する場合の準備方法について説明します。
ネットワーク イメージの作成
最初に、Visual Studio メディアのネットワーク イメージを作成します。
ネットワーク イメージを作成するには
サーバー上にフォルダー (Drive:\IDEinstall\ など) を作成します。
次のいずれかの操作を実行します。
Web ブートストラップをダウンロードし、Product.exe /Layout Drive:\IDEinstall\ を実行します。
または
IDEinstall フォルダーに Visual Studio のメディアの中身をコピーします。
ネットワークで IDEinstall フォルダーを共有し、適切なセキュリティ設定を行います。
Visual Studio のインストール アプリケーションのネットワーク パスは、\\ServerName\IDEinstall\Product.exe のようになります。
[!メモ]
パスとファイル名の組み合わせが 260 文字を超えると、インストールに失敗する場合があります。Visual Studio のパスの最大長は 221 文字です。ローカル パス名は 70 文字、ネットワーク パス名は 39 文字を超えないようにしてください。
また、空白文字を含むフォルダー名をパスに指定した場合も、インストールに失敗する可能性があります。"\\ServerName\IDEinstall" や \\ServerName\Visual Studio\ などがその例です。
無人モードでの Visual Studio の配置
無人モードで Visual Studio を配置するには、インストール メディアのルート ディレクトリにある AdminDeployment.xml ファイルを変更する必要があります。このファイルを Drive:\IDEinstall\packages ディレクトリに配置した場合は、そのファイルを使用して、Visual Studio の配置をネットワークに転送するか、インストールに取り込むことができます。AdminDeployment.xml ファイルは、オペレーティング システム、アーキテクチャ、Visual Studio のエディション、またはオペレーティング システムの言語に固有のものではありません。
[!メモ]
インストール中に、コンピューターが自動的に 1 回以上再起動する場合があります。再起動した後は、コンピューターが再起動する前にログインしていたのと同じユーザー アカウントを使用して再度ログインする必要があります。無人インストールを実行する前に必須コンポーネントをインストールしておくと、自動再起動を回避できます。
AdminDeployment ファイル スキーマには、次の要素が含まれています。
要素 |
属性 |
Values |
Description |
---|---|---|---|
BundleCustomizations |
TargetDir |
パス |
インストール アプリケーションのユーザー インターフェイスでパスを上書きした場合と同じように動作します。Visual Studio が既にインストールされている場合、この要素は無視されます。 |
BundleCustomizations |
NoWeb |
yes|default |
この要素の値が yes の場合は、セットアップ中にインストール アプリケーションが Web にアクセスすることはありません。 |
SelectableItemCustomization |
Hidden |
Yes|No |
この要素の値が Yes の場合は、カスタマイズ ツリーの選択可能な項目が非表示になります。 |
SelectableItemCustomization |
Selected |
Yes|No |
カスタマイズ ツリーの選択可能な項目を選択または選択解除します。 |
注意 |
---|
インストール アプリケーションでは、選択可能な項目が非表示になっている場合でも、その Selected の状態が反映されます。たとえば、ある選択可能な項目を常にインストールする場合は、その項目を非表示で選択済みとしてマークできます。 |
Visual Studio の無人インストールを作成するには
Drive:\IDEinstall\AdminDeployment.xml ファイルで、次の例に示すように、BundleCustomizations 要素の NoWeb の属性の値を "default" から "yes" に変更します。
<BundleCustomizations TargetDir="default" NoWeb="default"/> を <BundleCustomizations TargetDir="default" NoWeb="yes"/> に変更します
必要に応じてオプションのコンポーネントの SelectableItemCustomization 属性を変更し、ファイルを保存します。
無人セットアップの実行
無人セットアップを実行するには、クライアント コンピューターで Visual Studio のインストール アプリケーションを自動的に実行するか、定義した設定を使用してユーザーが自分でアプリケーションを実行できるようにします。
クライアント コンピューターで無人インストールを実行するには
[スタート] メニューを開き、[ファイル名を指定して実行] を選択し、「\\ServerName\IDEinstall\vs_Product.exe /adminfile PathOfTheAdmindeployment.xmlFileAdditionalParametersAsNeeded」と入力します。
たとえば、次のコマンド ラインを指定できます。\\server1\IDEinstall\vs_ultimate.exe /adminfile \\server1\ IDEinstall\AdminDeployment.xml /quiet /norestart
クライアントで、定義済みの設定を使用して Visual Studio を手動でインストールできるようにするには
カスタマイズした AdminDeployment.xml ファイルを読み取り専用のネットワーク共有 (たとえば、\\ServerName\IDEinstall\packages\AdminDeployment.xml) にコピーします。
ユーザーがその共有からインストールできるようにします。
インストールの保守
コントロール パネルを開き、インストール アプリケーションを再実行すると、Visual Studio の機能の変更、プログラミング言語のアンインストール、および Visual Studio の修復またはアンインストールを実行できます。
[!メモ]
メンテナンス モードを使用するには、ローカル コンピューターの管理者の資格情報を持っている必要があります。
クライアント コンピューターでインストールの保守を行うには
コントロール パネルを開き、[プログラムと機能] を選択します。
[Visual Studio] を選択し、[変更] を選択します。
Visual Studio をインストールした後にクライアント コンピューターで AdminDeployment の設定を変更するには
必要に応じて、admindeployment.xml を更新します。
[スタート] メニューを開き、[ファイル名を指定して実行] を選択します。
次のテキストを入力します。
\\ServerName\IDEinstall\vs_Product.exe /AdminFile PathToAdmindeployment.xmlFile AdditionalParametersAsNeeded
たとえば、次のコマンド ラインを指定できます。\\server1\IDEinstall\vs_ultimate.exe /adminfile \\server1\IDEinstall\AdminDeployment.xml /quiet /norestart
修復は、Visual Studio をインストールした後の既定のパラメーターです。更新した /AdminFile を使用して Visual Studio を修復すると、現在の管理者モード配置設定が、更新した AdminDeployment.xml によって呼び出される設定でオーバーライドされます。