次の方法で共有


ユーザー定義定数 (Visual Basic)

定数とは、数字または文字列の代わりに使用される名前のことであり、その値は不変です。定数に格納された値は、その名が示すとおり、アプリケーションの実行中に変わることはありません。使用するコントロールやコンポーネントによって定義されている定数を使用するか、または独自の定数を作成できます。自分で作成した定数は、ユーザー定義と呼ばれます。

定数は、変数名を作成するときと同じガイドラインに従って、Const ステートメントで宣言します。Option Strict が On である場合、定数の型を明示的に宣言する必要があります。

Const ステートメントの使用方法

Const ステートメントでは、数値および日付や時刻を表す値を定数の値にできます。

Const conPi = 3.14159265358979
Public Const conMaxPlanets As Integer = 9
Const conReleaseDate = #1/1/1995#

また、文字列型 (String) の定数も定義できます。

Public Const conVersion = "07.10.A"
Const conCodeName = "Enigma"

通常、等号 (=) の右側には数値またはリテラル文字列を指定しますが、数値または文字列に評価される式を指定することもできます。ただし、指定する式の中に関数の呼び出しを含めることはできません。また、既に定義された定数を使って別の定数を定義することもできます。次に例を示します。

Const conPi2 = conPi * 2

ユーザー定義定数のスコープ

Const ステートメントのスコープは、同じ場所で宣言される変数のスコープと同じです。スコープは、次のいずれかの方法で指定できます。

  • プロシージャ内だけで存在する定数の宣言は、そのプロシージャ内で行います。

  • 同じクラスのすべてのプロシージャで使用でき、ほかのモジュールでは使用できない定数の宣言は、クラスの宣言セクションで行います。

  • アセンブリのすべてのメンバーが使用でき、アセンブリの外部のクライアントは使用できない定数の宣言は、クラスの宣言セクションで Friend キーワードを使って行います。

  • アプリケーション全体で使用できる定数の宣言は、クラスの宣言セクションで Public キーワードを使って行います。

詳細については、「方法: 定数を宣言する (Visual Basic)」を参照してください。

hdb31eza.collapse_all(ja-jp,VS.110).gif循環参照の回避

定数の値は、他の定数を使って定義できるため、複数の定数の間で循環参照が発生する可能性があります。循環参照は、次のように、複数のパブリック定数が互いに参照し合うと発生します。

Public Const conA = conB * 2


...


Public Const conB = conA / 2

循環参照があると、Visual Basic でコンパイラ エラーが発生します。

参照

処理手順

方法: 列挙型を宣言する (Visual Basic)

関連項目

Const ステートメント (Visual Basic)

Option Strict ステートメント

概念

定数とリテラルのデータ型 (Visual Basic)

定数と列挙型 (Visual Basic)

列挙型の概要 (Visual Basic)

定数の概要 (Visual Basic)

列挙型と名前修飾 (Visual Basic)

その他の技術情報

Visual Basic の定数と列挙体