次の方法で共有


MFC ライブラリの再配布

更新: 2010 年 7 月

MFC のすべての DLL は共有バージョンの C ランタイム (CRT) ライブラリを使用するため、アプリケーションを MFC ライブラリに動的にリンクする場合は、Msvcr100.dll を再配布する必要があります。また、Mfc100u.dll または Mfc100.dll も再配布する必要があります。

アプリケーションを MFC と静的にリンクした場合 (つまり、[プロパティ ページ] ダイアログ ボックスの [全般] タブの [スタティック ライブラリで MFC を使用する] を指定した場合)、Mfc100u.dll または Mfc100.dll を再配布する必要はありません。静的リンクはアプリケーションのテストや内部での配置を行う場合でも該当しますが、MFC の再配布にはそれを使用しないことをお勧めします。Visual C++ ライブラリの配置の推奨される方法については、「配置方法の選択」を参照してください。

アプリケーションで WebBrowser コントロールを実装した MFC クラス (CHtmlView クラスCHtmlEditView クラス など) を使用する場合は、ターゲット コンピューターのコモン コントロール ファイルが最新になるように、Microsoft Internet Explorer の最新バージョンをインストールすることもお勧めします。(少なくとも、Internet Explorer 4.0 以降が必要です)。Internet Explorer コンポーネントの最小インストールの方法については、マイクロソフト サポート オンラインの 「Article 185375: How To Create a Single EXE Install of Internet Explorer (記事 185375: Internet Explorer のインストール ファイルである単一の exe ファイルの作成方法)」を参照してください。

アプリケーションで MFC データベース クラス (CRecordset クラスCRecordView クラスなど) を使用する場合は、必要な ODBC および ODBC ドライバーを再配布する必要があります。詳細については、「データベース サポート ファイルの再頒布」を参照してください。

MFC アプリケーションが Windows フォーム コントロールを使用している場合は、アプリケーションと共に mfcmifc80.dll を再配布する必要があります。この DLL は厳密な名前で署名された .NET アセンブリです。アプリケーションと共にアプリケーションのローカル フォルダーに再配布することもできますし、Gacutil.exe (グローバル アセンブリ キャッシュ ツール) を使用してグローバル アセンブリ キャッシュ (GAC: Global Assembly Cache) に配置して再配布することもできます。

MFC DLL を再配布する場合は、デバッグ バージョンではなく、リテール バージョンを再配布することを確認してください。DLL のデバッグ バージョンは再配布できません。MFC DLL の"デバッグ バージョンの名前は、ファイル名の末尾に "d"が付きます (たとえば、Mfc100d.dll)。

MFC ソースを変更し、その MFC DLL を再度ビルドする場合は、変更後の MFC DLL が Visual Studio にインクルードされている MFC DLL と競合しないように名前を変更する必要があります。MFC DLL のリビルドおよび名前の変更は、できる限り行わないでください。詳細については、MFC のテクニカル ノート 33 を参照してください。

MFC を再配布するには、VCRedist_architecture.exe を使用するか、Visual Studio と共にインストールされるマージ モジュールを使用するか、MFC DLL をアプリケーションと同じフォルダー内に配置します。MFC の再配布方法の詳細については、「Visual C++ ファイルの再配布」を参照してください。

テクニカル ノート 56: ローカライズされた MFC コンポーネントのインストール

MFC ローカリゼーション DLL をインストールしてアプリケーションをローカライズする場合は、再頒布可能マージ ファイル (.msm) を使用する必要があります。たとえば、アプリケーションを x86 コンピューターにローカライズする場合は、Microsoft_VC100_MFCLOC_x86.msm ファイルを x86 コンピューターのインストール パッケージにマージする必要があります。

再頒布可能 .msm ファイルには、ローカライズに使用される DLL が含まれます。サポートされているそれぞれの言語に対して、1 つの DLL があります。これらの DLL は、インストール プロセスによって、ターゲット コンピューターの %windir%\system32\ フォルダーにインストールされます。

MFC アプリケーションのローカライズ方法の詳細に付いては、マイクロソフト サポート オンラインの「テクニカル ノート 57: MFC コンポーネントのローカライズ」および「文書番号 208983: [HOWTO] MFC LOC DLL を使用する方法」を参照してください。

MFC のローカライズ用 DLL を再配布するには、MFC DLL をアプリケーションのローカル フォルダーに配置します。Visual C++ ライブラリの再配布方法の詳細については、「Visual C++ ファイルの再配布」を参照してください。

参照

概念

Visual C++ ファイルの再配布

履歴の変更

日付

履歴

理由

2010 年 7 月

内容を変更しました。

情報の拡充