/DEBUG (デバッグ情報の生成)
/DEBUG
解説
/DEBUG オプションは、.exe ファイルまたは DLL のデバッグ情報を作成します。
デバッグ情報は、プログラム データベース (PDB ファイル) に書き込まれます。この PDB ファイルは、以降のビルドで更新されます。
デバッグ用に生成された .exe ファイルや DLL ファイルには、対応する PDB ファイルの名前とパスが記述されています。デバッガーでプログラムをデバッグするときにこの名前が読み取られ、その PDB ファイルが使われます。プログラム データベースの名前として、プログラムのベース名と拡張子 .pdb が使用され、PDB ファイルを作成したパスも .exe ファイルと DLL ファイルに書き込まれます。既定の名前をオーバーライドするには、/PDB を設定し、別のファイル名を指定します。
/Zd (行番号のみ) または /Z7 (C7 互換) オプションを指定すると、.obj ファイルにデバッグ情報が保存されます。/Zi (プログラム データベースを使用) コンパイラ オプションを指定すると、.obj ファイルのデバッグ情報が PDB ファイルに保存されます。リンカーはオプジェクトの PDB ファイルを探すときに、まず .obj ファイルに書き込まれた絶対パスを検索し、そこで見つからない場合は .obj ファイルの置かれているディレクトリを検索します。オブジェクトの PDB ファイルの名前やディレクトリをリンカーに指定することはできません。
/DEBUG を指定すると /INCREMENTAL も指定されます。
/DEBUG は /OPT オプションの既定値を REF から NOREF、および ICF から NOICF に変更します。このため、/OPT:REF または /OPT:ICF を明示的に指定する必要があります。
.PDB ファイルと .DBG ファイルの詳細については、サポート技術情報の「INFO: PDB and DBG Files - What They Are and How They Work (Q121366)」を参照してください。サポート技術情報の文書は、MSDN ライブラリまたは https://support.microsoft.com で参照できます。
デバッグ情報を格納する .exe や .dll を作成することはできません。デバッグ情報は常に .pdb ファイルに格納されます。
Visual Studio 開発環境でこのリンカー オプションを設定するには
プロジェクトの [プロパティ ページ] ダイアログ ボックスを開きます。詳細については、「Visual C++ プロジェクトのプロパティの設定」を参照してください。
[リンカー] フォルダーをクリックします。
デバッグ のプロパティ ページをクリックします。
[デバッグ情報の生成] プロパティを変更します。
このリンカーをコードから設定するには
- GenerateDebugInformation を参照してください。