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UMDF 共同インストーラーの使用

WDK には、UMDF の "更新共同インストーラー" が含まれています。更新共同インストーラーは、セットアップがドライバーをインストールするときに、ターゲット コンピューターの UMDF のバージョンを更新します。更新が完了すると、インストールを完了するシステム提供の共同インストーラーを呼び出します。

ドライバー パッケージには、ドライバー ファイルと同じディレクトリに、更新共同インストーラーを含める必要があります。

WUDFUpdate_<メジャー バージョン番号><マイナー バージョン番号>.dll

メジャー バージョン番号は 2 文字、マイナー バージョン番号は 3 文字で表します。たとえば、Version 1.9 の更新共同インストーラーのファイル名は WUDFUpdate_01009.dll、その後 Version 3.2 がリリースされた場合のファイル名は WUDFUpdate_03002.dll となります。

ドライバーの INF ファイルには、INF AddReg ディレクティブINF CopyFiles ディレクティブの両方を含む INF DDInstall.CoInstallers セクションが含まれている必要があります。以下に例を示します。

  [MyDriver_Install.CoInstallers]
AddReg = MyDriver_Install.CoInstallers_AddReg
CopyFiles = MyDriver_CoInstallers_CopyFiles

INF AddReg ディレクティブでは、次の例のように、CoInstallers32 レジストリ エントリを作成する INF セクションを指定する必要があります。

  [MyDriver_Install.CoInstallers_AddReg]
HKR,,CoInstallers32,0x00010000,"WudfUpdate_01009.dll"

INF CopyFiles ディレクティブでは、次の例のように、更新共同インストーラーをインストール デバイスからシステム デバイスにコピーする INF セクションを指定する必要があります。

  [MyDriver_CoInstallers_CopyFiles]
WudfUpdate_01009.dll

INX ファイルと Stampinf ツールを使用すると、フレームワークの複数のバージョンに対して複数の INF ファイルを作成する必要がなくなります。INX ファイルの詳細については、「UMDF ベースのドライバーでの INX ファイルの使用」を参照してください。

すべてのターゲット コンピューターに既に正しいバージョンの UMDF がインストールされていることが確実な場合は、ドライバー パッケージに更新共同インストーラーを含めなくてもかまいません。

その場合、INF AddReg ディレクティブではシステム提供の共同インストーラー (WUDFCoInstaller.dll) を指定し、INF CopyFiles ディレクティブでは空の CopyFiles セクションを指定します。ただし、ターゲット コンピューターに UMDF がインストールされていなかったり、ターゲット システムの UMDF のバージョンがドライバーに必要なバージョンより古かったりすると、ドライバーが読み込まれなくなります。