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リンク フォントを有効にする

Windows CE にはフォントをリンクする機能があるので、1 つ以上の TrueType フォントを別の TrueType フォントにリンクすることができます。通常、フォントのリンク機能は、ローマ字フォントで非ローマ字を表示できるようにするために使用されます。Windows CE では、MGTT コンポーネント内にフォントのリンク機能があります。

フォントのリンクを有効にするには、HKEY_LOCAL_MACHINE\System\Gdi レジストリ キーの FontLinkMethods エントリを設定します。FontLinkMethods エントリを使用して、セルの高さの調整機能を有効にできます。調整機能が有効になると、リンク フォントのセルの高さの計算時に、ラスタライザによって内部行間が無視されます。一般に、内部行間は、行間にアクセント記号を配置できるようにローマ字フォントで使用されます。漢字フォントでは、内部行間は使用されません。リンク フォントの実現に内部行間を含めないと、フォントは 1 ポイントから数ポイント小さく表現されます。

次の例は、FontLinkMethods エントリを示しています。

  [HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\GDI]
"FontLinkMethods"=dword:n

次の表に定義するように、n の値は、12、または 3 とすることができます。

説明
1 0 以上の LOGFONT lfHeight で作成されたフォントに対して、セルの高さの調整を有効にします。通常、セルの高さの調整は、この種類のフォントでは保証されます。この設定は、日本語デバイス向け Platform Builder の MAXALL 構成で有効になっています。
2 0 以下の LOGFONT lfHeight で作成されたフォントに対して、セルの高さの調整を有効にします。
3 0 以上または 0 以下の LOGFONT lfHeight で作成されたフォントに対して、セル高さの調整を有効にします。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\FontLink\SystemLink レジストリ キーを設定して、リンク フォントを基本フォントにマッピングできます。次の例は、リンク フォントの .ttf ファイルへのパスとリンク フォント名を指定して、基本フォントの Tahoma をリンク フォントの MS ゴシックにリンクする方法を示しています。

  HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\FontLink\SystemLink
"Tahoma"="\\Windows\\msgothic.ttc,,l,r ,MS ゴシック"

フォントのリンクを使用するときは、リンク フォントから取得する 1 つ以上の Unicode 文字を、基本フォントに存在するものであっても定義することができます。HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\FontLink\SkipTable レジストリ キーを使用して、これらのスキップ文字を定義できます。このレジストリ キーは、OS の起動時にのみ読み取られます。

次の例は、Unicode 文字 005c に Tahoma の文字があっても、リンク フォントの文字が代わりに使用されることを示しています。

  
    "Tahoma"="005c, 00a5, 007e, 0391-03c9, 2026, 2116, 221a, 25a0-25ff"

太字フォントの場合は、参照としてのみ基本フォントを使用して、太字体をシミュレートするかどうかグラフィック デバイス インターフェイス (GDI) によって決定されます。文字列を表示するために太字フォントを使用し、.ttf ファイルの基本フォントが太字であっても、リンク フォントが太字でない場合は、リンク フォントのテキストは太字として表示されません。

関連項目

Font Linking