FileSystemObject オブジェクト モデル
FileSystemObject (FSO) オブジェクト モデルでは、使い慣れた object.method 形式の構文と豊富なプロパティ、メソッド、およびイベントのセットによってフォルダとファイルを処理できます。
オブジェクト ベースのこのツールは、次の処理に使います。
- HTML による Web ページの作成
- Windows Scripting Host による Microsoft Windows 用バッチ ファイルの作成
- スクリプト コントロールによる、他の言語で開発されたアプリケーションへのスクリプト機能の提供
クライアント側で FSO を使用すると、クライアント側のローカル ファイル システムに望ましくないアクセスを受ける可能性があります。このようなセキュリティ上の重大な問題があるため、このドキュメントでは、サーバー側の Web ページで実行されるスクリプトの作成に、FSO オブジェクト モデルを使用します。サーバー側で使用されるため、Internet Explorer の既定の設定では FileSystemObject オブジェクトをクライアント側で使用することができません。これらの既定値を無効にすると、ローカル システムのファイル システムに望ましくないアクセスを受け、ファイル システムの整合性やデータそのものが失われたり、さらに重大な障害が発生する恐れがあります。
FSO オブジェクト モデルを使用することにより、サーバー側のアプリケーションでは、フォルダの作成、変更、移動、および削除を行ったり、特定のフォルダがあるかどうかを確認し、場合によってはその位置を探し当てることができるようになります。名前、作成日、最終更新日など、フォルダに関する情報も検索できます。
FSO オブジェクト モデルでは、ファイルの処理も簡単になっています。ファイル処理の主要な目標は、データをアクセスしやすい形式に変換し、容量とリソースの両面において効率的に保存することです。ユーザーは、ファイルの作成、データの挿入および変更、データの出力 (読み込み) を実行できなければなりません。Microsoft Access や Microsoft SQL Server などのデータベースにデータを保存するとアプリケーションのオーバーヘッドが大幅に増加するため、バイナリ ファイルまたはテキスト ファイルにデータを保存するのが最も効率的です。ユーザー自身がオーバーヘッドの増大を望まないこともあれば、フル装備のデータベースに関連した特別な機能が、データへのアクセスに必要ないこともあります。
FSO オブジェクト モデルは、スクリプティング タイプ ライブラリ (Scrrun.dll) に格納されており、TextStream オブジェクトによってテキスト ファイルの作成および操作をサポートします。バイナリ ファイルの作成および操作については、まだサポートしていませんが、将来サポートする予定です。