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DQS のスペル チェックの使用

適用対象 SQL Server

Data Quality Services (DQS) のスペル チェックでは、ドメイン内の文字列値の構文、スペル、および文構造をチェックします。 スペル チェックは、サーバー側のエンジンと統合されないクライアント側のスタンドアロンの機能で、現在のフローや状態には影響しません。 スペル チェックで誤りの可能性がある文字列値が見つかると、対応する各ページでドメイン値に対するその他の手動の変更を行うときに、それらの文字列値が赤い下線で示されます。 対象となるページは次のとおりです。

  • ナレッジ検出 アクティビティの [ドメイン値の管理] ページ

  • ドメイン管理 アクティビティの [ドメイン値] ページまたは [用語ベースのリレーション] ページ

  • クレンジング アクティビティの [結果の管理と表示] ページ

スペル チェックは、string データ型の単一ドメインでのみ機能します。 単一ドメイン内の string データ型のすべての値がスペル チェックに送られて検証されます。 スペル チェックは複合ドメインに対しては機能しません。また、string 型以外のドメイン、複合値 (文字と数字がスペースなしで連結された値など)、ローマ数字、単一の文字、および大文字のみの値も検証されません。

始める前に

前提条件

スペル チェックを実行するには、ナレッジ検出アクティビティまたはドメイン管理アクティビティでナレッジ ベースとドメインを開いておく必要があります。また、スペル チェックを実行するドメインおよびページでスペル チェックを有効にし、ドメインの言語プロパティを指定する必要があります。

セキュリティ

アクセス許可

スペル チェックを実行するには、DQS_MAIN データベースの dqs_kb_editor ロールまたは dqs_administrator ロールが必要です。

スペル チェックの有効化

  1. Data Quality Client でスペル チェックを有効にするには、ドメイン管理 アクティビティでナレッジ ベースを開き、目的のドメインを選択して、 [ドメインのプロパティ] ページで [スペル チェックを有効にする] をクリックします。 [言語]で、スペル チェックで使用する言語を選択します。

  2. ドメインのプロパティでスペル チェックを有効にすると、 [ドメイン値の管理] ページ、 [ドメイン値] ページまたは [用語ベースのリレーション] ページ、および [結果の管理と表示] ページでスペル チェックが有効になります。 それらの各ページでスペル チェックを無効にするには、 [スペル チェックを有効/無効にします] アイコンをクリックします。 アイコンをクリックすると、ページのスペル チェックの状態が変わります。 同様に、ドメインの [スペル チェックを有効にする] プロパティが無効になっている場合は、各ページで [スペル チェックを有効/無効にします] アイコンをクリックするとスペル チェックが有効になります。 ページを閉じてから再度表示した場合、ボタンの状態は [スペル チェックを有効にする] ドメイン プロパティの設定に応じた状態に戻ります。

スペル チェックの使用

  1. 次のいずれかのページに移動します。

    • ナレッジ検出 アクティビティの [ドメイン値の管理] ページ

    • ドメイン管理 アクティビティの [ドメイン値] ページまたは [用語ベースのリレーション] ページ

    • クレンジング アクティビティの [結果の管理と表示] ページ

  2. "値" テーブルで、フィルターや検索を使用して適切な値を表示します。

  3. "値" テーブルの行をスキャンして、下に赤い波線が表示された値が [値] 列または [次に修正] 列にないかどうかを確認します。

  4. 赤い下線が表示された値を右クリックします。 表示されたいずれかの置換値で元の値を置き換える場合は、その置換値をクリックします。

  5. 表示された値の中に適切な候補がなく、ほかにも値があることを示す [詳しいヒント] ボタンが表示された場合は、そのボタンをクリックします。 追加で表示されたいずれかの値で元の値を置き換える場合は、その値をクリックします。

  6. 値を辞書に追加する場合は、 [辞書に追加]をクリックします。 値に表示されていた赤い下線が消えます。

補足情報: スペル チェックを使用した後

スペル チェックを実行した後、ドメインのアクティビティを完了してスペル チェックの修正案を反映します。 ナレッジ検出、ドメイン管理、または照合ポリシーのアクティビティで、スペル チェックの分析結果をナレッジ ベースで使用できるようにするには、ナレッジ ベースを発行します。 詳しくは、「ナレッジ検出の実行」、「ドメインの管理」、または「照合ポリシーの作成」をご覧ください。

スペル チェックの動作

DQS のスペル チェックでは、誤りの可能性がある文字列の値全体に赤い下線が表示されます。 たとえば、"New York" のスペルが誤って "Neu York" になっている場合、"Neu" だけでなく "Neu York" 全体に赤い下線が表示されます。 値を右クリックすると、値全体に対する修正案が表示されます。 また、修正案が 6 つ以上ある場合は、 [詳しいヒント] をクリックできます。 いずれかの修正案を選択したり、元の値に対して表示されるように値を辞書 (ユーザー アカウント レベル) に追加したりできます。 辞書に追加した値はすべてのドメインに適用されます。 ドメインで修正が行われるのは、修正案を明示的に指定した場合だけです。 スペル チェックのコンテキスト メニューから修正案を選択すると、値の種類が "エラー" になり (最初から "エラー" の場合はそのまま)、 選択した修正案が修正列に追加されます。 値の 種類 が " 適切 " であっても、スペル チェックでは、まだ誤りの可能性がある値として表示されることがあります。

値に対する修正案は、 "値" テーブルの [値] 列と [次に修正] 列の両方に表示されます。 [値] 列で修正案を選択すると、値の種類が " エラー" に設定され、修正案が手動で挿入した場合と同様に [次に修正] 列にコピーされます。 既存の修正があった場合は修正案になります。 クレンジング アクティビティの [結果の管理と表示] ページで、 [次に修正] 列から修正案を選択すると、現在選択されている値がその修正案に置き換えられ、現在選択されている値が修正案になります。 クレンジング アクティビティの [結果の管理と表示] ページでは、レコード レベルの提案は行われません (下のグリッドには表示されません)。