SEND (Transact-SQL)

適用対象: SQL ServerAzure SQL Managed Instance

1 つ以上の既存のメッセージ交換を使用してメッセージを送信します。

Transact-SQL 構文表記規則

構文

  
SEND  
   ON CONVERSATION [(]conversation_handle [,.. @conversation_handle_n][)]  
   [ MESSAGE TYPE message_type_name ]  
   [ ( message_body_expression ) ]  
[ ; ]  

Note

SQL Server 2014 (12.x) 以前のバージョンの Transact-SQL 構文を確認するには、以前のバージョンのドキュメントを参照してください。

引数

ON CONVERSATION conversation_handle [.. @conversation_handle_n]
メッセージが属するメッセージ交換を指定します。 conversation_handle には、有効なメッセージ交換識別子が含まれている必要があります。 同じメッセージ交換ハンドルを複数回使用することはできません。

MESSAGE TYPE message_type_name
送信したメッセージのメッセージ型を指定します。 このメッセージ型は、これらのメッセージ交換で使用されるサービス コントラクトに含まれている必要があります。 これらのコントラクトによって、メッセージ型をメッセージ交換の発信側から送信できます。 たとえば、メッセージ交換の対象サービスは、SENT BY TARGET または SENT BY ANY としてコントラクトに指定されるメッセージのみを送信できます。 この句が省略されると、メッセージは DEFAULT のメッセージ型になります。

message_body_expression
メッセージ本文を表す式を指定します。 message_body_expression は省略可能です。 ただし、message_body_expression を指定する場合は、varbinary(max) に変換できる型の式にする必要があります。 この式が NULL になることはありません。 この句が省略されると、メッセージ本文は空になります。

注釈

重要

SEND ステートメントがバッチまたはストアド プロシージャで最初のステートメントではない場合は、前のステートメントの後にセミコロン (;) を指定する必要があります。

SEND ステートメントは、1 つ以上の Service Broker メッセージ交換の一方のエンドポイントにあるサービスからもう一方のエンドポイントにあるサービスに、メッセージを送信します。 次に RECEIVE ステートメントを使用して、送信されたメッセージを、ターゲット サービスに関連付けられたキューから取得します。

ON CONVERSATION 句に指定されるメッセージ交換ハンドルのソースは、次の 3 つのうちいずれかです。

  • 別のサービスから受信したメッセージに対する応答ではないメッセージを送信する場合、メッセージ交換を作成した BEGIN DIALOG ステートメントから返されるメッセージ交換ハンドルを使用します。

  • 別のサービスから以前に受信したメッセージに対して応答のメッセージを送信する場合、元のメッセージを返した RECEIVE ステートメントから返されるメッセージ交換ハンドルを使用します。

  • メッセージ交換ハンドルを提供する BEGIN DIALOG ステートメントや RECEIVE ステートメントが含まれたコードとは別のコードに、SEND ステートメントが含まれていることがあります。 そのような場合、メッセージ交換ハンドルは、SEND ステートメントが含まれたコードに渡される状態情報のデータ アイテムのいずれかである必要があります。

SQL Server データベース エンジンの別のインスタンス内のサービスに送信されるメッセージは、リモート インスタンスのサービス キューに送信できるようになるまでの間、現在のデータベースの転送キューに格納されます。 データベース エンジンの同じインスタンス内のサービスに送信されるメッセージは、それらのサービスに関連付けられたキューに直接配置されます。 ローカル メッセージを転送先サービス キューに直接配置できない条件がある場合は、その条件が解決されるまで転送キューに格納されることがあります。 これが発生するのは、特定のエラーが発生した場合や、転送先サービス キューが非アクティブな場合などです。 sys.transmission_queue システム ビューを使用すると、転送キュー内のメッセージを表示できます。

SEND はアトミック ステートメントです。 メッセージ交換がエラー状態の場合などに、複数のメッセージ交換でメッセージを送信する SEND ステートメントが失敗した場合、メッセージは転送キューまたは転送先サービス キューに格納されません。

Service Broker は、同じ SEND ステートメントを使用して複数のメッセージ交換で送信されるメッセージの格納と転送を最適化します。

インスタンスの転送キュー内のメッセージは、次の内容に基づいて順番に転送されます。

  • 関連するメッセージ交換エンドポイントの優先度レベル。

  • 優先度レベル内では、メッセージ交換における送信順序。

メッセージ交換の優先度で指定された優先順位は、HONOR_BROKER_PRIORITY データベース オプションが ON に設定されている場合にのみ、転送キュー内のメッセージに割り当てられます。 HONOR_BROKER_PRIORITY データベース オプションが OFF に設定されている場合、そのデータベースの転送キューに配置されたすべてのメッセージには、既定の優先度レベル 5 が割り当てられます。 データベース エンジン の同じインスタンス内のサービス キューにメッセージが直接配置される場合、SEND には優先順位が割り当てられません。

SEND ステートメントは、メッセージを送信する各メッセージ交換を個別にロックし、メッセージ交換ごとの順序でメッセージが配信されるようにします。

SEND はユーザー定義の関数では無効です。

アクセス許可

メッセージを送信するには、現在のユーザーは、メッセージを送信するすべてのサービスのキューに対する RECEIVE 権限を持っている必要があります。

次の例では、ダイアログを開始し、ダイアログ上の XML メッセージを送信します。 メッセージを送信するために、この例では xml オブジェクトを varbinary(max) に変換します。

DECLARE @dialog_handle UNIQUEIDENTIFIER,
    @ExpenseReport XML;

SET @ExpenseReport = <construct message as appropriate for the application>;

BEGIN DIALOG @dialog_handle
    FROM SERVICE [//Adventure-Works.com/Expenses/ExpenseClient]
    TO SERVICE '//Adventure-Works.com/Expenses'
    ON CONTRACT [//Adventure-Works.com/Expenses/ExpenseProcessing];

SEND ON CONVERSATION @dialog_handle
    MESSAGE TYPE [//Adventure-Works.com/Expenses/SubmitExpense](@ExpenseReport);

次の例では、3 つのダイアログを開始し、各ダイアログ上の XML メッセージを送信します。

DECLARE
    @dialog_handle1 UNIQUEIDENTIFIER,
    @dialog_handle2 UNIQUEIDENTIFIER,
    @dialog_handle3 UNIQUEIDENTIFIER,
    @OrderMsg XML;

SET @OrderMsg = '<construct message as appropriate for the application>';

BEGIN DIALOG @dialog_handle1
    FROM SERVICE [//InitiatorDB/InitiatorService]
    TO SERVICE '//TargetDB1/TargetService'
    ON CONTRACT [//AllDBs/OrderProcessing];

BEGIN DIALOG @dialog_handle2
    FROM SERVICE [//InitiatorDB/InitiatorService]
    TO SERVICE '//TargetDB2/TargetService'
    ON CONTRACT [//AllDBs/OrderProcessing];

BEGIN DIALOG @dialog_handle3
    FROM SERVICE [//InitiatorDB/InitiatorService]
    TO SERVICE '//TargetDB3/TargetService'
    ON CONTRACT [//AllDBs/OrderProcessing];

SEND ON CONVERSATION (
    @dialog_handle1,
    @dialog_handle2,
    @dialog_handle3
)
    MESSAGE TYPE [//AllDBs/OrderMsg](@OrderMsg); 

参照

BEGIN DIALOG CONVERSATION (Transact-SQL)
END CONVERSATION (Transact-SQL)
RECEIVE (Transact-SQL)
sys.transmission_queue (Transact-SQL)