プッシュ通知を設定する
一日の間には、現場作業者が注意すべき状況が発生する場合があります。 たとえば、最も近くにいる有資格者であるため、最初にスケジュールされていた作業指示書ではなく、緊急の作業指示書に割り当てられる場合があります。 この変更に気がつかなければ、最初にスケジュールされていた作業に向かう可能性があります。 Field Service Mobile アプリでは、プッシュ通知を使用して、携帯電話やタブレットで現場作業者に更新を送信することができます。
プッシュ通知は、以下のために使用できます。
作業者に予約が割り当てられたことを通知する。
作業者に重要なビジネス データの入力を求める。
重要
プッシュ通知を設定するには、Power Automate でのクラウド フローの作成方法と Dataverse コネクタの使用方法を理解している必要があります。
詳細については、クラウド フローの概要を参照してください。
詳細については、Microsoft Dataverse を参照してください。
前提条件
Field Service Mobile アプリでプッシュ通知を使用するには、以下の前提条件を満たす必要があります。
Microsoft Power Automate をインストールしている
Dynamics 365 Field Service Mobile アプリのバージョン 13.20101.19 以上 (iOS デバイス) またはバージョン 3.20101.19 以上 (Android デバイス) をダウンロードしている
お使いのデバイスの設定で Field Service Mobile アプリの通知について同意している
プッシュ通知の作成
Field Service では、現場作業者をタスクにスケジュールすると、予約可能リソースの予約というレコードが作成されます。 このレコードには、予約に関する物流データと情報データが含まれています。 このレコードは、通知をトリガーおよびプッシュするために必要な基本的なレコードです。
使用するレコードを決定したら、Power Automate のクラウド フローでこのタスクを実行する方法の例を確認してください。 シナリオによって少し異なりますが、大まかには次のような一連のプロセスになります。
フローをトリガーする条件を作成および定義する。
予約に割り当てられている予約可能リソースを識別する。
条件を定義する (オプション)。
通知する Field Service Mobile ユーザーを指定する。
詳細情報を取得する (オプション)。
プッシュ通知アクションを呼び出す。
モバイル アプリで表示する。
フローをトリガーする条件の作成および定義
最初のステップでは、フローを作成して、そのフローをトリガーする条件 (予約可能リソースの予約が作成または更新された場合にフローをトリガーするように指定するなど) を指定します。 この指定により、新しい予約が作成されたときや既存の予約で日時などが変更された場合に、現場作業者に通知されるようになります。
予約に関する Field Service のすべての情報は Dataverse に保存されているため、フローをトリガーする最も簡単な方法は Dataverse コネクタを使用することです。 この方法では、Dataverse インスタンスに対して使用できるさまざまなトリガーとアクションが提供されます。 この例では、組織の人員に対して予約可能リソースの予約が作成または更新された場合にフローをトリガーするため、次の図に示すようにトリガーを設定します。
詳細については、トリガーを参照してください。
予約に割り当てられている予約可能リソースの識別
それぞれの予約は、次のような予約可能リソースに割り当てられます。
- 内部ユーザー
- 請負業者
- 設備
- 作業指示書の完了に使用できる設備
プッシュ通知が正しいユーザーに設定されるようにするには、その予約が割り当てられているリソースを識別する必要があります。 Dataverse コネクタには、ID で行を取得するというアクションが含まれており、特定のレコードを参照するために使用できます。 この例では、予約に割り当てられている人的リソースを対象に、そのレコードを予約可能リソース テーブルから取得します。
詳細については、ID で行を取得するを参照してください。
リソースをユーザーのみに限定する条件の作成
リソースには、内部ユーザー、請負業者、施設、設備があります。 モバイル アプリケーションを使用するリソースは内部ユーザーであるため、リソースが持つリソースの種類がユーザーに設定されているかどうかを確認する条件をフローに追加することを強くお勧めします。 この設定により、プッシュ通知を設備、リソース プール、請負業者のリソースではなく、ユーザーのリソースにのみ送ることができます。
重要
条件の定義は必須ではありませんが、ベスト プラクティスであり、フローの潜在的なエラーを減らして、その後のトラブルシューティングを容易にするために役立ちます。
詳細については、クラウド フローへの条件の追加を参照してください。
通知する Field Service Mobile ユーザーの指定
リソースがユーザーであることを識別したら、そのユーザー レコードから情報を取得して、通知を正しい Field Service Mobile アプリ ユーザーにプッシュできるようにする必要があります。 このプロセスは、最初に予約が割り当てられている予約可能リソースを識別した場合と似ています。 このプロセスの主な違いは、この情報を条件のはい領域に追加し、予約可能リソース レコードに保存されているユーザーの値を渡して、取得するユーザーを指定することのみです。
詳細情報の取得
ユーザーに送るプッシュ通知にその他の関連情報を含めたい場合があります。 たとえば、通知の一部として、予約に関連付けられている作業指示書番号を含める場合があります。 作業指示書など、関連するレコードのその他の詳細を含める場合は、ユーザーの場合と同じようにその情報を取得する必要があります。 次の図は、予約に関連付けられている作業指示書の詳細を取得するプロセスを示しています。
プッシュ通知アクションの呼び出し
通知を送るユーザーと含めるデータを指定したら、最後に通知の詳細を作成および定義します。 Microsoft Power Apps 通知 V2 コネクタには、プッシュ通知を送信する V2 アクションが含まれています。 このアクションを使用すると、プッシュ通知をキャンバス アプリやモデル駆動型アプリに送信できます。 前に説明したように、Field Service Mobile はモデル駆動型アプリです。
プッシュ通知が意図したとおりに動作し、正しいアプリケーションにプッシュされるようにするには、次の情報を定義します。
モバイル アプリ: アプリケーションの種類 (Power Apps のアプリや Field Service のアプリなど) を定義します。 この場合は、Field Service を選択します。
アプリ: 通知を設定する特定のアプリケーションを定義します。
現場作業者が通知に反応するため、通知に関連付ける動作を定義できます。 たとえば、プッシュ通知が割り当てられた新しい予約に関するものである場合は、ユーザーが通知に反応するときにその予約を開くことができます。
以下のフィールドは、その反応に対してどのように表示するかを定義するために役立ちます。
アプリを開く: 項目を選択したときにモバイル アプリを開くかどうかを定義します。
エンティティ: 表示する情報が含まれているテーブルを定義します。 予約の場合は、このフィールドを予約可能リソースの予約に設定します。
フォームまたはビュー: 情報を表示するために使用するアプリケーションのフォームまたはビューを定義します。 この例では、予約と作業指示書の詳細を表示するため、既存のフォーム - 予約と作業指示書フォームを選択します。
レコード ID: 表示する実際のレコードを定義します。
Power Automate フローを使用する主な利点は、前のステップの動的な情報を使用できることです。 このシナリオでは、作業指示書やリソースの詳細など、前に収集した情報を挿入できます。 たとえば、ユーザー レコードの既定電子メール フィールドを受信者の項目フィールドに挿入して、通知を送るユーザー を定義できます。 また、送信するメッセージに作業指示書番号などの動的な値を挿入できます。
次のスクリーン ショットは、新しい予約が割り当てられた場合に現場作業者 (予約可能リソース) へのプッシュ通知を作成するプロセスを示しています。 このプッシュ通知を選択すると、予約可能リソースの予約レコードが予約と作業指示書フォームで開きます。
Field Service Mobile アプリでの表示
現場作業者がプッシュ通知を受け取るには、アプリケーションで通知を有効にしておく必要があります。 これは、アプリの起動時またはアプリの設定領域から行うことができます。
プッシュ通知を有効にすると、予約が作成または更新された場合に Power Automate フローがトリガーされます。 プッシュ通知は、携帯電話またはタブレットを使用している現場作業者に表示されます。 現場作業者は、プッシュ通知を受け取るために、アプリにログインしたり、デバイスを操作したりする必要はありません。
