サンプルの機能ワークフローを確認する
このワークフローでは、高パフォーマンスの Azure 仮想マシンと HANA Large Instances で実行されるインメモリ HANA データベース上でスケーラビリティとパフォーマンスを実現するよう構築された SAP ランドスケープを、ユーザー要求がどのように流れるかを示します。 このシステムでは、データベース パフォーマンスのために OS クラスタリングを利用し、HANA システム レプリケーションを使用して高可用性に対応し、システムの可用性を保証するために完全なディザスター リカバリー (DR) 構成を利用しています。
- この例では、オンプレミスの SAP ユーザーが、Fiori インターフェイスやカスタム インターフェイスなどを介して、販売注文を実行します。
- Azure の高速 ExpressRoute Gateway は、Azure 仮想マシンに接続するために使用されます。
- 要求は、可用性の高い ABAP SAP セントラル サービス (ASCS) に送られてから、99.95% のアップタイム SLA を提供している可用性セットに含まれる、Azure 仮想マシン上で実行されるアプリケーション サーバーを経由します。
- 要求は、アプリ サーバーからプライマリ Large Instance ブレードで実行されている SAP HANA に送信されます。
- 99.99% の可用性を実現するために、プライマリとセカンダリ ブレードは、OS レベルでクラスター化されており、データ レプリケーションは、プライマリからセカンダリへの同期モードで HANA System Replication (HSR) によって処理され、ゼロ RPO を可能にします。
- SAP HANA のメモリ内データは、高パフォーマンスの NFS ストレージに保持されます。
- NFS ストレージからのデータは、データベースのパフォーマンスに影響を与えることなく、ローカル ストレージ上の組み込みストレージ スナップショットを使って、数秒で定期的にバックアップされます。
- セカンダリ ストレージ上の永続データ ボリュームは、HANA ストレージ レプリケーション専用のバックボーン ネットワークを介して、専用の DR システムにレプリケートされます。
- DR 側の Large Instance は、QA ストレージと DR レプリケート ボリューム (読み取り専用) の両方をマウントすることで、コストを節約するために非運用環境で使用できます。 ディザスター リカバリー (DR) サイトでは、HLI ユニットが品質保証 (QA) インスタンスに使用されます。 運用操作はプライマリ サイトから実行されます。 DR のフェールオーバー (またはフェールオーバー テスト) 中に、DR サイトの QA インスタンスが停止されます。