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このワークフローでは、ハイ パフォーマンスの Azure Virtual Machines と、Azure Virtual Machines 上で実行されるインメモリ SAP HANA データベースを使用して最大のスケーラビリティとパフォーマンスを実現するよう構築された SAP ランドスケープを、ユーザー要求がどのように流れるかを示します。 このシステムでは、高可用性のために Linux OS クラスタリング、パフォーマンスのために Premium Storage、HANA システム レプリケーション (HSR) による高可用性のためにデータ レプリケーション、非同期 HSR による 99.95% 保証のシステム可用性のために完全なディザスター リカバリー (DR) 構成が利用されています。

Azure Virtual Machines サンプル機能ワークフローでの SAP S/4 HANA の図。

  1. この例では、オンプレミスの SAP ユーザーが、SAP の S/4 HANA Fiori インターフェイスやカスタム アプリケーション インターフェイスなどを介して、販売注文の要求を実行します。
  2. Azure の高速 Express Route Gateway は、オンプレミスのネットワークから Azure 仮想マシンやその他の Azure リソースへ安全に接続するために使用されます。
  3. 要求は、可用性の高い SAP ABAP SAP セントラル サービス ASCS に流れてから、99.95 パーセントのアップタイム SLA を提供している Azure 仮想マシン可用性セット内の Azure Virtual Machines 上で実行される SAP アプリケーション サーバーを経由します。
  4. 要求は、アプリ サーバーから、大規模メモリの SAP HANA ワークロード用に最適化された Azure 仮想マシン上で実行されている SAP HANA に送信されます。
  5. 書き込みアクセラレータを使用した SAP 認定 M シリーズ仮想マシン上で実行されているプライマリ (アクティブ) およびセカンダリ (スタンバイ) は、99.95 パーセントの可用性を実現するために OS レベルでクラスター化されており、データ レプリケーションは、プライマリからセカンダリへの同期モードで HSR によって処理され、ゼロ RPO を可能にします。
  6. SAP HANA のメモリ内データは、高パフォーマンスの Azure Premium Storage に保持されます。
  7. メモリ内の HANA データは、Azure の高速バックボーン ネットワークと非同期モードでの HSR を利用して、DR リージョンの仮想マシンにレプリケートされます。 ディザスター リカバリー仮想マシンは、コストを節約するために運用仮想マシンより小規模にできます。
  8. DR リージョンの仮想マシンは、非運用ストレージと DR にレプリケートされたボリューム (読み取り専用) の両方をマウントすることによって、非運用環境に使用してコストを節約できます。
  9. DR 側にある ASCS を利用した SAP アプリ サーバーは、スタンバイ状態のシャットダウン モードにすることができ、コストを節約する必要がある場合に起動できます。