データ フローを確認する

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帯域幅と同様に、特定の時点で VM に存在するネットワーク接続の数は、ネットワークのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。 Azure ネットワーク スタックは、"フロー" と呼ばれるデータ構造に、各方向の TCP/UDP 接続の状態を維持します。

一般的な TCP/UDP 接続では、2 つのフローが作成されます。1 つは受信、もう 1 つは送信方向用です。 エンドポイント間のデータ転送では、データ転送を実行するフロー以外にも、複数のフローを作成する必要があります。 例として、ドメイン ネーム システム (DNS) の解決のために作成されたフローや、ロード バランサーの正常性プローブ用に作成されたフローがあります。

ゲートウェイ、プロキシ、ファイアウォールなどのネットワーク仮想アプライアンス (NVA) には、アプライアンスで終了された接続と、アプライアンスによって開始された接続に対して作成されるフローがあります。 Azure ネットワーク スタックは、8 個以上の CPU コアを備えた VM 用に、合計 250 K のネットワーク フローと優れたパフォーマンスをサポートします。 Azure ネットワーク スタックでは、8 個未満の CPU コアを備えた VM に対して優れたパフォーマンスを維持しながら、合計 100 K のフローをサポートします。 フローに対するネットワーク パフォーマンスは、良好なパフォーマンスを維持できる制限を超えると、合計フロー数 100 万 (受信フロー数 50 万、送信フロー数 50 万) のハード制限に達するまで緩やかに低下し、それを超えるとフローは破棄されます。

Azure VM は、オンプレミスの仮想マシンよりもアジャイルです。 専用ハードウェアに投資することなく、必要に応じて Azure VM を階層的にデプロイし、スケーリングすることができます。 そのため、Azure VM は、動的に変化するワークロードに対応する必要があるシナリオに適しています。 また、Azure VM は、プロビジョニングとプロビジョニング解除が容易であるため、コンピューティング リソースが一時的に必要な概念実証や開発のシナリオに最適です。

これらの各シナリオでは、Azure VM に適用できる価格モデルのメリットも得られます。 Azure VM を実行すると、コンピューティング時間に対する料金が 1 秒単位で発生します。 VM の価格は、VM のサイズ、オペレーティングシステム、および VM にインストールされているすべてのライセンス済みソフトウェアに基づいて計算されます。 仮想マシンを実行するには、Azure コンピューティング リソースを割り当てる必要があります。 そのため、使っていないときも常に対応する料金が発生しないように、状態を停止 (割り当て解除) に変更する必要があります。

Diagram illustrating data flows between two virtual machines and a network appliance.