マルチ SID 3 層 SAP NetWeaver 高可用性 AnyDB のデプロイについて調べる
マルチ SID 向けにインフラストラクチャを準備し、SAP を構成することもできます。 たとえば、既存のクラスター構成に SAP ASCS/SCS インスタンスを追加することができます。 新しいマルチ SID クラスターを作成する場合は、GitHub のマルチ SID クイックスタート テンプレートを使用できます。 新しいマルチ SID クラスターを作成するには、次の 3 つのテンプレートをデプロイする必要があります。
- ASCS/SCS テンプレート
- データベース テンプレート
- アプリケーション サーバー テンプレート
ASCS/SCS テンプレート
ASCS/SCS テンプレートは、複数の ASCS/SCS インスタンスをホストする Windows Server フェールオーバー クラスターの作成に使用できる 2 つの仮想マシンをデプロイします。
このテンプレートによってデプロイされる 1 つの Azure ロード バランサー インスタンスで、複数の SAP システムがサポートされます。
- ASCS インスタンスは、インスタンス番号 00、10、20 などで構成されます。
- SCS インスタンスは、インスタンス番号 01、11、21 などで構成されます。
- ASCS Enqueue Replication Server (ERS) (Linux のみ) インスタンスは、インスタンス番号 02、12、22 などで構成されます。
- SCS ERS (Linux のみ) インスタンスは、インスタンス番号 03、13、23 などで構成されます。
ロード バランサーには、1 つの VIP (Linux の場合は 2 つ) が含まれています。1 つは ASCS/SCS 用の VIP、1 つは ERS 用の VIP (Linux のみ) です。
次の一覧には、すべての負荷分散規則が含まれています (x は、1、2、3 などの SAP システムの番号です)。
- すべての SAP システム用の Windows 固有のポート:445、5985
- ASCS ポート (インスタンス番号 x0):32x0、36x0、39x0、81x0、5x013、5x014、5x016
- SCS ポート (インスタンス番号 x1):32x1、33x1、39x1、81x1、5x113、5x114、5x116
- Linux 上の ASCS ERS ポート (インスタンス番号 x2):33x2、5x213、5x214、5x216
- Linux 上の SCS ERS ポート (インスタンス番号 x3):33x3、5x313、5x314、5x316
ロード バランサーは、次のプローブ ポートを使うように構成されます (x は 1、2、3 などの SAP システムの番号です)。
- ASCS/SCS 内部ロード バランサー プローブ ポート:620x0
- ERS 内部ロード バランサー プローブ ポート (Linux のみ):621x2
データベース テンプレート
データベース テンプレートは、1 つの SAP システムのリレーショナル データベース管理システム (RDBMS) のインストールに使用できる 1 つまたは 2 つの仮想マシンをデプロイします。 たとえば、5 つの SAP システムに ASCS/SCS テンプレートをデプロイする場合は、このテンプレートを 5 回デプロイする必要があります。 このテンプレートは、SQL Server と SAP HANA をサポートしています。
アプリケーション サーバー テンプレート
アプリケーション サーバー テンプレートは、1 つの SAP システムの SAP アプリケーション サーバー インスタンスとして使用できる 2 つ以上の仮想マシンをデプロイします。 たとえば、5 つの SAP システムに ASCS/SCS テンプレートをデプロイする場合は、このテンプレートを 5 回デプロイする必要があります。