Inf2Cat を使ったカタログ ファイルの作成

Inf2Cat ツールを使用すると、INFファイルを持つドライバー パッケージのカタログ ファイルを作成できます。 Inf2Cat とそのコマンド ライン引数の詳細については、「Inf2Cat」を参照してください。

このトピックでは、ドライバー パッケージの INF ファイルからカタログ ファイルを作成する方法について説明します。 この例では、ToastPkg サンプル ドライバー パッケージの INF ファイルが使用されます。 WDK インストール ディレクトリ内では、この INF ファイルは toastpkg.inf という名前で、src\general\toaster\toastpkg\inf ディレクトリにあります。

Inf2Cat が生成するカタログ ファイルの名前は、CatalogFile ディレクティブを使用して指定します。 これらのディレクティブの 1 つ以上は、INF ファイルの INF バージョン セクション 内で宣言されます。 toastpkg.inf ファイルの INF バージョン セクションを次に示します。

[Version]
Signature="$WINDOWS NT$"
Class=TOASTER
ClassGuid={B85B7C50-6A01-11d2-B841-00C04FAD5171}
Provider=%ToastRUs%
DriverVer=09/21/2006,6.0.5736.1
CatalogFile.NTx86  = tostx86.cat
CatalogFile.NTIA64 = tostia64.cat
CatalogFile.NTAMD64 = tstamd64.cat
PnpLockdown = 1

この INF バージョン セクションでは、次の 2 つの点に注意する必要があります。

1. INF バージョン セクションでは、ドライバー パッケージがサポートする Windows バージョンごとに 1 つずつ、3 つの異なるカタログ ファイルを宣言します。 Inf2Cat を実行すると、/os オプションを使用して指定された Windows バージョンごとにカタログ ファイルが作成されます。

   たとえば、コマンド ライン引数 /os:Vista_X64 が使用されている場合、Inf2Cat はカタログ ファイル toastamd64.cat を作成します。 同様に、/os:Vista_X86 オプションが使用されている場合、ツールによってカタログ ファイル toastx86.cat が作成されます。

2. INF バージョン セクションの DriverVer ディレクティブは、古いタイム スタンプとバージョンを宣言します。

   Inf2Cat を使用する前に、INF ファイルの DriverVer ディレクティブに現在のタイム スタンプとバージョン値があることを確認する必要があります。 これは、ドライバー パッケージが以前にインストールしたバージョンのパッケージをテスト コンピューターにインストールして置き換えるために必要です。

   Stampinf ツールを使用して、DriverVer ディレクティブのタイム スタンプとバージョン値を更新できます。 たとえば、toastpkg.inf で DriverVer ディレクティブを更新するには、次のコマンドを実行します。

   stampinf -f toastpkg.inf -d 09/01/2008 -v 9.0.9999.0
   

次のコマンド ラインは、Toastpkg.inf ファイルを使用して Inf2Cat ツールでカタログ ファイルを作成する方法を示しています。

Inf2cat.exe /driver:src\general\toaster\toastpkg\toastcd\ /os:Vista_x64

ここで:

• /driver オプションは、1 つ以上の INF ファイルを含むディレクトリを指定します。 このディレクトリ内には、1 つ以上の CatalogFile ディレクティブを含む INF ファイルのカタログ ファイルが作成されます。 CatalogFile ディレクティブの詳細については、「INF Version セクション」を参照してください。

  この例では、toastpkg.inf INF ファイルのみが、指定された src\general\toaster\toastpkg\toastcd ディレクトリ内にあります。

• /os:Vista_x64 オプションは、カタログ ファイルが Windows Vista の 64 ビット バージョン用であることを指定します。 Inf2Cat ツールは、カタログ ファイルの名前と要求された Windows バージョンと一致します。 toastpkg.inf INF ファイルには、NTAMD64 プラットフォーム拡張子を持つ CatalogFile ディレクティブが含まれるため、Inf2Cat は tstamd64.cat という名前のカタログ ファイルを作成します。

  /os: オプションには、1 つ以上の Windows バージョンを指定できます。 たとえば、/os:Vista_x64 Vistax32 が指定されている場合、inf2Cat は toastpkg.inf INF ファイルに INF CatalogFile ディレクティブがあるため、tstamd64.cat ファイルと tstx86.cat ファイルを作成します。

ツールのコマンド ライン引数の詳細については、「Inf2Cat」を参照してください。