一般 I/O ターゲットの初期化

フレームワークは、ドライバーが WdfDeviceCreateを呼び出すときに、デバイスのドライバーのローカル I/O ターゲットを初期化します。 デバイスのローカル I/O ターゲットへのハンドルを取得するには、ドライバーは WdfDeviceGetIoTarget を呼び出します。

ほとんどのドライバーは、ローカル I/O ターゲットにのみリクエストを送信します。

デバイスのリモート I/O ターゲットを初期化するには、ドライバーは次の操作を行う必要があります。

  1. WdfIoTargetCreate を呼び出して、I/O ターゲット オブジェクトを作成します。

  2. ドライバーがリクエストを送信できるように、WdfIoTargetOpenを呼び出して I/O ターゲットを開きます。

ドライバーは WdfIoTargetOpenを呼び出すときは、通常、オブジェクト名を表す Unicode 文字列を供給することでリモート I/O ターゲットを識別します。 この名はデバイス、ファイル、またはデバイス インターフェイスを識別できます。 フレームワークは、オブジェクト名をサポートするドライバー スタックの最上位に I/O リクエストを送信します。

まれに、ドライバーは、Windows ドライバー モデル (WDM) DEVICE_OBJECT構造へのポインターを提供することによって、リモート I/O ターゲットを識別することがあります。 このポインターは、呼び出し元のドライバーのスタック内の別のドライバーを識別します。 フレームワーク ベースのドライバーは、他のドライバーのDEVICE_OBJECT 構造にアクセスすることはほとんどないため、この方法を使用することはほとんどありません。

次の例は、Ndisedge サンプル ドライバーが上記方法を使用してリモート I/O ターゲットを作成して開く方法を示しています:

status = WdfIoTargetCreate(Adapter->WdfDevice,
                        WDF_NO_OBJECT_ATTRIBUTES,
                        &Adapter->IoTarget);
    if (!NT_SUCCESS(status)) {
        DEBUGP(MP_ERROR, ("WdfIoTargetCreate failed 0x%x\n",
               status));
        return status;
    }

    WDF_IO_TARGET_OPEN_PARAMS_INIT_CREATE_BY_NAME(&openParams,
                                &fileName,
                                STANDARD_RIGHTS_ALL
                                );

    status = WdfIoTargetOpen(Adapter->IoTarget,
                        &openParams);
    if (!NT_SUCCESS(status)) {
        DEBUGP(MP_ERROR, ("WdfIoTargetOpen failed 0x%x\n", status));
        return status;
    }