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Windows IoT Enterprise とは

Windows IoT Enterprise は、IoT ソリューションにエンタープライズの管理の容易性とセキュリティを提供する Windows Enterprise の完全版です。 Windows IoT Enterprise は、世界中の Windows エコシステムにおけるすべての利点を共有します。 これは Windows Enterprise と同等のバイナリで、クライアント PC やノート PC と同じ使い慣れた開発ツールおよび管理ツールを使用できます。

ただし、Windows IoT Enterprise 製品ラインは "固定目的のデバイス" を対象としているため、"ライセンスと配布" に関しては、デスクトップ バージョンと IoT バージョンで異なります。 Windows IoT Enterprise では、"一般提供チャネル (GAC)" と "長期サービス チャネル (LTSC)" の両方のオプションが用意れており、LTSC では、機能の変更が望ましくない固定目的のデバイスのために、"10 年間のサポート ライフサイクル" が提供されています。

  • 固定目的デバイス: Windows は、何十年にもわたって世界中の消費者や企業に愛用されているノート PC やデスクトップ PC 用の OS としてよく知られています。 また、Windows は、多くの ATM マシン、POS 端末、産業用オートメーション システム、シン クライアント、医療機器、デジタル サイネージ、キオスクや、その他の固定目的デバイスにも搭載されています。 Windows IoT Enterprise では、ライセンス契約で特定の許可や制限を設けて、これらの固定目的デバイスを構築することができます。

お客様が Windows IoT Enterprise を選択するのはなぜですか?

お客様が Windows IoT Enterprise での開発を選択する主な理由は 3 つあります。

  1. 生産性 - 既存の知識を活用し、強力なツールとテクノロジを備えた Windows IoT Enterprise デバイスを構築し管理することで、データを迅速にロック解除し、デジタル変革を推進します。
  2. 信頼 - Windows IoT Enterprise は、信頼できる IoT ソリューションの構築を支援し、デバイス、データ、ID を安全に保ち、安心して利用できるようにします。
  3. スマート - Windows IoT Enterprise は、デバイスを相互に接続しネットワークやクラウドにつなげることで、データを活用して真のビジネス洞察を導き出し、新たなビジネス チャンスを生み出すことができます

ヒント

POS や小売向けデバイス、産業用オートメーション機器、デジタル サイネージ、医療機器など、画面を持つあらゆる種類のOEM スタイルのアプライアンスを構築している場合、Windows IoT Enterprise が推奨ソリューションです。

お客様が Windows IoT Enterprise を使用してビジネス ゴールを達成する方法を確認してください。

Windows IoT Enterprise LTSC

Windows IoT Enterprise LTSC は、固定目的のデバイスやユース ケース向けに設計されており、デバイスのライフサイクルの間、機能が一定に保たれます。 これらのデバイスは通常、銀行、医療、サービス業、製造、小売などの業界で見られますが、これらに限定されません。 規制機関の認定を必要とするデバイスや、重要なビジネス機能を実行するデバイスは、何年にもわたる機能更新を一度に受け入れることはできません。

Windows IoT Enterprise LTSC は、これらのユース ケースを念頭に置いて設計されました。 各 Windows IoT Enterprise LTSC リリースを 10 年間サポートし、その 10 年間のライフサイクルの間に機能が変更されないようにします。

Windows IoT Enterprise LTSC は約 3 年ごとにリリースされ、各リリースには、前回の LTSC リリース以降にリリースされた Windows 機能更新プログラムに含まれるすべての新機能とサポートが含まれています。 LTSC リリースには、Windows 11 IoT Enterprise LTSC 2024 などの特定の年の名前が付けられています。

Windows IoT Enterprise LTSC リリースには、10 年間のサービスとサポートが提供されます。 特定のバージョンの Windows IoT Enterprise LTSC から次のバージョンにアップグレードするには、新しいライセンスが必要です。

Note

Microsoft は、Windows IoT Enterprise LTSC を実行しているデバイスに対して、Windows Update で機能更新プログラムを発行しません。

LTSC を使用する場合の考慮事項

LTSC は、機能が変わらないデバイスとユース ケース向けに設計されています。 静的な機能セットに対して 10 年間のセキュリティ サービスを提供します。 このオファリングの一環として、次の点を考慮する必要があります。

領域 説明
シリコン サポート Windows IoT Enterprise LTSC のセキュリティ、信頼性、互換性は、リリースの時点で利用できる最新のシリコンにおいてサポートされています。 以前のシリコン世代は、シリコン ベンダー (SV) または 相手先ブランド供給 (OEM) によってまだサポートされている可能性があります。

LTSC を利用するときは、決定する際にハードウェアを考慮し、デバイスの期待される寿命に対してコンポーネントが長期的に供給されることを確認する必要があります。 デバイスで使われているハードウェアを 5 年後に交換する必要がある場合、使用しているバージョンをサポートする代わりの供給品がありますか?

詳しくは、Windows IoT Enterprise プロセッサ一覧に関する記事をご覧ください。
API のサポート Windows IoT Enterprise LTSC は、リリースの時点で利用できる最新のアプリケーション API とドライバー インターフェイスをサポートするように設計されています。 これらのインターフェイスは、LTSC のライフサイクルの間は変更されません。 更新されたインターフェイスにアクセスするには、更新されたインターフェイスを含む後続リリースに更新する必要があります。
Security 毎月配布される最新の累積的な更新プログラムがインストールされた Windows IoT Enterprise LTSC は、最も要求の厳しい産業用デバイスに対して最も安全な環境を提供します。
安定性 毎月配布される最新の累積的な更新プログラムがインストールされた Windows IoT Enterprise LTSC には、パフォーマンスと安定性に関する最新の機能向上が含まれます。
ハードウェアの選択 新しいデバイスは、新しいハードウェア機能と改善を有効にするため、最新の Windows リリースをターゲットにし、搭載しています。

次のステップ

Windows IoT Enterprise でプロトタイプの作成を開始する方法