キャビネット ファイル
キャビネットは、圧縮されたファイルをファイル ライブラリに格納する、通常は .cab という拡張子を持つ 1 つのファイルです。 キャビネット形式は、圧縮がファイルの境界を越えて実行され、圧縮率が大幅に向上するため、複数のファイルをパッケージ化する効率的な方法です。
開発者は、Makecab.exe などのキャビネット ファイル作成ツールを使って、インストーラー パッケージで使用するキャビネット ファイルを作成できます。 Makecab.exe ユーティリティは、Windows インストーラー開発者向け Windows SDK コンポーネントに含まれています。
開発者は、インストーラー パッケージで使うキャビネット ファイルを作成するために、Cabarc.exe などのキャビネット ファイル作成ツールを使うこともできます。 このツールは、Diamond キャビネット構造に書き込みます。
キャビネット ファイルに格納されるファイルのファイル キーは、File テーブルの File 列のエントリと一致する必要があり、キャビネット内のファイルのシーケンスは、Sequence 列で指定されているファイルのシーケンスと一致する必要があります。 詳しくは、「キャビネットと圧縮されたソースの使用」をご覧ください。
大きなファイルは、2 つ以上のキャビネット ファイルに分割できます。 どのキャビネット ファイルでも、15 個より多くのファイルが次のキャビネット ファイルにまたがることはできません。 たとえば、3 つのキャビネット ファイルがある場合、1 つ目のキャビネットの 15 個のファイルが 2 つ目のキャビネット ファイルにまたがることができ、2 つ目のキャビネット ファイルの 15 個のファイルが 3 つ目のキャビネット ファイルにまたがることができます。
インストーラーは、インストールで必要になったらキャビネットからファイルを抽出し、キャビネット ファイルに格納されているのと同じ順序でインストールします。 キャビネットに格納されているファイルをインストールするために必要な領域は、圧縮されていないファイルをインストールする場合と同じです。
キャビネット ファイルは、.msi ファイルの内部または外部に配置できます。 Windows 7 または Windows Server 2008 R2 で実行される Windows インストーラー 5.0 以降では、インストーラーは、インストール パッケージをキャッシュする前に、.msi ファイルに埋め込まれているすべてのキャビネットを保存します。
Windows インストーラー 4.5 以前: ディスク領域を節約するため、インストーラーは常に、ユーザーのコンピューターにインストール パッケージをキャッシュする前に、.msi ファイルに埋め込まれているキャビネットを削除します。