次の方法で共有


ラスタライザー ステージ

ラスター化ステージは、リアルタイム 3D グラフィックスを表示するために、(図形やプリミティブで構成された) ベクター情報を (ピクセルで構成された) ラスター画像に変換します。

ラスター化時には、各プリミティブがピクセルに変換され、各プリミティブでは頂点単位の値が補間されます。 ラスター化では、視錘台に対する頂点のクリッピング、パースペクティブを求めるための z での除算、2D ビューポートへのプリミティブのマッピング、およびピクセル シェーダーの呼び出し方法の決定などが行われます。 ピクセル シェーダーの使用は省略できますが、ラスタライザー ステージでは常に、クリッピング、点を同次空間に変換するための透視除算、およびビューポートへの頂点のマッピングが実行されます。

ラスタライザー ステージに入ってくる頂点 (x,y,z,w) は、同種のクリップ空間にあると見なされます。 この座標空間では、X 軸は右向き、Y 軸は上向き、Z 軸はカメラから遠ざかる方向を向きます。

ラスター化を無効にするには、パイプラインにピクセル シェーダーがないことを示し (ID3D11DeviceContext::P SSetShader を使用してピクセル シェーダー ステージを NULL に設定する)、深度とステンシルのテストを無効にします (D3D11_DEPTH_STENCIL_DESCでは DepthEnableStencilEnableFALSE に設定します)。 無効になっている間、ラスター化関連のパイプライン カウンターは更新されません。 ラスター化ルールの完全な説明もあります。

階層的な Z バッファー最適化を実装するハードウェアでは、深度テストとステンシル テストを有効にしながらピクセル シェーダー ステージを NULL に設定することで、z バッファーの事前読み込みを有効にすることができます。

このセクションの内容

トピック 説明
ラスタライザー ステージを使用してはじめにする
このセクションでは、ビューポート、ハサミの四角形、ラスタライザーの状態、マルチサンプリングの設定について説明します。
ラスター化ルール
ラスター化ルールは、ベクトル データをラスター データにマップする方法を定義します。 ラスター データは、整数値の位置に配置されてからカリングおよびクリッピングされ (描画するピクセルの数を最小限にするため)、ピクセル単位の属性が (頂点単位の属性から) 補間された後、ピクセル シェーダーに渡されます。

グラフィックス パイプライン

パイプライン ステージ (Direct3D 10)