HRECOCONTEXT ハンドル
HRECOCONTEXT ハンドルは、コンテキストへのインクの追加、インク認識の実行 (同期または非同期)、認識結果の取得、代替の取得に使用されます。
認識エンジン コンテキスト ハンドルを持つ主な理由は、インク入力を区別することです。 たとえば、2 つのウィンドウを使用してアプリケーションを作成できます。ユーザーはどちらのウィンドウでもインクを入力できます。 認識エンジンにいずれかのウィンドウのインクを認識するように求めるときに、最初のウィンドウのインクが 2 番目のウィンドウのインクと混在しないようにします。 この種のアプリケーションでは、2 つの認識コンテキスト (ウィンドウごとに 1 つ) を作成し、ウィンドウ 1 に入ってくるストロークを認識エンジン コンテキスト 1 に追加し、ウィンドウ 2 から認識エンジン コンテキスト 2 にストロークを追加します。 認識結果を返すには、ウィンドウ 1 または 2 の結果が必要かどうかに応じて、認識エンジン コンテキスト 1 または認識エンジン コンテキスト 2 でプロセスを呼び出します。
認識エンジン コンテキスト ハンドルには、必要なものは何でも指定できます。 ただし、通常は構造体のグローバル配列内のインデックスです。 構造体には、入力されたすべてのストロークと、認識エンジンがその特定のインクに使用するすべての変数 (内部格子構造、認識の現在の状態など) が含まれる場合があります。 1 つの構造体には、認識エンジンが必要とするすべての情報が含まれており、1 つの特定のインクに対して使用されます。
HRECOCONTEXT ハンドルを取得するには、CreateContext 関数を呼び出します。
typedef HANDLE HRECOCONTEXT;
解説
HRECOCONTEXT 関数を次に示します。
| 機能 | 説明 |
|---|---|
| AddStroke | 認識エンジン コンテキストにインク ストロークを追加します。 |
| AdviseInkChange | 新しいストロークが追加または削除されているため、認識エンジンがインクの処理を停止します。 |
| CloneContext | 元の設定と同じ設定を含む認識エンジン コンテキストを作成します。 新しい認識エンジン コンテキストには、元のインクまたは認識結果は含まれません。 |
| EndInkInput | コンテキストにインクが追加されなくなることを示します。 |
| GetAlternateList | 最適な結果文字列の代替候補の一覧を返します。 |
| GetBestAlternate | 最適な結果の代替を得るための HRECOALT ハンドル ポインターを返します。 |
| GetBestResultString | 最適な結果文字列を返します。 |
| GetContextPropertyList | 認識エンジンがサポートするプロパティの一覧を返します。 |
| GetContextPropertyValue | 認識エンジン コンテキストから指定したプロパティ値を返します。 |
| GetEnabledUnicodeRanges | コンテキストで有効になっている Unicode ポイント範囲の一覧を返します。 |
| GetGuide | ボックス化または並べられた入力に使用されるガイドを返します。 |
| GetLatticePtr | 現在の結果の格子へのポインターを返します。 |
| IsStringSupported | 単語、日付、時刻、数値、または渡されたその他のテキストがディクショナリに含まれているかどうかを示す値を返します。 |
| Process | インク認識を同期的に実行します。 |
| ResetContext | コンテキストから現在のインクと認識の結果を削除します。 |
| SetCACMode | 文字または単語認識の文字オートコンプリート モードを指定します。 |
| SetContextPropertyValue | 認識エンジン コンテキストにプロパティを追加します。 プロパティが既に存在する場合、その値は変更されます。 |
| SetEnabledUnicodeRanges | コンテキストで 1 つ以上の Unicode ポイント範囲を有効にします。 |
| SetFactoid | 認識エンジンが結果の検索を制限するために使用する factoid を設定します。 |
| SetFlags | 認識エンジンがインクを解釈し、結果文字列を決定する方法を設定します。 |
| SetGuide | ボックス化または並べられた入力に使用するガイドを設定します。 |
| SetTextContext | 認識エンジン コンテキストに含まれるテキストの前後に含まれるテキスト文字列を提供します。 東アジア文字の認識エンジンの場合、 SetTextContext 関数はテキスト文字列ではなく文字を提供します。 |
| SetWordList | 認識する現在の認識エンジン コンテキストの単語リストを設定します。 |
要件
| 要件 | 値 |
|---|---|
| サポートされている最小のクライアント |
Windows XP Tablet PC Edition [デスクトップ アプリのみ] |
| サポートされている最小のサーバー |
サポートなし |
| ヘッダー |
|