[いまさら聞けない] HPC PackはヘッドノードのREMINST共有にあります
※ 「いまさら聞けない」シリーズは、知られているようで意外とそうでもない HPC Server の機能をご紹介するシリーズです。(今思いつきました)
さて皆様、Windows HPC Serverのクラスターを構築する際、計算ノードのHPC Packはどのようにインストールされていますでしょうか。ヘッドノードのWDSを使ってカッコ良くばらまいてますか?これが一番「HPC Serverらしい」方法で、90分で1000ノードにデプロイした、なんて勇ましい話も聞くのですが、実際には「あらかじめ別の方法でインストールされたWindows ServerにあとからHPC Packをインストールする」ということも多いのではないでしょうか。
最近はHPC Pack R2のSP2統合済みパッケージがありますので、そもそもヘッドノードをこれで作っていただけば話は簡単なのですが、以前からHPC Serverをお使いいただいているお客様の中には、次のように構築されている場合もあるかと思います。
- HPC Pack R2(SPなし)でヘッドノードを構築
- ヘッドノードにHPC Pack R2 SP2を適用
- 次に、計算ノードにHPC Pack R2(SPなし)をインストール
- 計算ノードにもHPC Pack R2 SP2を適用
- 以下、新規計算ノードの数だけ繰り返し・・・
REMINST共有
実は、ヘッドノードのREMINST共有(実体は"C:\Program Files\Microsoft HPC Pack 2008 R2\Data\InstallShare")には、クライアントに配るためのHPC Packがそっくり納められています。そしてここにあるHPC Packは「ヘッドノードに適用したSPレベルと等しい」状態になっています。
ですから、計算ノードからは"\\headnode\REMINST\setup.exe"を実行したいただくことで、ヘッドノードと同じSPレベルのHPC Packが一撃でインストールできます。
"\\headnode\REMINST\setup.exe –unattend –computenode:headnode"とオプションを付けると、対話的な操作無しの手放しインストールも可能です。楽ですよ。
※ もちろん”headnode”はヘッドノードのホスト名に置き換えてください。
HPC Packのバージョン確認方法
導入されているHPC Packのバージョンを正確に把握する方法をいくつかご紹介します。
HPCクラスターマネージャーの「バージョン情報」
appwiz.cplの「バージョン」欄
PowerShellで
”gwmi -class win32_product | ?{$_.Name -match "HPC"} | ft Name, Version”
バージョン名称とバージョン番号の対応は以下の通りです。
HPC Packのバージョン |
社内呼称 |
バージョン番号 |
2008 R2 SP0 |
v3RTM |
3.0.2369.0 |
2008 R2 SP1 |
v3SP1 |
3.1.3267.0 |
2008 R2 SP2 |
v3SP2 |
3.2.3716.0 |
補足: HPC Packのダウンロードサイト
現時点で最新のものは、SP2統合済みのもので、以下のサイトからダウンロードしていただけます。
「HPC Pack 2008 R2 Service Pack 2 - 日本語」
https://www.microsoft.com/downloads/ja-jp/details.aspx?familyid=0fbdb867-c3ac-46c5-9311-98be0e461fc3
Hope this helps.
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