Azure Cloud Shell のパブリック プレビューを発表
執筆者: Justin Luk (Program Manager, Azure Compute)
このポストは、5 月 10 日に投稿された Announcing public preview of Azure Cloud Shell の翻訳です。
Brendan Burns は数か月前に、彼が力を注いできたコンテナーとユーザー インターフェイスに関するブログ記事 (英語) を発表しました。コンテナーとユーザー インターフェイスを組み合わせた新しい統合ワークフローを実現することで、グラフィカル インターフェイスとコマンド ライン インターフェイスの両方で Azure の管理作業を可能にしたというものです。また、コンテナーを活用することでクリーンで一貫したユーザー インターフェイスを効率的に作成できること、コンテナーが Azure 内のコンピューティング ワークロードに変革をもたらしていることについても触れられています。
そして今回、彼が紹介したエクスペリエンスが Azure Cloud Shell として実現され、パブリック プレビューが開始されることとなりました。Cloud Shell は、Azure でホストされた Azure 専用の構成済みワークステーションへの安全かつ自動的なアクセスを可能にすることで、ワークフローをスムーズにし、生産性を高めます。Cloud Shell 全体は Kubernetes でオーケストレーションされたコンテナーで実行されます。これは、Azure を基盤とするソリューションにコンテナー テクノロジが変革をもたらした良い例と言えるでしょう。
現在、Cloud Shell では Bash エクスペリエンスが提供されていますが、近いうちに PowerShell エクスペリエンスも追加される予定です。これにより、GUI と CLI を柔軟に利用できるだけでなくシェル環境の種類も選べるようになります。
Cloud Shell の機能
- Cloud Shell では、クラウドで実行されるブラウザー ベースのシェル エクスペリエンスを通じて Azure リソースを管理できます。ローカル マシンの制約にとらわれずに、クラウドでしかできない方法で作業を行えます。
- シェル インタープリター、Azure ツール、テキスト エディター、ソース管理、ビルド ツール、コンテナー ツール、データベース ツールなど、一般的に使用される CLI ツールが揃っており、Cloud Shell のメンテナンスや更新はマイクロソフトが行います。また、Node.js、.NET、Python などの複数の主要プログラム言語がサポートされています。
- Azure File ストレージによりユーザーの $Home ディレクトリが永続的に維持され、Azure サブスクリプションの指定などの設定をカスタマイズしたり、複数セッション間でファイルを共有したりできます。
Azure CLI 2.0 の統合
Azure CLI 2.0 のエクスペリエンスを効率化するために、Cloud Shell では以下の機能が実装されています。
- アカウントのすべてのサブスクリプションへのアクセスを自動的に認証
- すべての Cloud Shell セッションで常に最新の優れたエクスペリエンスが提供されるように、インストールされている Azure CLI 2.0 をメンテナンス
Azure の使用経験が豊富な方も新規ユーザーの方も、Cloud Shell を使用すれば Azure CLI 2.0 にスムーズにアクセスして機能を活用したり学習したりすることができます。Cloud Shell では、大規模なリソースに対する操作の自動化やスクリプト化を Azure ポータルで確認しながら行えます。リソース メタデータへのカスタム クエリを作成する場合でも、1,000 台の VM をデプロイする場合でも、特定のタスクに最適なインターフェイスを柔軟に選択できます。
ドキュメントの統合
Azure CLI のドキュメントに掲載されているサンプルを完全にインタラクティブな形で利用できるように、Cloud Shell が docs.microsoft.com に直接埋め込まれています。これによって、Azure CLI 2.0 のドキュメント内から Cloud Shell の機能をすべて使用してみることができるため、直観的に学習を進められます。アカウントにログインすると、Azure ポータルから利用するときと同じようにドキュメント内から Cloud Shell にアクセスできます。このエクスペリエンスは Azure CLI 2.0 のチュートリアルでお試しください。
今すぐお試しください
Cloud Shell は、Azure ポータル上部のナビゲーション バーから起動できます。詳細については、Azure Cloud Shell のドキュメントを参照してください。