コマンド ライン ツールを使った Hyperscale エラスティック プールの操作

適用対象:Azure SQL Database

この記事では、Azure CLI や PowerShell などのコマンド ライン ツールを使用して、データベースを作成、スケーリング、Hyperscale Elastic Pool に移動する方法について説明します。 これらの方法に加えて、ほとんどの操作で常に Azure portal を使用できます。

注意

Hyperscale のエラスティック プールは現在プレビュー段階です。

前提条件

Hyperscale エラスティック プールを操作するには、以下が必要です。

• Azure サブスクリプション。 Azure サブスクリプションをお持ちでない場合は、無料アカウントを作成してください。
• リソース グループにデプロイされた Azure の論理サーバー。 この記事の例では、リソース グループに my-example-rg、論理サーバーに my-example-sql-svr という名前を使います。
• 最新バージョンの Azure PowerShell Az.Sql.3.11.0 以降または Azure CLI Az バージョン 2.40.0 以降

新しい Hyperscale エラスティック プールを作成する

Azure CLI または Azure PowerShell を使って、Hyperscale エラスティック プールを作成できます。

Azure CLI

az sql elastic-pool create コマンドを使って Hyperscale エラスティック プールを作成します。

次の例では、4 つの仮想コアと 2 つのセカンダリ プール レプリカを持つ Hyperscale エラスティック プールを作成します。

az sql elastic-pool create --resource-group "my-example-rg" --server "my-example-sql-svr" --name "my_hs_pool" --edition "Hyperscale" --capacity 4 --family Gen5 --ha-replicas 2

次の例では、4 つの仮想コアおよび 1 つのセカンダリ プール レプリカを持つゾーン冗長 Hyperscale エラスティック プールを作成します。

az sql elastic-pool create --resource-group "myresourcegroup" --server "mylogicalserver" --name "zr-hs-ep" --family Gen5 --edition Hyperscale --capacity 4 --ha-replicas 1 --zone-redundant

PowerShell

New-AzSqlElasticPool コマンドレットを使って Hyperscale エラスティック プールを作成します。

次の例では、4 つの仮想コアと 2 つのセカンダリ プール レプリカで構成された Hyperscale エラスティック プールを作成します。

New-AzSqlElasticPool -ResourceGroupName "my-example-rg" -ServerName "my-example-sql-svr" -ElasticPoolName "my_hs_pool" -Edition "Hyperscale" -VCore 4 -ComputeGeneration Gen5 -HighAvailabilityReplicaCount 2

次の例では、4 つの仮想コアおよび 1 つのセカンダリ プール レプリカで構成されたゾーン冗長 Hyperscale エラスティック プールを作成します。

New-AzSqlElasticPool -ResourceGroupName "myresourcegroup" -ServerName "mylogicalserver" -ElasticPoolName "zr-hs-ep" -Edition Hyperscale -ComputeGeneration Gen5 -VCore 4 -HighAvailabilityReplicaCount 1 -ZoneRedundant

Hyperscale エラスティック プールをスケールアップする

Azure CLI または Azure PowerShell を使って、既存の Hyperscale エラスティック プールをスケールアップできます。

Azure CLI

az sql elastic-pool update コマンドを使って、既存の Hyperscale エラスティック プールをスケールアップします。

次の例では、既存の Hyperscale エラスティック プールを 8 つの仮想コアにスケールアップし、DB ごとの最小値と最大値をそれぞれ 0 と 2 に設定します。

az sql elastic-pool update --resource-group "my-example-rg" --server "my-example-sql-svr" --name "my_hs_pool" --capacity 8 --db-min-capacity 0 --db-max-capacity 2

PowerShell

Set-AzSqlElasticPool コマンドレットを使って、既存の Hyperscale エラスティック プールをスケールアップします。

次の例では、既存の Hyperscale エラスティック プールを 8 つの仮想コアにスケールアップし、DB ごとの最小値と最大値をそれぞれ 0 と 2 に設定します。

Set-AzSqlElasticPool -ResourceGroupName "my-example-rg" -ServerName "my-example-sql-svr" -ElasticPoolName "my_hs_pool" -VCore 8 -DatabaseVCoreMin 0 -DatabaseVCoreMax 2

Hyperscale エラスティック プールをスケールアウト (またはスケールイン) する

Azure CLI または Azure PowerShell を使って、既存の Hyperscale エラスティック プールのセカンダリ プール レプリカを追加または削除します (スケールアウトまたはスケールインとも呼ばれます)。

Azure CLI

az sql elastic-pool update コマンドを使って、セカンダリ プール レプリカを追加することで既存の Hyperscale エラスティック プールをスケールアウトするか、セカンダリ プール レプリカを削除することでエラスティック プールをスケールインします。

次の例では、4 つのセカンダリ プール レプリカを使うように既存の Hyperscale エラスティック プールをスケールアウトします。

# use the --ha-replicas (--read-replicas can also be used) parameter to specify the new number of high-availability replicas:
az sql elastic-pool update --resource-group "my-example-rg" --server "my-example-sql-svr" --name "my_hs_pool" --ha-replicas 4

次の例では、1 つのセカンダリ プール レプリカを使うように既存の Hyperscale エラスティック プールをスケールインします。

# use the --ha-replicas (--read-replicas can also be used) parameter to specify the new number of high-availability replicas:
az sql elastic-pool update --resource-group "my-example-rg" --server "my-example-sql-svr" --name "my_hs_pool" --ha-replicas 1

PowerShell

Set-AzSqlElasticPool コマンドを使って、セカンダリ プール レプリカを追加することで既存の Hyperscale エラスティック プールをスケールアウトするか、セカンダリ プール レプリカを削除することでエラスティック プールをスケールインします。

次の例では、4 つのセカンダリ プール レプリカを使うように既存の Hyperscale エラスティック プールをスケールアウトします。

Set-AzSqlElasticPool -ResourceGroupName "my-example-rg" -ServerName "my-example-sql-svr" -ElasticPoolName "my_hs_pool"  -HighAvailabilityReplicaCount 4

次の例では、1 つのセカンダリ プール レプリカを使うように既存の Hyperscale エラスティック プールをスケールインします。

Set-AzSqlElasticPool -ResourceGroupName "my-example-rg" -ServerName "my-example-sql-svr" -ElasticPoolName "my_hs_pool"  -HighAvailabilityReplicaCount 1

既存のデータベースを Hyperscale エラスティック プールに移動する

Azure CLI または Azure PowerShell を使って、Azure SQL Database の既存のデータベースを既存の Hyperscale エラスティック プールに移動できます。

Azure CLI

az sql db update コマンドを使って、既存のデータベースを既存の Hyperscale エラスティック プールに移動します。

次の例では、データベース my_existing_db を既存の Hyperscale エラスティック プール my_hs_pool に移動します。

az sql db update --resource-group "my-example-rg" --server "my-example-sql-svr" --name "my_existing_db" --elastic-pool "my_hs_pool"

PowerShell

Set-AzSqlDatabase コマンドレットを使って、既存のデータベースを既存の Hyperscale エラスティック プールに移動します。

次の例では、データベース my_existing_db を既存の Hyperscale エラスティック プール my_hs_pool に移動します。

Set-AzSqlDatabase -ResourceGroupName "my-example-rg" -ServerName "my-example-sql-svr" -DatabaseName "my_existing_db" -ElasticPoolName "my_hs_pool"

既存のエラスティック プールを Gen5 から Premium シリーズ ハードウェアにアップグレードする

Azure CLI または Azure PowerShell を使用して、既存のエラスティック プールを Gen5 から Premium シリーズのハードウェアにアップグレードできます。

Azure CLI

現在、Azure CLI では使用できません。 Azure PowerShell または Azure portal を使用してください。

PowerShell

Set-AzSqlElasticPool コマンドレットを使って、既存の Hyperscale エラスティック プールをスケールアップします。

次の例では、既存の Hyperscale エラスティック プール my_hs_pool を Premium シリーズ ハードウェアにアップグレードします。

Set-AzSqlElasticPool -ResourceGroupName "my-example-rg" -ServerName "my-example-sql-svr" -ElasticPoolName "my_hs_pool" -ComputeGeneration "PRMS"

既存の General Purpose データベースをゾーン冗長 Hyperscale エラスティック プールに移行

Azure CLI または Azure PowerShell を使用し、既存の General Purpose データベース をゾーン冗長 Hyperscale エラスティック プールに移行できます。

Azure CLI

az sql db update --resource-group "myresourcegroup" --server "mylogicalserver" --name "gp_zrs_standalone_db" --elastic-pool "zr-hs-ep" --backup-storage-redundancy Zone

PowerShell

Set-AzSqlDatabase -ResourceGroupName "myResourceGroup" -ServerName "mylogicalserver" -DatabaseName gp1 -ElasticPoolName "my-ZR-Hyperscale-EP" -BackupStorageRedundancy Zone

REST API

2021-11-01 REST API (またはそれ以降) を使って、Hyperscale エラスティック プールのセカンダリ レプリカを操作します。

次の例では、4 つのセカンダリ レプリカを使うように既存の Hyperscale エラスティック プールをスケールアウトします。

PATCH https://management.azure.com/subscriptions/{subscriptionId}/resourceGroups/{resourceGroupName}/providers/Microsoft.Sql/servers/{serverName}/elasticPools/{elasticPoolName}?api-version=2021-11-01-preview

{
  "properties": {
    "highAvailabilityReplicaCount": 4
  }
}

関連するコンテンツ

• Azure SQL Database の CLI コマンド。
• Azure SQL Database の PowerShell コマンドレット。
• Azure SQL Database エラスティック プール REST API。
• Hyperscale エラスティック プールの概要