tt (次のリターンまでトレース)
tt コマンドは、return 命令に到達するまでプログラムを実行します。
ユーザー モード
[~Thread] tt [r] [= StartAddress] [Count]
カーネル モード
tt [r] [= StartAddress] [Count]
パラメーター
Thread
実行を継続するスレッドを指定します。 他のすべてのスレッドは固定されています。 構文の詳細については、「スレッド構文」を参照してください。 スレッドは、ユーザー モードでのみ指定できます。
r
レジスタとフラグの表示をオンまたはオフにします。 既定では、レジスタとフラグが表示されます。 レジスタの表示を無効にするには、ttr、pr、tr、または .prompt_allow -reg コマンドを使用します。 これらのコマンドはすべて同じ設定を制御するものであり、どれを使用しても、以前に使ったこれらのコマンドをオーバーライドできます。
l-os コマンドを使用して、レジスタの表示を無効にすることもできます。 この設定は、他の 4 つのコマンドとは別のものです。 どのレジスタとフラグを表示するかを制御するには、rm (レジスタ マスク) コマンドを使用します。
StartAddress
デバッガが実行を開始するアドレスを指定します。 StartAddress を使用しない場合、命令ポインタが指す命令から実行が開始されます。 構文の詳細については、「 アドレスとアドレス範囲の構文」を参照してください。
Count
th コマンドを終了するためにデバッガーが検出する必要がある return 命令の数を指定します。 既定値は 1 です。
Environment
項目 | 説明 |
---|---|
モード | ユーザー モード、カーネル モード |
対象 | ライブ デバッグのみ |
プラットフォーム | すべて |
追加情報
関連するコマンドの詳細については、「ターゲットを制御」を参照してください。
解説
tt コマンドにより、ターゲットの実行が開始されます。 この実行は、デバッガーが return 命令に到達するか、ブレークポイントに達するまで継続されます。
return 命令にプログラム カウンターが既にある場合、デバッガーはその return をトレースし、別の return に到達するまで実行を継続します。 呼び出しの実行ではなくこのトレースが、tt と pt (次のリターンまでステップ実行) の唯一の違いです。
ソース モードでは、1 つのソース行を複数のアセンブリ命令に関連付けることができます。 このコマンドは、現在のソース行に関連付けられている return 命令では停止しません。