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Azure OpenAI Web アプリを使う

Azure OpenAI Studio、API、SDK に加えて、利用できるスタンドアロン Web アプリを使い、グラフィカル ユーザー インターフェイスで Azure OpenAI Service モデルを操作できます。 Azure OpenAI Studio または手動デプロイのいずれかを使ってアプリをデプロイできます。

Web アプリ インターフェイスを示すスクリーンショット。

重要な考慮事項

  • 発行すると、ご自分のサブスクリプションに Azure App Service インスタンスが作成されます。 選択した価格プランによっては、コストが発生する場合があります。 アプリの使用が終了したら、Azure portal から削除できます。

  • GPT-4 Turbo with Vision モデルはサポートされていません。

  • 既定では、アプリは Microsoft ID プロバイダーが既に構成されている状態でデプロイされます。 ID プロバイダーは、アプリへのアクセスを Azure テナントのメンバーに制限します。 認証を追加または変更するには:

    1. Azure portal に移動し、発行時に指定したアプリ名を検索します。 Web アプリを選択し、左側のメニューで [認証] を選択します。 [ID プロバイダーの追加] を選びます。

      Azure portal の [認証] ウィンドウのスクリーンショット。

    2. ID プロバイダーとして [Microsoft] を選択します。 このページの既定の設定では、アプリはテナントのみに制限されるため、ここで他の設定を変更する必要はありません。 [追加] を選択します。

    これで、ユーザーは自分の Microsoft Entra アカウントでサインインして、アプリにアクセスできるようになります。 必要に応じて、同様のプロセスに従って別の ID プロバイダーを追加できます。 アプリで、ユーザーのサインイン情報が、テナントのメンバーであることの確認以外の用途に使われることはありません。

Web アプリのカスタマイズ

アプリのフロントエンドとバックエンドのロジックをカスタマイズすることができます。 このアプリは、アプリのアイコン変更などの一般的なカスタマイズ シナリオ向けに、いくつかの環境変数を提供します。

アプリをカスタマイズするときは、次のことをお勧めします。

  • ユーザーが設定を変更した場合に、チャット セッションをリセット (チャットをクリア) する。 チャット履歴が失われることをユーザーに通知します。

  • 実装する各設定がユーザー エクスペリエンスにどのように影響するかを明確に伝える。

  • Azure OpenAI または Azure AI 検索リソースのキーをローテーションした後、デプロイされた各アプリのアプリ設定を更新して、新しい API キーを使用するようにする。

この Web アプリのサンプル ソース コードは GitHub で入手できます。 ソース コードはサンプルとしてのみ "そのまま" 提供しています。 お客様は、Web アプリのすべてのカスタマイズや実装を実行する責任があります。

Web アプリの更新

Note

2024 年 2 月 1 日以降、Web アプリではアプリ スタートアップ コマンドを python3 -m gunicorn app:app に設定する必要があります。 2024 年 2 月 1 日より前に発行されたアプリを更新する場合は、[App Service 構成] ページからスタートアップ コマンドを手動で追加する必要があります。

Web アプリのソース コードの main ブランチの変更を頻繁にプルして、最新のバグ修正、API バージョン、機能強化を反映することをお勧めします。 さらに、使用している API バージョンが廃止されるたびに、Web アプリを同期する必要があります。 Web アプリの GitHub リポジトリ[ウォッチ] または [スター] ボタンのいずれかを選択して、ソース コードの変更と更新に関する通知を受け取ることを検討してください。

Web アプリをカスタマイズしていない場合は、次の手順に従って同期できます。

  1. Azure portal で、Web アプリに移動します。

  2. 左側のメニューで、[デプロイ] の下にある [デプロイ センター] を選択します。

  3. ウィンドウの上部にある [同期] を選択し、アプリが再デプロイされることを確認します。

    Azure portal の Web アプリの同期ボタンのスクリーンショット。

アプリのソース コードをカスタマイズまたは変更した場合は、アプリのソース コードを手動で更新し、再デプロイする必要があります。

  • アプリが GitHub でホストされている場合は、コードの変更をリポジトリにプッシュし、前述の同期手順を使用します。
  • アプリを手動で再デプロイする場合 (Azure CLI を使用するなど)、デプロイ戦略の手順に従います。

チャット履歴

Web アプリのユーザーに対してチャット履歴を有効にすることができます。 この機能を有効にすると、ユーザーは以前の個々のクエリと応答にアクセスできます。

チャット履歴を有効にするには、Azure OpenAI Studio を使用して、モデルを Web アプリとしてデプロイまたは再デプロイし、[Web アプリでチャット履歴を有効にする] を選択します。

Azure OpenAI Studio でチャット履歴を有効にするチェック ボックスのスクリーンショット。

重要

チャット履歴を有効にすると、リソース グループに Azure Cosmos DB インスタンスが作成され、使用するストレージに対して追加料金が発生します。

チャット履歴を有効にしたら、ユーザーはアプリの右上隅にそれを表示したり非表示にしたりできます。 チャット履歴を表示する場合、会話の名前を変更したり、削除したりできます。 ユーザーはアプリにサインインしているため、会話は自動的に新しいものから古いものの順に表示されます。 会話は、会話の最初のクエリに基づいて名前が付けられます。

Web アプリのチャット履歴のスクリーンショット。

Cosmos DB インスタンスの削除

Web アプリを削除しても、Cosmos DB インスタンスは自動的に削除されません。 保存されているすべてのチャットと共に Cosmos DB インスタンスを削除するには、Azure portal 内の関連付けられたリソースに移動して削除する必要があります。 Cosmos DB リソースを削除したが Studio でチャット履歴オプションを有効にしたままにしている場合、ユーザーは接続エラーの通知を受け取りますが、チャット履歴にアクセスしなくても引き続き Web アプリを使用できます。