Application Insights でユーザー フローを使用してユーザーのナビゲーション パターンを分析する

Screenshot that shows the Application Insights User Flows tool.

User Flows ツールを使用すると、ユーザーがサイトのページや機能の間をどのように移動するかを視覚化することができます。 次のような疑問の答えを得るのに役立ちます。

  • ユーザーが対象サイトのページから他のサイトにどのように移動しているのか
  • ユーザーは対象サイトのページで何を選択したのか
  • 対象サイト内でユーザーが他のサイトに移動するのが最も多い場所はどこか
  • ユーザーが同じ操作を何回も繰り返している場所があるか

ユーザー フロー ツールは、指定した最初のカスタム イベント、例外、依存関係、ページ ビュー、または要求から開始します。 この最初のイベントを前提に、User Flows には、ユーザー セッションの前後に発生したイベントが表示されます。 太さが異なる線は、ユーザーが各パスを通過した回数を示します。 特別な [セッションを開始しました] ノードには、後続のノードがセッションを開始した場所が表示されます。 [セッションが終了しました] ノードには、前のノードの後でページ ビューまたはカスタム イベントを送信しなかったユーザーの数を示し、ユーザーが対象サイトを離れたと思われる場所が表示されます。

Note

ユーザー フロー ツールを使うには、Application Insights のリソースにページ ビューやカスタム イベントが含まれる必要があります。 アプリをセットアップし、Application Insights JavaScript SDK を使用してページ ビューを自動的に収集する方法について説明します

最初のイベントを選ぶ

Screenshot that shows choosing an initial event for User Flows.

ユーザー フロー ツールを使用して前に示したような疑問への回答を始めるには、まず、表示の起点となる最初のカスタム イベント、例外、依存関係、ページ ビュー、要求を選択します。

  1. What do users do after?」(その後のユーザーの行動) タイトルのリンクを選択するか、[編集] を選択します。
  2. [最初のイベント] ボックスの一覧から、カスタム イベント、例外、依存関係、ページ ビュー、要求を選択します。
  3. [グラフの作成] を選びます。

視覚化の "Step 1" 列には、ユーザーが最初のイベントの直後に最も頻繁に行ったことが表示されます。 項目は、上から頻度の高い順に表示されます。 "手順 2" 以降の列には、ユーザーが次に行ったことが表示されます。 この情報により、ユーザーがサイト内を移動したすべての方法が示されます。

既定では、User Flows ツールはサイトのページ ビューとカスタム イベントの過去 24 時間分のみをランダムにサンプリングします。 [編集] メニューから、時間範囲の拡大や、ランダム サンプリングのパフォーマンスと精度のバランス変更を行うことができます。

ページ ビュー、カスタム イベント、または例外に関係のないものが含まれる場合は、ノードの [X] を選択して非表示にできます。 非表示にするノードを選択したら、[グラフの作成] を選択します。 非表示にしたすべのノードを確認するには、[編集] を選択し、[除外されたイベント] セクションを見ます。

表示されているはずのページ ビューやカスタム イベントが表示されていない場合は、以下を確認します。

  • [編集] メニューの [除外されたイベント] セクションを確認します。
  • 頻繁の低いイベントを視覚化に含めるには、 [その他] ノードのプラス ボタンを使用します。
  • 表示されているはずのページ ビューまたはカスタム イベントが、ユーザーによって頻繁には送信されていないものである場合は、[編集] メニューで視覚化の時間範囲を広げてみます。
  • 予想されるカスタム イベント、例外、依存関係、ページ ビュー、要求が、サイトのソース コードで Application Insights SDK によって収集されるように設定されていることを確認します。 詳しくは、カスタム イベントの収集に関するページを参照してください。

より多くのステップを視覚化したい場合は、視覚化の上の [前のステップ][次のステップ] の各ドロップダウン リストを使用します。

ユーザーがページまたは機能にアクセスした後の移動先と選択内容

Screenshot that shows using User Flows to understand where users select.

最初のイベントがページ ビューである場合、視覚化の最初の列 ("Step 1") を見ると、ユーザーがページにアクセスした直後に行ったことが簡単にわかります。

User Flows の視覚化の横にあるウィンドウでサイトを開きます。 ユーザーによるページの操作方法の予想と、"Step 1" 列のイベントの一覧を比較してみてください。 多くの場合、あなたのチームにとって重要でないと思われるページ上の UI 要素が、そのページで最も使用されている要素の 1 つである可能性があります。 これは、サイトのデザイン改善のよい出発点になる場合があります。

最初のイベントがカスタム イベントの場合、最初の列にはユーザーがそのアクションを実行した直後に行ったことが示されます。 ページ ビューと同様に、観察されたユーザーの行動が、チームの目標や予想と一致するかどうかを検討します。

選んだ最初のイベントが [Added Item to Shopping Cart](買い物かごに商品を追加した) である場合、そのすぐ後に [Go to Checkout](会計に進む) および [Completed Purchase](購入を完了した) が表示されているかどうかを確認します。 ユーザーの行動が予想と異なる場合は、視覚化を使って、サイトの現在のデザインのどこにユーザーの行動が "阻害される" 原因があるかを理解します。

対象サイト内でユーザーが他のサイトに移動するのが最も多い場所はどこか

視覚化の上位に表示される [セッションが終了しました] ノード (特にフローの早い段階) を調べます。 この位置は、多くのユーザーがそこに至るまでのページ移動と UI 操作を行った後、サイトから離脱した可能性があることを意味します。

予期される離脱もあります。 たとえば、ユーザーが電子商取引サイトで購入を完了した後などに想定されます。 通常、サイトからの離脱は、設計上の問題、パフォーマンスの悪さ、またはサイトに関するその他の改善可能な問題を示しています。

[セッションが終了しました] ノードはその Application Insights リソースによって収集されたテレメトリのみに基づくことに注意してください。 Application Insights が特定のユーザー操作に対するテレメトリを受け取らない場合、ユーザーはユーザー フロー ツールがセッション終了を示した後もまだサイトを操作している可能性があります。

ユーザーが同じ操作を何回も繰り返している場所があるか

視覚化の後続ステップで多くのユーザーによって繰り返されているページ ビューやカスタム イベントを探します。 このアクティビティは通常、ユーザーがサイトで反復的なアクションを実行していることを意味します。 繰り返しが見つかった場合は、サイトのデザインの変更または繰り返しを減らす新しい機能の追加を検討します。 たとえば、ユーザーがテーブル要素の行ごとに反復的アクションを実行していることがわかった場合は、一括編集機能を追加します。

よく寄せられる質問

このセクションでは、一般的な質問への回答を示します。

最初のイベントは、そのイベントがセッション内で出現する最初の時を表しますか、それともセッション内の任意の時を表しますか

視覚化の最初のイベントは、ユーザーがセッションの間にそのページ ビューまたはカスタム イベントを初めて送信した時のみを表します。 ユーザーがセッション内で最初のイベントを何回も送信できる場合、"Step 1" 列は、最初のイベントのすべてのインスタンスではなく、最初のイベントの "最初の" インスタンスの後でユーザーが行ったことだけを示します。

視覚化の一部のノードの階層が高すぎます。 ノードをより詳しく見るにはどうしたらよいですか

[編集] メニューの [次で分割] オプションを使用します。

  1. [イベント] メニューで、分割するイベントを選択します。
  2. [ディメンション] メニューでディメンションを選択します。 たとえば、[Button Clicked](ボタンがクリックされました) というイベントがある場合は、[Button Name](ボタン名) というカスタム プロパティを試してください。

次のステップ