Azure Web PubSub サービスとは

Azure Web PubSub サービスは、WebSocket とパブリッシュ-サブスクライブ パターンを使用して、リアルタイム メッセージング Web アプリケーションを作成するのに役立ちます。 このリアルタイム機能を通じて、サーバーと接続クライアント (シングル ページ Web アプリケーション、モバイル アプリケーションなど) との間でコンテンツの更新をパブリッシュすることができます。 クライアントが最新の更新をポーリングしたり、更新を取得するための新しい HTTP 要求を送信したりする必要はありません。

この記事では、Azure Web PubSub サービスの概要について説明します。

Azure Web PubSub サービスの用途

サーバーとクライアント間、またはクライアントどうしで、リアルタイムのパブリッシュ-サブスクライブ メッセージングを必要とするあらゆるシナリオに、Azure Web PubSub サービスは使用できます。 従来のリアルタイム機能は、多くの場合、サーバーからのポーリングや HTTP 要求の送信を必要としますが、そのようなリアルタイム機能にも Azure Web PubSub サービスを使用できます。

Azure Web PubSub サービスは、リアルタイムでのコンテンツ更新を必要とするあらゆる種類のアプリケーションで使用できます。 Azure Web PubSub サービスを使用するのに適した例をいくつか示します。

  • 頻度の高いデータの更新: ゲーム、投票、ポーリング、オークション。
  • ライブ ダッシュ ボードと監視: 会社のダッシュボード、金融市場のデータ、売上の即時更新、マルチ プレイヤー ゲームのスコア ボード、および IoT 監視。
  • クロスプラットフォームのライブ チャット: ライブ チャット ルーム、チャット ボット、オンライン カスタマー サポート、リアルタイムのショッピング アシスタント、メッセンジャー、ゲーム内チャットなど。
  • 地図上のリアルタイムの位置: 物流の追跡、配送状態の追跡、輸送状態の更新、GPS アプリ。
  • 対象を絞ったリアルタイムの広告: パーソナライズされたリアルタイムのプッシュ型広告およびオファー、対話型広告。
  • コラボレーション アプリ: 共同作成、ホワイトボード アプリ、チーム会議ソフトウェア。
  • プッシュ型のインスタント通知: ソーシャル ネットワーク、電子メール、ゲーム、移動に関するアラート。
  • リアルタイムのブロードキャスト: ライブ オーディオ/ビデオのブロードキャスト、ライブ キャプション、翻訳、イベント/ニュースのブロードキャスト。
  • IoT デバイスおよび接続されているデバイス: リアルタイムの IoT メトリック、リモート制御、リアルタイムの状態、および場所の追跡。
  • オートメーション: アップストリーム イベントからのリアルタイム トリガー。

Azure Web PubSub サービスを使用する利点とは

大規模なクライアント接続と高可用性アーキテクチャを組み込みでサポート:

Azure Web PubSub サービスは、大規模なリアルタイム アプリケーション向けに設計されています。 複数のインスタンスが連携して動作でき、スケーリングによって数百万のクライアント接続にも対応します。 その一方で、シャーディング、高可用性、ディザスター リカバリーの目的で、複数のグローバル リージョンもサポートしています。

さまざまなクライアント SDK とプログラミング言語をサポート:

Azure Web PubSub サービスは、Web ブラウザー、モバイル ブラウザー、デスクトップ アプリ、モバイル アプリ、サーバー プロセス、IoT デバイス、ゲーム コンソールなど、多様なクライアントに対応しています。 このサービスは、パブリッシュ-サブスクライブ パターンによる標準の WebSocket 接続をサポートしているため、このサービスと共に、あらゆる標準 WebSocket クライアント SDK をさまざまな言語で容易に使用することができます。

さまざまなメッセージング パターンに対応する豊富な API を提供:

Azure Web PubSub サービスは、サーバーとクライアントにそれぞれ異なるメッセージング パターンを使用できる双方向のメッセージング サービスです。その例を次に示します。

  • サーバーが、特定のクライアントやすべてのクライアント、または特定のユーザーに属するか、任意のグループに割り当てられたクライアントのサブセットにメッセージを送信する。
  • クライアントが、任意のグループに属するクライアントにメッセージを送信する。
  • クライアントがサーバーにメッセージを送信する。

Azure Web PubSub サービスを使用する方法

Azure Web PubSub サービスを使用してプログラミングを行うにはさまざまな方法があります。以下にいくつかの例を示します。

  • サーバーレスのリアルタイム アプリケーションを作成する: Azure Functions と Azure Web PubSub サービスとの統合を使用して、JavaScript、C#、Java、Python などの言語でサーバーレスのリアルタイム アプリケーションを作成します。
  • WebSocket サブプロトコルを使用してクライアント側のみで Pub/Sub を実行する - Azure Web PubSub サービスは、承認されたクライアントが便利な方法で他のクライアントにパブリッシュできるようにする WebSocket サブプロトコルを提供します。
  • 提供された SDK を使用して、セルフホスト アプリ サーバーで WebSocket 接続を管理する - Azure Web PubSub サービスが提供する C#、JavaScript、Java、Python の SDK により、接続へのメッセージのブロードキャスト、いくつかのグループへの接続の追加、接続の終了など、WebSocket 接続を容易に管理できます。
  • REST API を介してサーバーからクライアントにメッセージを送信する - Azure Web PubSub サービスに用意されている REST API を通じて、アプリケーションは、接続されているクライアントに対し、REST 対応の任意のプログラミング言語でメッセージをポストすることができます。

クイック スタート

次のステップ

これらのリソースを使用して、独自のアプリケーションの構築を開始します。