Azure Batch Rendering の機能

注意

この記事では、間もなくサポート終了 (EOL) 状態になる Linux ディストリビューションである CentOS について説明します。 適宜、使用と計画を検討してください。 詳細については、「CentOS のサポート終了に関するガイダンス」を参照してください。

Azure Batch の標準の機能は、レンダリングのワークロードとアプリケーションの実行に使用されます。 また、Batch にはレンダリングのワークロードをサポートする特定の機能が含まれています。

プール、ジョブ、タスクなどの Batch の概念の概要については、こちらの記事をご覧ください。

カスタム VM イメージと標準アプリケーション ライセンスを使用した Batch プール

他のワークロードやアプリケーションの種類と同様に、必要なレンダリング アプリケーションとプラグインを使用してカスタム VM イメージを作成できます。カスタム VM イメージは、Azure Compute Gallery に配置され、Batch プールの作成に使用できます。

タスクのコマンド ライン文字列では、カスタム VM イメージの作成時に使用するアプリケーションとパスを参照する必要があります。

ほとんどのレンダリング アプリケーションでは、ライセンス サーバーから取得されるライセンスが必要になります。 既存のオンプレミス ライセンス サーバーがある場合は、プールとライセンス サーバーの両方を同じ仮想ネットワークに配置する必要があります。 Batch プールとライセンス サーバー VM が同じ仮想ネットワーク上にあれば、Azure VM でライセンス サーバーを実行することもできます。

カスタム VM イメージを使用した Batch プール

  • Azure Compute Gallery のカスタム イメージ:
    • このオプションを使用すると、必要な目的のアプリケーションと特定のバージョンで VM を構成できます。 詳細については、Azure Compute Gallery を使用したプールの作成に関する記事を参照してください。 Autodesk と Chaos Group では Azure Batch のライセンス サービスに対する検証を行うために Arnold と V-Ray をそれぞれ修正していることに注意してください。 所有しているアプリケーションがこのサポートに対応するバージョンであることを確認してください。対応していない場合、従量課金ライセンスが動作しません。 現在のバージョンの Maya と 3ds Max は、ヘッドレス (バッチ/コマンドライン モード) で実行されている場合、ライセンス サーバーを必要としません。 このオプションの使用方法について不明な点がある場合は、Azure サポートにお問い合わせください。
  • アプリケーション パッケージ:
    • 1 つまたは複数の ZIP ファイルを使用してアプリケーション ファイルをパッケージ化し、Azure portal でアップロードして、プール構成でそのパッケージを指定します。 プール のVM が作成されると、ZIP ファイルがダウンロードされ、ファイルが抽出されます。
  • リソース ファイル:
    • アプリケーション ファイルが Azure BLOB ストレージにアップロードされ、プールの開始タスクでファイルの参照を指定します。 プールの VM が作成されると、リソース ファイルが各 VM にダウンロードされます。

Azure VM のファミリ

他のワークロードと同様に、レンダリング アプリケーションのシステム要件はさまざまで、ジョブとプロジェクトによってパフォーマンス要件は異なります。 Azure では、最小のコスト、価格とパフォーマンスの最適なバランス、最高のパフォーマンスなど、ユーザーの要件に応じて各種 VM ファミリを利用できます。 Arnold などの一部のレンダリング アプリケーションは CPU ベースです。V-Ray や Blender Cycles は CPU か GPU、またはその両方を使用する場合があります。 利用可能な VM ファミリと VM のサイズについて詳しくは、「VM の種類とサイズ」をご覧ください。

スポット VM

他のワークロードと同様に、Batch のプールでレンダリング用に Azure スポット VM を利用できます。 スポット VM は通常の専用 VM と同じパフォーマンスを発揮しますが、Azure の余剰容量を使用し、大幅な割引が適用されます。 スポット VM を使用するデメリットは、利用可能な容量によっては、これらの VM は割り当て可能になるとは限らないという点、またはいつでも割り込まれる可能性があるという点です。 この理由から、スポット VM はすべてのレンダリング ジョブには適しません。 たとえば、イメージのレンダリングに数時間かかる場合、VM が先取りされること が原因でそれらのイメージのレンダリングに中断や再起動が発生することは受け入れられない可能性があります。

スポット VM の特性と Batch を使用してそれらを構成するさまざまな方法について詳しくは、「Batch でスポット VM を使用する」をご覧ください。

ジョブとタスク

ジョブやタスクでレンダリング固有のサポートは不要です。 主な構成項目はタスク コマンドラインであり、必要なアプリケーションを参照する必要があります。 Azure Marketplace の VM イメージが使用されている場合は、ベスト プラクティスとして、環境変数を使用してパスとアプリケーション実行可能ファイルを指定します。

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