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作業を開始しましょう。移行を促進する

ビジネスと IT の利害関係者の意見を適切にすり合わせることで、移行の障害を乗り越え、移行作業を促進することができます。 この記事では、次の推奨されるステップについて説明します。

  • 利害関係者の調整
  • 移行の計画
  • ランディング ゾーンのデプロイ
  • 最初の 10 個のワークロードの移行

この記事はまた、適切なガバナンスと管理プロセスの導入にも役立ちます。 このガイドを使用すると、移行作業全体を調整するために必要なプロセスと資料を簡素化できます。

標準的な移行シナリオであれば、SMART (Strategic Migration Assessment and Readiness Tool) 評価を使用して移行の準備状況を示すパーソナライズされた評価を入手することができます。 現在のニーズに最適なガイダンスを特定するために使用します。

はじめに

ワークロードを移行するために必要となる技術的な作業とプロセスは、さほど難しくありません。 重要なのは移行プロセスを効率的に実行することです。 戦略的な移行への備えは全体的な移行のタイムラインと成功に大きく影響します。

導入を促進するには、移行中にクラウド導入チームをサポートするためのステップを実行する必要があります。 このガイドでは、そうした反復作業について概説し、あらゆるクラウド移行を正しく進めることができるように支援します。 関連するステップの重要性を示すために、この記事では、移行を 10 のステップに分けて記述しています。 実際には、クラウド導入チームは、手順 4 または 5 と並行して、最初のパイロット移行に着手することが多いかと思います。

手順 1:利害関係者の意見をすり合わせる

移行の一般的な阻害要素を回避するには、移行のための明確で簡潔なビジネス戦略を作成します。 動機と期待されるビジネス成果について利害関係者の意見をすり合わせておくことで、クラウド導入チームによる意思決定の方針が決まります。

  • 動機: 戦略的なすり合わせの第一歩は、移行作業を推進する動機について合意を得ることです。 ビジネスと IT におけるさまざまな利害関係者の動機と共通テーマを把握し、分類することから始めます。
  • ビジネス成果:動機のすり合わせが済めば、目標となるビジネス成果が見えてきます。 この情報から、変革全体の測定に使用できる明確なメトリックが得られます。

成果物:


説明責任チーム 実行責任チームとサポート チーム
  • クラウド戦略チーム
  • クラウド導入チーム
  • クラウドのセンター オブ エクセレンスまたは中央 IT チーム
  • 手順 2:パートナーのサポートを適切に利用する

    移行プロセスの全過程にわたって、パートナー、Microsoft Services、Microsoft の各種プログラムによるサポートを利用できます。

    成果物:

    • サポート パートナーに協力を要請する前に、使用条件など契約上の合意を確立します。
    • 戦略と計画のテンプレートで認定パートナーを見つけます。

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  • クラウド戦略チーム
  • クラウド導入チーム
  • クラウドのセンター オブ エクセレンスまたは中央 IT チーム
  • 手順 3:データを収集して資産とワークロードを分析する

    検出と評価を使用して、技術的なすり合わせを改善し、戦略を実行するためのアクション プランを作成します。 この手順では、現在の状態環境に関するデータを使用してビジネス ケースを検証します。 その後、最も優先順位の高いワークロードの定量的分析と詳細な定性的評価を実行します。

    • 既存システムのインベントリ: プログラムを用いたデータドリブン アプローチを使用して、現在の状態を把握します。 データを検出、収集することによって、あらゆる評価アクティビティが可能となります。
    • 増分型の合理化:すべての資産の定性分析に重点を置いて取り組む (場合によってはビジネス ケースまでサポートする) ために、評価作業を効率化します。 そのうえで、移行する最初の 10 個のワークロードの詳細な定性分析を追加します。

    成果物:

    • 既存インベントリの生データ。
    • 業務上の正当な理由を練り上げるための既存インベントリの定量分析。
    • 最初の 10 個のワークロードの定性分析。
    • 戦略と計画のテンプレートに記載されている業務上の正当な理由。

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  • クラウド導入チーム
  • クラウド戦略チーム
  • 手順 4:ビジネス ケースを作成する

    一般に、移行に関するビジネス ケースの作成は、利害関係者どうしの反復的な対話となります。 ビジネス ケースを作成する最初の段階で、クラウドに移行した場合に得られる概算の初期リターンを評価します。 この手順の目標は、"クラウドを全面的に導入することは、把握しているデータから、ビジネス上の賢明な判断と言えるか?" というたった 1 つの簡単な質問について、すべての利害関係者が一致した認識を持つことです。

    成果物:


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  • クラウド戦略チーム
  • クラウド導入チーム
  • 手順 5:移行計画を作成する

    クラウド導入計画は、プロジェクトのバックログをすばやく作成できるようになっています。 このバックログを編集して、検出結果、合理化、必要なスキル、パートナー契約を反映することができます。

    • クラウド導入計画:基本テンプレートを使用してクラウド導入計画を定義します。
    • ワークロードの調整: バックログにワークロードを定義します。
    • 作業の調整: バックログの資産とワークロードを調整して、優先度の高いワークロードの作業を明確に定義します。
    • メンバーと時間の調整: 移行するワークロードのイテレーション、ベロシティ (メンバーの時間)、リリースを定めます。

    成果物:

    • バックログ テンプレートをデプロイします。
    • テンプレートを更新して、移行する最初の 10 個のワークロードを反映します。
    • メンバーとベロシティを更新して、リリースのタイミングを見積もります。
    • タイムラインのリスク:
      • Azure DevOps を使い慣れていないと、このデプロイ プロセスに時間がかかる可能性があります。
      • 各ワークロードで使用できる複雑さとデータも、タイムラインに影響を与える可能性があります。

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  • クラウド導入チーム
  • クラウド戦略チーム
  • 手順 6:スキルの準備計画を作成する

    移行作業では、既存の従業員も実践的な役割を果たすことができますが、追加のスキルが必要になる場合があります。 この手順では、それらのスキルを開発するか、パートナーを使用してそれらのスキルを追加する方法を見つけます。

    • スキルの準備計画を作成します。 既存のスキルを迅速に評価して、チームが習得する必要のある他のスキルを特定します。

    成果物:


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  • クラウド導入チーム
  • クラウド戦略チーム
  • 手順 7:ランディング ゾーンをデプロイ、調整する

    移行されるすべての資産はランディング ゾーンにデプロイされます。 ランディング ゾーンは、小規模なワークロードをサポートするためにシンプルな状態で開始され、時間の経過と共により複雑なワークロードに対応できるようにスケーリングします。

    • ランディング ゾーンの選択: 実際の導入パターンに基づいてランディング ゾーンをデプロイするための適切なアプローチを見つけます。 次に、その標準化されたコード ベースをデプロイします。
    • ランディング ゾーンを拡張する: 出発点に関係なく、デプロイされたランディング ゾーンに不足しているものを見極め、リソース編成、セキュリティ、ガバナンス、コンプライアンス、運用に必要なコンポーネントを追加します。

    成果物:

    • リスクが低い初期の移行をデプロイするために最初のランディング ゾーンをデプロイします。
    • クラウドのセンター オブ エクセレンスまたは中央 IT チームを使用してリファクタリング計画を作成します。
    • タイムラインのリスク:
      • 最初の 10 個のワークロードでは、ガバナンス、運用、セキュリティの要件によって、このプロセスに時間がかかることがあります。
      • 最初のランディング ゾーンと後続のランディング ゾーンのリファクタリングには長い時間がかかりますが、移行作業と並行して行う必要があります。

    説明責任チーム 実行責任チームとサポート チーム
  • クラウド プラットフォーム チーム
  • クラウド導入チーム
  • クラウドのセンター オブ エクセレンスまたは中央 IT チーム
  • 手順 8:最初の 10 個のワークロードを移行する

    最初の 10 個のワークロードを移行するために必要となる技術的な作業は、さほど難しくありません。 それは、移行する資産が生じるたびに繰り返される反復的なプロセスでもあります。 このプロセスでは、ワークロードを評価し、ワークロードをデプロイし、次にそれらを運用環境にリリースします。

    反復的な移行作業のフェーズ (評価、デプロイ、リリース)

    クラウド移行ツールを使用すると、データセンター内のすべての VM を 1 回のパスまたは反復で移行することができます。 それぞれの反復でもっと少数のワークロードを移行する方が一般的です。 移行をより小さな増分に分割するためには踏み込んだ計画が必要ですが、それによって技術的リスクや組織の変更管理の影響は小さくなります。

    反復するたびに、クラウド導入チームのワークロード移行スキルが上達していきます。 これらの手順は、技術チームの能力を成熟させるのに役立ちます。

    1. Azure 移行ガイドで紹介されているツールを使用して、純粋なサービスとしてのインフラストラクチャ (IaaS) アプローチとして最初のワークロードを移行します。
    2. 移行の例に関するページを使用して、移行と最新化を使用するようにツール オプションを拡張します。
    3. Azure クラウド移行のベスト プラクティスで紹介されている、より幅広いアプローチを使用して、技術的戦略を作成します。
    4. 移行プロセスの改善に関する記事で紹介されている効率的な移行ファクトリ アプローチによって、一貫性、信頼性、パフォーマンスを向上させます。

    成果物:

    ワークロードを移行する導入チームの能力が継続的に改善されます。


    説明責任チーム 実行責任チームとサポート チーム
  • クラウド導入チーム
  • クラウド戦略チーム
  • クラウドのセンター オブ エクセレンスまたは中央 IT チーム
  • 手順 9:運用環境のワークロードをクラウド ガバナンスに引き渡す

    ガバナンスは、移行作業を長期的に成功させるための鍵となる要素です。 移行のスピードとビジネスへの影響は重要です。 しかし、ガバナンスのないスピードは危険と隣り合わせです。 組織は、導入パターンとガバナンスおよびコンプライアンスのニーズに合わせて、ガバナンスに関する意思決定を行う必要があります。

    • ガバナンスのアプローチ: 企業ポリシーとプロセスについて検討するためのプロセスを概説しています。 アプローチを決定した後、エンタープライズのクラウド導入作業全体でガバナンスを実現するために必要な規範を構築することができます。
    • ガバナンスを始めるための基礎: すべての導入の基盤として機能するガバナンスの実用最小限の製品 (MVP) を作成するために必要な規範について説明します。
    • ガバナンス ベンチマーク評価: 組織のガバナンスの現在の状態におけるギャップを特定します。 個人用に設定されたベンチマーク レポートと、使用開始方法に関するキュレーションされたガイダンスを入手します。

    成果物:

    • 初期のガバナンス基盤をデプロイします。
    • 今後の改善を計画するために、ガバナンス ベンチマーク評価を完成させます。
    • タイムラインのリスク:
      • ポリシーの改善とガバナンスの実装には、1 つの規範につき 1 から 4 週間かかる場合があります。

    説明責任チーム 実行責任チームとサポート チーム
  • クラウド ガバナンス チーム
  • クラウド戦略チーム
  • クラウドのセンター オブ エクセレンスまたは中央 IT チーム
  • 手順 10: 運用環境のワークロードをクラウド運用に引き渡す

    移行を成功させるためのもう 1 つの要件は運用管理です。 現行の企業運用を理解しないまま、個々のワークロードをクラウドに移行するのは、リスクの高い判断です。 移行と並行して、長期的な運用に向けた計画を開始する必要があります。

    成果物:

    • 管理ベースラインをデプロイします。
    • 運用管理ブックを完成させます。
    • Microsoft Azure Well-Architected Review の評価が必要なワークロードを特定します。
    • タイムラインのリスク:
      • ブックを確認する: アプリケーション所有者ごとに 1 時間を見積もります。
      • Microsoft Azure Well-Architected Review の評価を完了する: アプリケーションごとに 1 時間を見積もります。

    説明責任チーム 実行責任チームとサポート チーム
  • クラウド運用チーム
  • クラウド戦略チーム
  • クラウドのセンター オブ エクセレンスまたは中央 IT チーム
  • バリュー ステートメント

    これらの手順に従うと、利害関係者の意見のすり合わせと変更管理が向上し、チームの移行作業が促進されます。 また、これらの手順により、一般的な阻害要因が取り除かれ、ビジネス価値がより迅速に実現されます。

    次のステップ

    クラウド導入フレームワークは、移行工程を開始するのに役立つライフサイクル ソリューションです。 また、移行作業をサポートするチームを成熟させるのにも役立ちます。 以下のチームは、これらの次の手順を使用して、引き続き能力を成熟させることができます。 これらは並行して行うプロセスであって直線的なものではなく、また阻害要因と見なすべきではありません。 それどころか、それぞれが、組織の全体的なクラウド対応の改善に役立つ並行したバリュー ストリームなのです。

    チーム 次のイテレーション
    クラウド導入チーム 移行モデルを使用して、効率のよい継続的な移行機能を提供する移行ファクトリ目指すことについて学習します。
    クラウド戦略チーム 戦略の方法論計画の方法論を導入計画と共に反復的に改善します。 これらの概要ページを確認し、ビジネスおよび技術的戦略の反復を継続します。
    クラウド プラットフォーム チーム 準備の方法論に戻り、移行または他の導入作業をサポートする全体的なクラウド プラットフォームを引き続き発展させます。
    クラウド ガバナンス チーム ガバナンスの方法論を使用して、ガバナンスのプロセス、ポリシー、規範を引き続き改善します。
    クラウド運用チーム 管理の方法論に基づいて、より充実した運用を Azure で実現します。

    標準的な移行シナリオであれば、SMART (Strategic Migration Assessment and Readiness Tool) 評価を使用して移行の準備状況を示すパーソナライズされた評価を入手することができます。 提供した回答により、現在のニーズに最適なガイダンスを特定することができます。