ユーザーが低い着信音声の音量について報告している場合、いくつかの原因が考えられます。 1 つは、送信者によって送信された音量が低いことが考えられます。 もう 1 つは、オペレーティング システムの音量が低すぎる設定になっていることが考えれます。 最後は、スピーカーの出力音量が低すぎる設定になっていることが考えれます。
raw audio API を使用する場合は、音声要素の出力音量の確認も必要になることがあります。
SDK を使用して検出する方法
Media Stats API では、受信終了時に着信音声の音量を監視する方法が提供されます。
音声出力レベルを確認するために、audioOutputLevel
値 (0 から 65536 の範囲) を調べることができます。
この値は、WebRTC 統計の audioLevel
から派生します。https://www.w3.org/TR/webrtc-stats/#dom-rtcinboundrtpstreamstats-audiolevel 低い audioOutputLevel
値は、送信者によって送信された音量も低いことを示します。
問題を軽減または解決する方法
audioOutputLevel
値が低い場合は、送信者によって送信された音量も小さい可能性があります。
この問題をトラブルシューティングするには、ユーザーは、送信者側で音声入力の音量が低い理由を調査する必要があります。
この問題は、マイクの設定やハードウェアの問題など、さまざまな要因が原因である可能性があります。
audioOutputLevel
値の範囲は 0 から 65536 です。 実際には、60 未満の値は静かとみなされ、通常、150 未満の値は小さい音量とみなされます。
ユーザーは、デバイスの音量設定とスピーカーの出力を確認し、適切なレベルに設定されていることを確かめることができます。
audioOutputLevel
値が正常と思われる場合、問題は、システム音量設定や受信者側のスピーカーの問題に関連している可能性があります。
たとえば、Windows を使用しているユーザーは、音量ミキサーの設定とアプリの音量設定を確認する必要があります。
Web Audio GainNode を使用して音量を上げる
Web Audio GainNode を使用して、アプリケーション レイヤーでこの問題に対処できる場合があります。 この機能を生音声ストリームと共に使用することで、ストリームの出力音量を上げることができます。
また、クライアント ユーザー インターフェイスで音量レベル インジケーターを表示して、ユーザーに現在の音量レベルが何であるかを知らせることもできます。
関連情報
トラブルシューティング手順
この問題のトラブルシューティング プロセスのフロー図を次に示します。
- ユーザーからオーディオの音量が小さいという報告を受けたら、まず着信音声の音量が小さいかどうかを確認します。 アプリケーションからこの情報を得るには、メディア統計で
audioOutputLevel
を確認します。 audioOutputLevel
の値が継続的に低い場合は、通話相手により送られる音声の音量が小さいことを示しています。 この場合、ユーザーに通話相手のマイクのデバイスや入力音量の設定に問題がないか確認するよう指示します。audioOutputLevel
値が常に低くない場合、システム音量の設定により、ユーザーに音量が小さい問題が発生している可能性があります。 ユーザーに、システムの音量設定を確認してもらいます。- ユーザーのシステムの音量が低い値に設定されていたら、ユーザーは設定で音量を上げる必要があります。
- アプリ固有の音量設定をサポートする一部のシステムでは、システム音量が低くなくても、アプリのオーディオ音量出力が低い可能性があります。 この場合、ユーザーは、システム内のアプリの音量設定をチェックする必要があります。
- システムのアプリの音量設定が低い場合は、ユーザーはそれを上げる必要があります。
- それでもオーディオ出力の音量が小さい理由がわからない場合は、ユーザーにスピーカー デバイスを確認するか、別のオーディオ出力デバイスを選択してもらいます。 この問題がデバイスの問題であって、ソフトウェアまたはオペレーティング システムとは関係ない場合があります。 プラットフォームによっては、ブラウザーでのスピーカー列挙がサポートされていない場合があります。 たとえば、Safari ブラウザーや Android の Chrome では、JavaScript API を使用してオーディオ出力デバイスを選択することはできません。 このような場合には、システムの設定でオーディオ出力デバイスを構成する必要があります。