/execution-charset (実行文字セットの設定)

このオプションを使用すると、実行可能ファイルの実行文字セットを指定できます。

構文

/execution-charset:[IANA_name | .CPID]

引数

IANA_name
IANA によって定義された文字セット名。

.CPID
. 文字が先頭に付けられたコード ページ識別子。

解説

/execution-charset オプションを使用すると、実行文字セットを指定できます。 実行文字セットは、すべての前処理手順の後のコンパイル フェーズに入力されるプログラムのテキストに使用されるエンコードです。 この文字セットは、コンパイルされたコード内の文字列や文字のリテラルの内部表現に使用されます。 基本実行文字セットでは表現できない文字がソース ファイルに含まれていた場合に使う拡張実行文字セットを指定するには、このオプションを設定します。 IANA または ISO の文字セット名のいずれかを使用するか、3 から 5 桁の 10 進数の前にドット (.) を付けて使用することができます。この 10 進数によって、使用する文字セットのコード ページ識別子が指定されます。 サポートされているコード ページ識別子と文字セット名の一覧については、「コード ページの識別子」を参照してください。

既定では、ソース ファイルがエンコードされた Unicode 形式 (UTF-16 や UTF-8 など) であるかどうかを判断するために、Visual Studio によってバイト オーダー マークが検出されます。 バイト順マークが見つからない場合は、/source-charset オプションまたは /utf-8 オプションを使用して文字セット名またはコード ページを指定していない限り、現在のユーザー コード ページでソース ファイルがエンコードされていると想定されます。 Visual Studio を使用すると、いくつかの文字エンコードのいずれかを使用して、C++ ソース コードを保存できます。 ソースおよび実行文字セットの詳細については、言語ドキュメントの文字セットに関する記事を参照してください。

ソース文字セットと実行文字セットの両方を UTF-8 に設定する必要がある場合は、/utf-8 コンパイラ オプションをショートカットとして使用できます。 これは、コマンド ラインの /source-charset:utf-8 /execution-charset:utf-8 と同じです。 これらのオプションのいずれかを指定すると、既定で /validate-charset オプションも有効になります。

Visual Studio 開発環境でこのコンパイラ オプションを設定するには

  1. プロジェクトの [プロパティ ページ] ダイアログ ボックスを開きます。 詳しくは、「Visual Studio で C++ コンパイラとビルド プロパティを設定する」をご覧ください。

  2. [構成プロパティ]>[C/C++]>[コマンド ライン] プロパティ ページを選択します。

  3. [その他のオプション]/execution-charset オプションを追加し、優先エンコードを指定します。

  4. [OK] を選択して変更を保存します。

関連項目

MSVC コンパイラ オプション
MSVC コンパイラのコマンド ライン構文
/source-charset (ソース文字セットの設定)
/utf-8 (ソース文字セットおよび実行文字セットの UTF-8 への設定)
/validate-charset (互換性のある文字の検証)