dllexportdllimport

Microsoft 固有の仕様

dllexport および dllimport ストレージ クラス属性は C 言語および C++ 言語への Microsoft 固有の拡張機能です。 それらの属性を使用すると、関数、データ、オブジェクトを DLL との間でエクスポートおよびインポートできます。

構文

__declspec( dllimport ) declarator
__declspec( dllexport ) declarator

解説

これらの属性は、DLL のクライアント (実行可能ファイルまたは別の DLL) に対する DLL のインターフェイスを明示的に定義します。 関数を dllexport として宣言すると、少なくともエクスポートした関数の指定には、モジュール定義 (.def) ファイルが不要になります。 dllexport 属性は __export キーワードに置き換わるものです。

クラスを __declspec(dllexport) とマークした場合、そのクラス階層内のクラス テンプレートの特殊化は暗黙的に __declspec(dllexport) とマークされます。 つまり、クラス テンプレートが明示的にインスタンス化され、クラスのメンバーの定義が必要になります。

関数を dllexport とマークすると、その関数は装飾名で公開されます。これは、"名前修飾" とも呼ばれます。 C++ 関数の場合、修飾名には、型とパラメーターの情報をエンコードする追加の文字が含まれます。 extern "C" として宣言されている C 関数または関数は、C の名前装飾規則に従います。 C と C++ コードでの名前の装飾について詳しくは、「装飾名」をご覧ください。

修飾されていない名前をエクスポートするには、EXPORTS セクションに非装飾名を定義したモジュール定義 (.def) ファイルを使用してリンクできます。 詳細については、EXPORTSを参照してください。 修飾されていない名前をエクスポートする別の方法は、ソース コードで #pragma comment(linker, "/export:alias=decorated_name") ディレクティブを使用することです。

dllexport または dllimport を宣言するときは、拡張属性構文__declspec キーワードを使用する必要があります。

// Example of the dllimport and dllexport class attributes
__declspec( dllimport ) int i;
__declspec( dllexport ) void func();

または、コードをより読みやすくするために、マクロ定義を使用できます。

#define DllImport   __declspec( dllimport )
#define DllExport   __declspec( dllexport )

DllExport void func();
DllExport int i = 10;
DllImport int j;
DllExport int n;

詳細については、以下を参照してください:

Microsoft 固有の仕様はここまで

関連項目

__declspec
キーワード