<ios>
関数
boolalpha
bool 型の変数をストリームで true
か false
として表示するように指定します。
ios_base& boolalpha(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
既定では、bool
型の変数は 1 または 0 として表示されます。
boolalpha
は実質的に str.
setf( ios_base::boolalpha
) を呼び出し、str を返します。
noboolalpha は boolalpha
の実行結果を元に戻します。
例
// ios_boolalpha.cpp
// compile with: /EHsc
#include <iostream>
int main( )
{
using namespace std;
bool b = true;
cout << b << endl;
boolalpha( cout );
cout << b << endl;
noboolalpha( cout );
cout << b << endl;
cout << boolalpha << b << endl;
}
1
true
1
true
12 月
整数変数を 10 進表記で表示するように指定します。
ios_base& dec(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
既定では、整数変数は、10 進表記で表示されます。
dec
は実質的に str.
setf( ios_base::dec
, ios_base::basefield
) を呼び出し、str を返します。
例
// ios_dec.cpp
// compile with: /EHsc
#include <iostream>
int main( )
{
using namespace std;
int i = 100;
cout << i << endl; // Default is base 10
cout << hex << i << endl;
dec( cout );
cout << i << endl;
oct( cout );
cout << i << endl;
cout << dec << i << endl;
}
100
64
100
144
100
defaultfloat
浮動小数値に既定の表示形式を使用するように、ios_base
オブジェクトのフラグを構成します。
ios_base& defaultfloat(ios_base& iosbase);
パラメーター
_Iosbase
ios_base
オブジェクト。
解説
マニピュレーターは実質的に iosbase.
ios_base::unsetf(ios_base::floatfield)
を呼び出し、iosbase を返します。
修正済み
浮動小数点数を固定 10 進表記で表示するように指定します。
ios_base& fixed(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
fixed
は浮動小数点数の既定の表示の表記です。 scientific は、浮動小数点数を指数表記を使用して表示します。
マニピュレーターは実質的に str.setf( ios_base::fixed
, ios_base::floatfield
) を呼び出し、str を返します。
例
// ios_fixed.cpp
// compile with: /EHsc
#include <iostream>
int main( )
{
using namespace std;
float i = 1.1F;
cout << i << endl; // fixed is the default
cout << scientific << i << endl;
cout.precision( 1 );
cout << fixed << i << endl;
}
1.1
1.100000e+000
1.1
hex
整数変数を 16 進表記で表示するように指定します。
ios_base& hex(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
既定では、整数変数は、10 進表記で表示されます。 dec および oct も整数変数の表示方法を変更します。
マニピュレーターは実質的に str
.setf( ios_base::hex
, ios_base::basefield
) を呼び出し、str を返します。
例
hex
の使用例については、「dec」を参照してください。
hexfloat
ios_base& hexfloat (ios_base& str);
io_errc
enum class io_errc {
stream = 1
};
internal
数値の符号を左揃え、数値を右揃えにします。
ios_base& internal(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
showpos によって、正の数値に符号が表示されます。
マニピュレーターは実質的に str.
setf(
ios_base::internal,
ios_base::adjustfield)
を呼び出し、 str を返します。
例
// ios_internal.cpp
// compile with: /EHsc
#include <iostream>
#include <iomanip>
int main( void )
{
using namespace std;
float i = -123.456F;
cout.fill( '.' );
cout << setw( 10 ) << i << endl;
cout << setw( 10 ) << internal << i << endl;
}
..-123.456
-..123.456
is_error_code_enum
template <> struct is_error_code_enum<io_errc> : public true_type { };
iostream_category
const error_category& iostream_category() noexcept;
左
出力幅に満たないテキストをストリーム フラッシュで左揃えに表示します。
ios_base& left(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
マニピュレーターは実質的に str.
setf(ios_base::left, ios_base::adjustfield)
を呼び出し、str を返します。
例
// ios_left.cpp
// compile with: /EHsc
#include <iostream>
int main( )
{
using namespace std;
double f1= 5.00;
cout.width( 20 );
cout << f1 << endl;
cout << left << f1 << endl;
}
5
5
make_error_code
error_code make_error_code(io_errc e) noexcept;
make_error_condition
error_condition make_error_condition(io_errc e) noexcept;
noboolalpha
bool 型の変数をストリームで 1 または 0 として表示するように指定します。
ios_base& noboolalpha(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
既定では、noboolalpha
は有効です。
noboolalpha
は実質的に str.
unsetf(ios_base::boolalpha)
を呼び出し、str を返します。
boolalpha は noboolalpha
の実行結果を元に戻します。
例
noboolalpha
の使用例については、「boolalpha」を参照してください。
noshowbase
指定している数値表記の基底の設定をオフにします。
ios_base& noshowbase(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
noshowbase
は既定でオンです。 showbase を使用して、数値表記の基底を示します。
マニピュレーターは実質的に str.
unsetf(ios_base::showbase)
を呼び出し、str を返します。
例
noshowbase
の使用例については、「showbase」を参照してください。
noshowpoint
小数部分が 0 の浮動小数点数の整数部分のみを表示します。
ios_base& noshowpoint(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
noshowpoint
は既定ではオンです。showpoint と precision を使用して、小数点の後に 0 を表示します。
マニピュレーターは実質的に str.
unsetf(ios_base::showpoint)
を呼び出し、str を返します。
例
// ios_noshowpoint.cpp
// compile with: /EHsc
#include <iostream>
int main( )
{
using namespace std;
double f1= 5.000;
cout << f1 << endl; // noshowpoint is default
cout.precision( 4 );
cout << showpoint << f1 << endl;
cout << noshowpoint << f1 << endl;
}
5
5.000
5
noshowpos
正の数値に明示的に符号を付けないようにします。
ios_base& noshowpos(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
noshowpos
は既定でオンです。
マニピュレーターは実質的に str.
unsetf(ios_base::showpos)
を呼び出し、str を返します。
例
noshowpos
の使用例については、「showpos」を参照してください。
noskipws
入力ストリームで空白を読み取るようにします。
ios_base& noskipws(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
既定では、skipws は有効です。 入力ストリームでスペースが読み込まれると、バッファーの終了を通知します。
マニピュレーターは実質的に str.
unsetf(ios_base::skipws)
を呼び出し、str を返します。
例
// ios_noskipws.cpp
// compile with: /EHsc
#include <iostream>
#include <string>
int main() {
using namespace std;
string s1, s2, s3;
cout << "Enter three strings: ";
cin >> noskipws >> s1 >> s2 >> s3;
cout << "." << s1 << "." << endl;
cout << "." << s2 << "." << endl;
cout << "." << s3 << "." << endl;
}
nounitbuf
出力をバッファーし、バッファーが一杯になると、出力を処理します。
ios_base& nounitbuf(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
unitbuf はバッファーが空ではないときに、バッファーを処理します。
マニピュレーターは実質的に str.
unsetf(ios_base::unitbuf)
を呼び出し、str を返します。
nouppercase
16 進数と指数表記の指数を小文字で表示します。
ios_base& nouppercase(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
マニピュレーターは実質的に str.
unsetf(ios_base::uppercase)
を呼び出し、str を返します。
例
nouppercase
の使用例については、「uppercase」を参照してください。
oct
整数変数を 8 進表記で表示するように指定します。
ios_base& oct(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
既定では、整数変数は、10 進表記で表示されます。 dec および hex も整数変数の表示方法を変更します。
マニピュレーターは実質的に str.
setf(ios_base::oct, ios_base::basefield)
を呼び出し、str を返します。
例
oct
の使用例については、「dec」を参照してください。
right
出力幅に満たないテキストをストリーム フラッシュで右揃えに表示します。
ios_base& right(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
left もテキストの両端揃えを変更します。
マニピュレーターは実質的に str.
setf(ios_base::right, ios_base::adjustfield)
を呼び出し、str を返します。
例
// ios_right.cpp
// compile with: /EHsc
#include <iostream>
int main( )
{
using namespace std;
double f1= 5.00;
cout << f1 << endl;
cout.width( 20 );
cout << f1 << endl;
cout.width( 20 );
cout << left << f1 << endl;
cout.width( 20 );
cout << f1 << endl;
cout.width( 20 );
cout << right << f1 << endl;
cout.width( 20 );
cout << f1 << endl;
}
5
5
5
5
5
5
scientific
浮動小数点数を指数表記を使用して表示します。
ios_base& scientific(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
既定では、fixed 表記は浮動小数点数に対して有効です。
マニピュレーターは実質的に str.
setf(ios_base::scientific, ios_base::floatfield)
を呼び出し、str を返します。
例
// ios_scientific.cpp
// compile with: /EHsc
#include <iostream>
int main( )
{
using namespace std;
float i = 100.23F;
cout << i << endl;
cout << scientific << i << endl;
}
100.23
1.002300e+002
showbase
数値表記の基底を指定します。
ios_base& showbase(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
数値表記の基底は、dec、oct、または hex を使用して変更できます。
マニピュレーターは実質的に str.
setf(ios_base::showbase)
を呼び出し、str を返します。
例
// ios_showbase.cpp
// compile with: /EHsc
#include <iostream>
int main( )
{
using namespace std;
int j = 100;
cout << showbase << j << endl; // dec is default
cout << hex << j << showbase << endl;
cout << oct << j << showbase << endl;
cout << dec << j << noshowbase << endl;
cout << hex << j << noshowbase << endl;
cout << oct << j << noshowbase << endl;
}
100
0x64
0144
100
64
144
showpoint
小数部分が 0 のときも浮動小数点数の整数部分と小数点の右側にある数字を表示します。
ios_base& showpoint(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
既定では、noshowpoint は有効です。
マニピュレーターは実質的に str.
setf(ios_base::showpoint)
を呼び出し、str を返します。
例
showpoint
の使用例については、「noshowpoint」を参照してください。
showpos
正の数値に明示的に符号を付けます。
ios_base& showpos(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
noshowpos が既定の設定です。
マニピュレーターは実質的に str.
setf(ios_base::showpos)
を呼び出し、str を返します。
例
// ios_showpos.cpp
// compile with: /EHsc
#include <iostream>
int main( )
{
using namespace std;
int i = 1;
cout << noshowpos << i << endl; // noshowpos is default
cout << showpos << i << endl;
}
1
+1
skipws
入力ストリームで空白を読み飛ばします。
ios_base& skipws(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
既定では、skipws
は有効です。 noskipws は、入力ストリームから空白を読み取るようにします。
マニピュレーターは実質的に str.
setf(ios_base::skipws)
を呼び出し、str を返します。
例
#include <iostream>
#include <string>
int main( )
{
using namespace std;
char s1, s2, s3;
cout << "Enter three characters: ";
cin >> skipws >> s1 >> s2 >> s3;
cout << "." << s1 << "." << endl;
cout << "." << s2 << "." << endl;
cout << "." << s3 << "." << endl;
}
1 2 3
Enter three characters: 1 2 3
.1.
.2.
.3.
unitbuf
バッファーが空ではないときに、出力を処理します。
ios_base& unitbuf(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
endl
もバッファーをフラッシュします。
既定では、nounitbuf は有効です。
マニピュレーターは実質的に str.
setf(
ios_base::unitbuf)
を呼び出し、str を返します。
uppercase
16 進数と指数表記の指数を大文字で表示します。
ios_base& uppercase(ios_base& str);
パラメーター
str
ios_base 型のオブジェクトまたは ios_base
から継承した型への参照。
戻り値
str の派生元となるオブジェクトへの参照。
解説
既定では、nouppercase は有効です。
マニピュレーターは実質的に str.
setf(
ios_base::uppercase)
を呼び出し、str を返します。
例
// ios_uppercase.cpp
// compile with: /EHsc
#include <iostream>
int main( void )
{
using namespace std;
double i = 1.23e100;
cout << i << endl;
cout << uppercase << i << endl;
int j = 10;
cout << hex << nouppercase << j << endl;
cout << hex << uppercase << j << endl;
}
1.23e+100
1.23E+100
a
A